4400人!
この数字が何を意味するのかご存じでしょうか!
これは世界でもっとも高い山脈――エベレストの登頂者の数であります!
それに対して世界人口は73億!
つまり、エベレストの登頂者はエリート中のエリートと言えましょう!
ですが、彼らよりもさらなるエリートが、さらなる高みに到達した者がいます。
それが宇宙飛行士!
標高8848mどころか成層圏を突破するほどの猛者!
つまりは人類最強の人間なのです!
その世界各国の宇宙飛行士を集めて真の最強の人類を決めたいと思います!
最強宇宙飛行士決定戦の開催をここに告げます!
・シンガポール代表 バハムート大窪
日系3世の警察官。
シンガポールの警察だけでなく犯罪さえ支配すると言われる超警察。
シンガポールの犯罪の全ては彼の裁量によって引き起こされており、実質的なシンガポールの支配者と言える。
そんな彼の野望はシンガポールに収まらず、全世界の犯罪を支配、つまりは人類の支配を目論む。
そのために人工衛星ブッダを建造、そこから全世界へ犯罪指令を送ろうとしている。
自らの野望、バハムート計画を成就させるためにこのトーナメントに出場を決意する。
・千葉県代表 ハーバード筑波
赤城山最速を自称する峠族。
プロのレーサーとの賭けレースに幾度も勝利しており、一説によると最強のレーサー、スピーディー浅川に勝利したとも言われている。
もはや地上最速と言っても過言ではない彼だが、自分以上の速さを持つ者を知っている。
それはマッハを越える宇宙飛行士である。
地上最速の誇りを賭けて、そして、宇宙最速を掴み取るため、ハーバード筑波は最強宇宙飛行士決定戦への出場を決めた。
・イタリア代表 デリンジャー山浦
イタリアンマフィアの中でも特に危険な男と恐れられている存在。
マシンガンを片手にサン・マルコ広場に集まった観光客を10人殺害した稀代のテロリストである。
その恐怖からイタリアンマフィアは彼への忠誠を誓っており、イタリアの真の支配者は彼だと囁かれている。
そんな彼がこの大会に参加した理由はただひとつ。
宇宙船でテロを起こすためである。
・中国代表 ロケッティア三角
中国産ロケットは数多くあるが、彼が作り出したロケットは特に高い評価を受けている。
それもそのはず。
彼は幼少期よりロケットの達人にして始祖、櫓継刀の教授を賜ってきたからである。
ロケットの起源は中国四千年と共にある。
この歴史の証明のためにトーナメントへの参加を決意した。
その目的は勝利ではない。
ただ証明するだけである。
そして、それは勝利と同義であるのだ。
・イギリス代表 ジャック鈴木
イギリス中を恐怖に陥れた犯罪者、ジャックザリッパー!
その血を継ぐ男がこのジャック鈴木である。
ロンドンの下町生まれた瞬間よりイギリス国防庁からS級犯罪者指定され、監獄で生まれ監獄で育つ。
呪われた人生を歩む彼は全人類を憎みついに全人類虐殺計画を実行しようとする。
それはスペースシャトルの装甲に使われている素材で作ったナイフを成層圏からばらまき、全人類を刺殺する計画である。
この目的を果たすために宇宙飛行士となり大会に挑む。
・インディアン代表 ゴリラ海沼
ゴリラに育てられたインディアン。
ゴリラと同等の筋力にインディアン相当の知能を持つ最強の人類。
最強の人類故に最強の人種である宇宙飛行士たちに挑む。
これは栄冠を手にする戦いではない。
最強を知らしめるだけの作業なのだ。
・バチカン市国代表 ベネディクト
現代のキリストと呼ばれ恐れられたこの男はその類い希なる頭脳で森羅万象の全てを見通していた。
地球全人類の名前を暗唱できるのは彼だけであろう。
そんな彼が今更地球を見渡す必要があるのだろうか?
違う。
彼は地球ではなく銀河を見渡すために宇宙へと旅立つのだ。
銀河を手にする時、真の救いが訪れる。
・韓国代表 テコンドー天川
全ての起源は韓国にあり!
