バキ道感想 第73話「闇」



「範馬刃牙」アニメ化決定!
これは期待だ。
アニメオリジナルエピソードとして烈VSボルトをやって欲しいですね! やれ!(命令)
というわけでリキシ道。

「直接打撃制空手の父―――――――」「大山倍達はかつて唱えた―――」

独歩と大山倍達が同居しているのがバキ世界である。 というわけで、大山倍達の言葉が引用される。
それが体重×スピード×握力=破壊力!
花山の代名詞である。

さて、この言葉の真意について語られる。
冷静に考えればこの方程式はおかしい。
スピードは二乗なのでは?
だが、そもそも今更になって触れるようなものか?
ともあれ、握力があれば拳が硬くなる!
そして、花山の握力は自分の拳さえ握り潰すと形容されている。
いや、スカーフェイスのプロローグくらいでしか言われていないけれど。

その握力で殴ればどうなるのか。
握力一点張りの男、花山の真価である。
でも、花山の打撃力は握力だけじゃなく160kgという力士を越えるほどの体重にも支えられている気がする。 100kgを越えるグラップラーは珍しくないが、160kgとなると限られている。

これだけ重いと脂肪もありそうだしぽっちゃりしていそうなものだが、花山は他の格闘家と同じくらいに筋肉質である。
体重が下の鯱鉾の方がぽっちゃりしているくらいだ。
体重のほとんどが筋肉になっているのか?
花山の体重は選ばれし者が持つフィジカルの象徴と言えよう。
そんな花山のアッパーが鯱鉾に決まる!
解説を挟んで命中までに8ページかかった壮絶な打撃である。
でも、前の話の引きとはちょっとアッパー変わってません? 前回は花山らしからぬコンパクトなアッパーだったけど今回は見開きで大振りだ。
もしかして、3発目だろうか。
コンパクトな初弾で崩した後にダイナミックな次弾でトドメを刺すのは理に適っている。
やはり、相撲対策に鍛えたのか……



「闇…………」

花山渾身の一撃を受けて闇が広がった。
いや、いいのかよ!?
それ、いいのかよ!?
これが人間のやることかよォ!?
ともあれ、全てが闇に包まれたのだった。
まるでRPGの悪役の攻撃だな、これ。FF5とか。

鯱鉾が闇から戻るには相当な時間がかかったようだった。
その時には花山は整髪を終え、眼鏡をかけ、煙草を吸おうとしていた。
今回の花山は整髪を推すな!
特に凝っていないシンプルな髪型だが、花山としてはオシャレの極みなのかも。
でも、いつもは七三分けだけど、今回はほぼ五分分けである。
整髪、間に合わなかったのか?

これは花山にトドメを幾度も刺すだけの余裕があったということである。
同時に鯱鉾がダウンしたまま、長時間放置された。
いや、勝負ありにしてあげてください。
それともこれが漢比べなのか?
すげぇ、これが漢勝負……
この試合はそもそも鯱鉾のダウンから始まった。
ただのダウンじゃなく失神している。
普通なら勝負ありだ。
それを無視して試合を続行したので常識で考えてはいけないのかも。

「まだやるかい」

花山は鯱鉾に問いかける。
この言葉を受けて大人しく引き下がった相手はいない。 試合の続行の是非を問いかけつつも、さらなる激闘の引き金となっている言葉だ。
鯱鉾はこの言葉にどう返す。
ここまでは地下闘技場の試合とも相撲とも言い難かった。
ここからが真の戦い、古代相撲の幕開けだ!
「いや」「十分だ」

あっさり諦めたァ!?
鯱鉾、リタイア!
花山の豪打を受けて心が折れたって感じですな。
最初の一発の時点で勝負あり同然だったから、ここまで粘ったというかへばりついたという感じか。

こうして決着が着くのだった。
一番あっさりとした試合でしたな。
花山の一進一退の戦いを見てみたかったけど、鯱鉾では力不足だったようだ。
うーむ、これが力士の限界か……?

巨鯨と猛剣は異常と言っても差し支えのない強さを見せたが、鯱鉾はバキ道以前の描写に準拠した強さだった。
地下闘技場戦士と大相撲力士がまともに戦えばこうなるよねという一戦である。 花山の一発を食らえば致命傷。頑張れば一発くらいは耐えられるけど二発はない。
納得の強さである。
妙に大相撲の株が上げられていたけど、まぁ妥当というか、必然というか……

これで地下闘技場戦士3連勝である。
そして、ここから先も負けることは考えにくい。
何せ烈の腕を受け継いだ克巳、刃牙、宿禰だ。
このうちどれか一人でも負けたら割腹ものだ。 あまりにも勝ちが確定しすぎているから大相撲力士は天才の集まりだと盛り上げにくい。

大相撲サイドはそろそろ動きを見せないと不味い。
無策で挑めるのはここまでが限界だろう。
そろそろ国技館の地下200mで戦っている闇の暗黒力士たちを出すべきではないでしょうか……
次回へ続く。