バキ道感想 第129話「蹴速一族」



仕切り直すから負けない! それが不敗の蹴速一族!
何か納得行かないんですけど。
それにしても死刑囚みたいなことを言い出しますね。
実は秘境刑務所の死刑囚だったりするのか?

仕切り直すから負けないのが蹴速理論であった。
故に無敗!
でも、みっちゃんは当然の如く疑問を呈する。
今回のみっちゃんは常識人寄りだ。
武蔵編で血を見すぎたから浄化されたのかも。

「そう 全勝です」

でも、無敗どころか全勝まで言い切るのはやり過ぎだと思う。
負けは自身が認めなければ負けにはならないかもしれないが、勝ちは相手か第三者に認めさせなければダメだ。
自分の主張だけでは勝利は得られない。
でも、負けじゃない!勝ち!絶対に勝ち!と何を言っても言い張られるとまいったまいった君の方が強いよとなるかも。
無論、それを正しい形の勝利とは言えないが。

「野見宿禰が踏み殺しての勝利」
「あれは神話というよりは「事実」」「動かせない事実じゃ」


ここでみっちゃんが突っ込む。
初代蹴速は敗北した上に死んでいる。
敗北以外の何でもない。
この事実を踏まえた上で無敗を押し通すのは無理がある。
死ねば仕切り直そうにも仕切り直せないし、蹴速理論は通せない。

「容れません」

「太古に喫した唯一敗北を盾に―――」
「不当に「弱者」と断じている」

「我が蹴速一族は」「“100年間無敗”を20度 実現しているのです」


話が通じないッピ!
負けについて指摘したら受け入れないと言われるともうダメ。何を言ってもダメ。
死刑囚よりも往生際が悪いよ、この人。

でも、敗北を受け入れないと言いつつも、唯一敗北と認めているようだし、その辺はよくわからない。
この人が自信満々に主張していることも何か観念的でよくわからない。
とりあえず、仇敵のはずの宿禰に興味がなさそうなのは過去の敗北を有耶無耶にしているからかも。
初代が負けていることを認めたら蹴速一族の沽券に関わるので意地でも認めていないのか?
そのうちドリアンみたいな精神崩壊を起こしそうだ。

あまりの強弁にさすがのみっちゃんもこれ以上続けることはなかった。
何言っても無駄っぽいですからね。
みっちゃんにそう思わせたとしたら蹴速はなかなかの強敵である。

その上で蹴速は不意打ちや反則をしないと豪語する。
勝敗観はアレだがそれだけに真っ向勝負を信条とするらしい。
そこが死刑囚との違いか。
負けを認めない上に反則をする死刑囚よりはマシ……なのか?

その上で相手の反則も受け止める意を示した。
古代相撲とは何でもありなので反則もありなのだ。
反則しかやらないような相手でも構わないし、蹴速一族の歴史では幾度も立ち合ってきた。
こういうところは堂々としているのに、仕切り直しで台なしですね、蹴速。

ともあれ、みっちゃんは反則でも何でもありの存在を示唆した。
そして、反則と言えば死刑囚。
これはついに死刑囚復活の時か?
敗北を認めない蹴速VS敗北を知りたいというか知ってしまった死刑囚の激突だ!

そして、蹴速たちが食事する料理店の前にある男が立っていた。
反則も不意打ちも許容するどころか、自らが用いることも躊躇わない実戦派……
愚地独歩だ! いや、独歩かよ!?
みっちゃんの振りは何だったのか。
いや、私が死刑囚の復活を待ち望んでいるために先走っただけですが。

独歩は太さが強調される。
腕や脚、胸と肉体だけじゃなく、眼差しや呼気さえも太いと言われる。
178cmに110kgと身長のわりに重いのが独歩である。
太いと形容されるのにも納得だ。



「全部がブッい」

いや、太すぎないか!?
太くはあるけどここまで太くはなかったぞ。
これもうジェネリックオリバですよ。
惨敗を喫したオリバを吸収することで独歩の空手とオリバの肉体を両立した最強戦士が誕生したと言われても疑わない。

かつての独歩は55歳という年齢をピークを維持できるギリギリと捕えていた。
だが、ここに至って体格に関しては異常とも言える変化をしている。
武神愚地独歩のピークは未だに伸び続けているのだ。
いや、それにしても笑ってしまうほどに太くなってるけど。

「切れッ切れの鉈」

こうして蹴速と独歩が対峙する。
蹴速は一目見るだけで独歩の実力を悟り、冷や汗を流しながら鉈と形容する。
独歩の拳足は刃物同然の鋭さを持っている上に、ここまで太れば重さも伴っているだろう。
鉈と形容されるのも納得だ。

こうして蹴速と独歩の試合が決まった。
独歩はバキシリーズ最古の実力者だけあり、新たな強者と戦うことは多い。
それだけに噛ませ犬になることも多いのだが、今回はどうなるのか。
普通に考えれば新キャラの蹴速が勝つのだが、宿禰がジャックに負けた以上は読めない。
やっぱ古代相撲ダメじゃんみたいな流れになってもおかしくはない。

独歩は大相撲軍団、猛剣との試合で腕を折られているし、あれからさほど時間が経っていない。
なのだが、すっかり治ったようだ。
というか、試合直後にはほとんど治っていた感もあった。
折られた腕を普通に動かしていましたからね、この人。

前述したが独歩は負けることも多い。
タフネスに長けるだけあり攻撃をけっこう受けるタイプだし、サンドバッグ適正がけっこう高いのかも。
だからこそ、負けやすいタイプとも言える。
郭海皇なんかは消力という最高峰のディフェンスを持つが故に殴られにくく、キャラとしての格もあってか全然戦わせにくい部分がある。
戦わせやすく負けやすい独歩の今回の試合や如何に。

しかし、太いなら本部だって妙に太い。
なので、本部さんが戦っても良かったのに。
今や何でもありと言えば本部である。
相撲への復讐は見てみたいし、独歩の仇討ちを頑張ってみるか?
次回へ続く。