そんなわけでXVは久し振りに防人が主役になりそうである。
Gからみんなのまとめ役になったから主役を張る話がめっきり減りましたからな。
特に露骨だったのはAXZの防人で完全にSENPAIの立ち位置だった。
AXZ第9話のように一歩下がったからこそ引き立つ魅力もあったわけだけど。
さて、本題。
ストーリーというものは問題の提起と解決の連続!
魔族が現れる(問題の提起)と魔族を倒す(問題の解決)のように問題の提起と解決でストーリーが成り立つのだ。
その観点からシンフォギアのストーリーを見ていきたい。
まず、シンフォギアの特徴としてはその期の中で問題の定期と解決を行うだけでなく期を跨いで問題の提起と解決を行っている。
例えば無印~Gでは響の融合症例問題の提起と解決を行っている。
無印の頃は融合症例の特異性、異常性をピックアップし、Gではそれは命に関わるものだと顕在化。
そして、神獣鏡ビームによる浄罪によって解決に至っている。
同じく月の落下も期を跨いだ問題であり、無印ではその存在を匂わせてからGでは落下の危機の顕在化とその解決を行っている。
これは他の期でも行っている。
G~GXではGでのF.I.S.の登場からGXでのF.I.S.の葛藤の解決。
GX~AXZではモデルKによるLiNKERの供給とAXZでのLiNKERの生産方法の解決。
そんな感じに期を跨ぐ問題の提起を解決を行うパターンが多い。
というわけで、期を跨いだ問題の提起と解決の一覧(クソ雑魚Excel)
他にもあるかもだけど大体ということで。
まぁ、何が言いたいかとなると、XVではAXZで提起した問題の解決が行われるのは間違いないわけで。
期待しよう。
この期を跨いだ問題の提起と解決、来期前提で作り始めたGXから明確に打ち出すようになっている。
GXラストでパヴァリア光明結社の存在を露骨に匂わせて、AXZではそれを回収する形でパヴァリア光明結社を登場させた。
AXZもそうでカストディアンと神の力を露骨に引っ張っている。あと未来さん。
一方で無印とGは来期が決まっていなかったのか、露骨に引っ張ることはせず解決、あるいは無問題レベルに収めていた。
月の落下は無印内では十分阻止したと捉えられるし、ウェル博士もGでは最後に捕まったことで解決に至っている。
単品で問題なく帰結した上で来期でやっぱあかんかったわと回収、解決している。
この辺、納得感のある取り上げ方をしているのが上手いところ。
なお、無印で提起、GXで解決のような2期以上に跨がった問題はあまりない。
クリスのバルベルデ問題のように何かあると匂わせつつも、具体的な問題の提起と解決をAXZだけで済ませることもあったりと主題にはなっていない。
大部分が現在進行形で回収中というのもある。
無印で存在が匂わされてからAXZラストでのアダムの告白まで行方不明だったカストディアン、無印の時点で何かあると疑わせておいてGXで直接触れ、AXZでも解決に至っていない風鳴家問題。
響の第三種適合者問題も何かあると思わせてAXZ最終盤まで触れることがなかった。
ちまちま出てきてはいるけど実態にはロクに触れられていない月遺跡もそうだ。転じてGXのプロローグにおけるシャトルの事故の真相や月遺跡から回収した情報も謎のままだ。
地味な問題、というよりも伏線としてはカデンツァヴナ姉妹の出自だ。
明らかに何かがあるのに全然触れられていない。
加えるなら米国との確執のようにGでひとまず置いておいた問題がAXZで再来することもある。
XVではこうした延々と引っ張ってきた問題が一斉に触れられるのは間違いない。
シンフォギアシリーズ最終作(予定)なだけにここで回収しなければいつ回収することになるのか。
あ、WAシリーズで全次元に9体存在するマザーは回収していなかった。まだ全部登場していない。
ともあれ、AXZでの露骨な振りだけでなく、こうした部分にも注目したい。
ついでに想像をはるかに上回る長期シリーズとなり、来期へ向けての伏線をいくつも張ると肥大化の一途を辿るシンフォギアだが、金子彰史は終わらせることにこだわって話を書いている。 広げた風呂敷をそのままにしたり、さらに風呂敷を広げて終わることはないだろう。
XVにおけるフィナーレに期待がかかる。
……とか言いながら、劇場版に続くはありそうなんですけどね。
というか、アレだ。TVシリーズを続けるのはさすがに晩秋を濁す感はするけど劇場版はむしろ積極的にやって欲しい。
今のシンフォギアなら相当な収益を見込めるのは間違いないし、劇場版で最終決戦はガンダム00感がして格好いいし、映画を作るのは金子のおっさんの夢な気がするし……
劇場で唐突にサメと戦う装者たちが見られる日は近い!