刃牙道感想 第157話「侠客(おとこ)立ち」



花山は強さがわりと疑われる類のキャラである。
ポジティブな戦果としては刃牙と克巳に五分りスペックに激勝した。
ネガティブな戦果としては幼年編後期の刃牙に手も足も出せず、ガーレンに瞬殺された。
ネガティブな方の印象が何か強いんだよなー……
主役の外伝でもレックスやGMと言った実力者を相手にまともに戦わなかったし。


そんなわけで花山を代表するエピソード、侠客立ちがリプレイ、いや、リメイクされる! あ、武蔵とすぐに戦うわけじゃないんですね。
あと侠客立ちのエピソードって花山自身がこうなるって前振りじゃ……
いや、言うまい……

さて、侠客立ちのエピソードはグラップラー刃牙第13巻第116話にて登場している。
その時はいきなり名もなき博徒が斬られていたのだが、今回はそこに至るまでの経緯が描かれる。
ここで明らかになったのは「花山家は当地の豪農」「名もなき博徒は長旅の中、花山家に立ち寄り宿を借りた」「博徒は花山家に厚遇された」というものである。
博徒が花山家のために命を賭けた理由は不鮮明だったのだが、恩義によるものであることがわかった。

そして、その夜、盗賊たちが花山家に押し入る。
盗賊のリーダーは変わらず隻眼の男だ。
ちゃんと再現されている。
なお、冒頭で使った有名な台詞の「いや言うまい…」は今回は喋っていない。
台詞そのものが今回はなく状況説明のナレーションだけで進めていくのは最近の板垣先生らしい。

盗賊によって花山家5名は斬殺される。
その中で長男の弥吉だけが生き残る。
これは以前に語られた通り、博徒に守られたためであった。

その後、成人した弥吉は博徒課業へと身を転じる。
豪農の息子となればけっこうなお坊ちゃんだ。
博徒になるのはけっこうな思い切りだ。
そうなったのも自分のために命を捨てた博徒への敬意だと思われる。
その証左として自分を守った博徒を象った入れ墨を、侠客立ちを背中に刻んだのだった

で、現代。
花山は侠客立ちを背に描かれるのだが、それに待ったをかける。
この時の襖の柄やヤクザの服の柄はG刃牙の時と同じなのが細かい。
だが、細かい再現が行われる中でここで大きな相違点が生まれている。
G刃牙verにはあった花山のすね毛が剃られているのだ。
やっぱり、すね毛はダメですか。ダメだよね。
克巳もピクルもすね毛を生やしていたけどいつの間にかなくなったし。

そして、先代の命を取った富沢会へ行き、全身に刀疵を負いながら10分足らずで壊滅させる。
これによって花山の侠客立ちが完成するのだった。
G刃牙版では背中のみに集中していた刀疵だが、今回は腕や脚にも及んでいる。
刃牙とゲーセンで戦った時点で既に腕にも脚にも刀疵があったため、これで付けられたと見るのが妥当であろうか。

あと富澤会の組長と思しき人物の頭が壁に埋まっているのも大きな変更点だ。
より派手にやられていますな。
ついでにこの人物の手の毛も脱毛処理が施されている。
むだ毛はよろしくないということで……

このエピソードで描かれたのは博徒の壮絶な最期と刀を相手にも真っ向から向かった花山のタフネスと胆力である。
このどちらが武蔵との戦いで生きるのだろうか。
できることなら前者はあまり絡ませて欲しくないな。
死ぬってことだし。
次回へ続く。


まさかのエピソードリメイク!
原典と合わせて見ると細かな違いや逆に細かな再現があって楽しめるかも。

博徒は恩義のために命を捨て、弥吉も恩義に報いるために博徒になった。
花山家は恩義に命を賭けている。
花山も烈に恩義を感じているから決戦に望んだのか?
その辺、少しでもいいんで語ってやってください。

そういえば、前回、烈と花山は会話したことがないと書きました。
刃牙VSピクルの時に一緒に観戦していたとメッチャ突っ込まれました。
いやぁ、うっかり……
バキ感想の大御所、とらさんも同じく失念していたようなので許していただきたい。
何か刃牙の戦いってあまり思い出したくないんですよね。
武蔵編に関しては収拾を付けるためにも刃牙に戦ってもらいたい気持ちが強いのですが。

ところで武蔵は1584~1645年に生きた人物である。
で、今回描かれた花山家と博徒の事件は1616年に起きている。
武蔵と弥吉は生きていた時代を共通としている。 なので、それがエピソードに絡んでくる可能性もありそうだ。
それが出てくる場合は恩情を掛けて殺さないということになりそうだけど。

花山は仇討ちよりも如何に自分の命を守護るのか。
そこを考えた方が良さそうだ。
ピクルが斬殺寸前まで追い詰められたとしればさすがに引くか?
というか、そういうのも教えてやれよ、みっちゃん。
ホント使えねー……
武蔵も守護ると言いながら全然守護れていないどころか完全に暴走させている本部も何かしろよ。
ホント使えねー……