妄言とも思えるこの主張を彼は何度も実証してきた。
無論、宇宙飛行士の起源も韓国である。
手搏図に書かれていることからもそれは明らかである。
故に各国の宇宙飛行士の存在は韓国に対する冒涜である。
真の歴史を証明するためにこの大会に出場する。
・沖縄代表 ランサー牙原
米軍の軍人。
中学時代に盗まれた車を取り戻すために米軍基地にバイクで特攻、壊滅させた過去を持つ。
米軍潰滅罪によって極刑は免れなかったが、その武力を買われて米軍にスカウト。
以後、米軍の呂布と言われ沖縄戦争を勝利に導いた豪傑。
しかし、同時に米軍にとってはあまりに大きすぎる力故にその存在が目障りとなる。
そのため、猛者が集う最強宇宙飛行士決定戦にエントリーさせることで合法的な暗殺を目論む。
米軍の趙雲と呼ばれる彼がその思惑に気付いていないわけがない。
なのに、何故出場を決めたのか――
それは沖縄を開放するためである。
・北極代表 ビッグフット
UMAと思しき存在であったがついに存在が確認された。
この事実は当然、大きなニュースとなる。
同時に大きな脅威となる。
米軍を壊滅させたからである。
その人類を凌駕した身体能力を前に為政者は考える。
宇宙飛行士にしてみてはどうだろうと。
この男、いや存在は当然宇宙飛行士としての訓練を受けていないし知識もない。
だが、生粋の野性が宇宙で生き残ることができるか否か――
その答えは間もなく明らかになる。
ただひとつ言えることは、自然の摂理を知るのが野性ならば、宇宙の摂理を知らぬ道理はない。
・フランス代表 ナポレオン加賀
彼の有名なナポレオンは孤島で生涯を終えたと言う。
それは事実ではあるが真実ではない。
そこで彼は島の地下を掘り進み、海底に巨大な帝国を作り上げる。
その地底帝国は圧倒的な力で人類史に干渉してきた。
彼のキリストを裏切ったユダも彼の手によるものという説が有力である。
そして、この男、ナポレオン加賀は現地底帝国の国王――
つまりはナポレオンの子孫である。
そして、その支配権を地底から宇宙へと移すためについにトーナメントに宣戦布告する。
・アメリカ代表 ミッキーマウス
世界でもっとも財を持つ者――
それがミッキーマウスである。
彼は娯楽で夢を与えて――いや、夢に捕えてきた。
全人類はミッキーが与える夢に囚われていると言っても過言ではない。
そんな彼が見せる新たな夢は宇宙――
人々は夢に囚われ続ける。
それこそがミッキーの愉悦なのだ。
・ロシア代表 コールディ雨音
冷静による宇宙開発の激化――
それは宇宙飛行士決定戦を視野に入れたものである。
そして、この男、コールディ雨音は出生より宇宙飛行士としての訓練を積んできた。
その出産は月で行われ、生涯の全てを宇宙で過ごしてきた。
無重力の全てを知る男はこう語る。
血を這いずり回る下等な猿共に負ける道理はない――と。
・モンゴル代表 栃大海
日本相撲において伝説と言われた横綱が存在する。
彼はデビュー戦で時の横綱に勝利。
僅か5戦で横綱の位まで上り詰めた。
その活躍は全て謎に包まれていたが、力士の誰もがこれを寓話だと否定せず伝説だと語る。
その伝説がついに宇宙に挑む。
例え宇宙であろうが土俵から出ないことに関しては誰にも負けない――
そう語る伝説の横綱の矜持は宇宙に届くか否か。
それを確かめられるのは幸福としか言いようがない。
・インド代表 シネマティック嶋田
インドにおいてIT産業の飛躍は目覚ましいものがある。
だが、その進化は闇をも生み出す。
シマネティック嶋田はその闇が生み出したさらなる深淵――天才ハッカーである。
彼はNASAのメインコンピューターをハッキング、宇宙開発の技術の全てを奪い取る。
さらにそれを自身で開発したAIに研究させることで、現代の宇宙開発の50年先を行く技術を手にした。
この力で目指す。宇宙を、世界最強を。
こうしてシネマティック嶋田は自身のAIに超電子的に殺害されるのだった。
・ローソン代表 クイーン萩原
日本全国に勢力を広げるコンビニエンスストア、ローソン。
その真の目的が宇宙にあることを誰も知らない。
宇宙ステーションにローソンを建設――
これが為された時にどうなるのか。
宇宙ステーションはローソンの重みで墜落、地球に核の冬が訪れるのである。
だが、それこそがローソンの望みである。
荒廃した地球を導くために必要な試練である。
ローソンを影から支配するクイーン萩原はその野望を叶えるためについに表舞台に立つ。
既にホワイトハウスはローソンの重みで崩壊した。
野望は成就しようとしているのだ。
16名にて最強宇宙飛行士決定戦が始まる!(始まらない)