バキ道感想 第127話「飛ぶ」



3週間ぶりのバキ道だ。
板垣先生はコロナに罹ったらしいので今回はあまり責められない。
普段の掲載間隔はそれはそれで謎いのですが。


前回のあらすじ!
勇次郎は蹴速の蹴りを脚で捕えた!
どっちが有利なのかはよくわからんがあの勇次郎と肉薄している状況は不味い。
例え離れていても不味い。
そもそも勇次郎と対峙している時点で不味い。

勇次郎はどうするのかを問いかける。
一日相踏まないかと蹴速は問いかける。
これ、やらないかって意味なんですかね。
ここまでが前回の内容である。リプレイである。
対して勇次郎の答えは。

「でどーすんだッッ」

話が進んでねえッ!!
いや、相踏むことには了承したと見ていいのか?
ともあれ、勇次郎は蹴速に選択権を与えている。
問答無用で叩きのめした宿禰の時は大きな違いだ。
やっぱ蹴速は好みなんですかね。

「まずは飛んでみますか」

対して蹴速は謎の返しをする。
言うなり捕えられていない右脚で蹴る……と見せかけて、それは勢いを付けるために振りかぶったものだった。
本命は捕えられた左脚。
捕えられたまま、勇次郎を蹴り上げる!

ドガァ

蹴り上げられた勇次郎は吹き飛び、天井に激突、貫通する。
ギャグみたいな光景である。
いや、そうはならんやろ。
なっとるやろがい!

この光景に蹴り上げた本人の蹴速は「ハハ……」と苦笑いを浮かべる。
あんたがやったんやろがい!
いや、蹴速と言えど人が天井を貫くほどの勢いで蹴り飛ばしたことはないだろうからこんな反応にもなるか?
ともあれ、天井を貫くとは思わなかったらしい。

「勇次郎ォォ…ッッ」

みっちゃんなんて妙に深刻なリアクションをしている。
いや、けっこう面白い絵面だと思うのですが。
勇次郎が死んだようなリアクションは止めていただきたい。

この面白い絵面に対して勇次郎はどうリアクションするのか。
普通に道場の入り口から入ってきた。
ページをめくったらいきなり道場の入り口にいるんですよ。
何ページか飛ばしたかと思いましたよ。

勇次郎は瞬間移動同然の機動力を見せることがある。
今回はその能力を使って天井から入り口にワープしたのだろう。
イリュージョンそのものの光景にみっちゃんは引田天功かと驚く。

「あれも出したい……… これも使用つかいたい……」

ノーダメージどころか人外の機動力を見せた勇次郎に蹴速は苦笑しつつも湧き上がる欲求を抑えられなかった。
殺生石を蹴り砕く脚力なのだから、それを存分に人間に振るう機会というのは今までの人生で存在しなかったのだろう。
だが、勇次郎は生まれて初めての全力で蹴ることができる。
蹴速が奮い立つのも無理からぬことかもしれない。

「たとえば―――」
「足の――“正拳”」


蹴速は飛び蹴りを放つ。
しかし、足の甲で蹴るのではなく、足の指先を握りそこで蹴る足の正拳を放つのだった。
かつて烈が刃牙の首を蹴ったような足で拳を作る技術と似ている。
蹴速の蹴りは烈並み……なのか?
烈をクローニングで蘇らせて確かめて欲しいところである。
いや、もう意地張らず蘇らせていいでしょ……

だが、足の正拳は当たる直前に勇次郎が消えることでかわされる。
蹴速が戦慄すると勇次郎は背後に回り込んでいた。
天井から道場の入り口に移動するほどだから、これくらいは勇次郎にとって些事と言えよう。

そして、勇次郎は後蹴りで蹴速を天井まで吹き飛ばした。
何事もなかったアピールをした勇次郎だけど、内心ではちょっと腹が立ったのかもしれない。
こうして二つの穴が天井に出来たのだった。

同じように天井まで蹴り飛ばされた例としては死刑囚編冒頭で克巳がドリアンに蹴られたものがある。
その時は天井を貫通せず激突して跳ね返り床に激突する程度に留まっている。
貫通した蹴速と勇次郎の方がダメージ表現としては凄まじい……のか?
ドリアンが復活した暁にはパワーアップ表現として天井を貫いて欲しいですね。
いや、前振りしたわりにいつ復活するんだ、死刑囚たちは。

「蹴速さまが今――――」「お帰りになりました」

天井まで吹き飛んだ蹴速はどうするのか。
帰った! というか逃げた!
この事実を加納秀明が伝えるのだった。
天井から移動に加えて加納秀明に一言伝えると勇次郎にも劣らぬ機動力を見せている。
逃げるには逃げたけど一言伝える辺り、蹴速の紳士な一面が窺える。
私なんて部活を一言も伝えずにサボっていましたよ。

勇次郎相手にどうこうするのは無理だ。
蹴速としてはけっこう盛り上がっていたけど、相手がデカすぎるしヤバすぎるから逃げる方を選んだ。
宿禰は逃げずに戦った結果、落ち目になってしまったしこれが正解……なのか?
なお、逃げたJr.は巡り巡って酷いことになった。
本部に守護ってもらった武蔵はいい落とし所、だったのかも。

こうして蹴速とのファーストコンタクトは無事に?終わった。
とりあえず、人を天井まで吹っ飛ばして貫通させることはできる!
……いや、強さの表現としてはどうなんだろう。

突如乱入した蹴速だけど目的が見えない。
こいつも宿禰同様に大相撲に恨み辛みがあるのか?
いや、宿禰は周りが騒いでいるだけだった気もするけど。
次回以降、蹴速中心に話が進むのか。
そもそもジャックはどうなったのか。

現状、不憫なのはジャックだ。
復活して見事宿禰に勝ったのに放置プレイを受けてしまった。
やっぱ宣戦布告がよくわからないのがダメだったのか?
とりあえず、宣言通りにケツ穴晒してもらうか……?
次回へ続く。