バキ道感想 第130話「椅子」



蹴速VS独歩の試合が決まった!
いや、ジャックはどうなったんでっしゃろ。
全方位に喧嘩を売ったのにもはやなかったこと扱いだ。
もしかして全員ジャックの挑戦を本気と捉えていなかったのかも。
何か深刻さがなかったからね、みんな……


さて、蹴速は徳川邸で鍛錬に勤しんでいた。
鍛錬かよ!? 試合じゃないのかよ!?
前回の最後のカットで東京ドームを映していたから、あのまま試合をするかと思ったらまさかの特訓パートである。
何ともねちっこく責めてくるのであった。

蹴速は縦横無尽に蹴りを放つ。
上中下段はもちろん、360度のあらゆる方向に蹴りを放っている。
蹴りのみで戦うにはこれくらいの対応力は必要ということか。

でも、連続蹴りの〆に腰を大きく落として掌底を放っている。
ジャブみたいな牽制ではなく全力の掌底だ。
人を天井まで蹴飛ばす脚力で地面を蹴れば強力なパンチを放てるのは道理。
蹴り自慢だが蹴りに依存することはないのか?

さらに蹴速はペットボトルのキャップを蹴りで外してみせる。
ボトルキャップチャレンジだ!
蹴りのパワーのみならずコントロールも正確無比である。
とりあえず、ムエタイ戦士とは蹴りの格は違うらしい。

こうして見ると蹴速は真っ当に鍛錬をしている。
足をずっと掲げたり空想の相手と組み合ったりしている宿禰よりずっとわかりやすい。
常人には理解できないが故にたった2代しか存在しない宿禰とわかりやすい鍛錬であるが故に普及しやすく100代以上に渡って継続できる蹴速の差か。
要するに蹴速は量産型である。

ガンダムのせいで量産型には弱いイメージがあるが、本来の量産型は改良と洗練によって無駄が省かれた存在である。
試作型よりも生産性はもちろん性能で勝ることも珍しくない。
故に蹴速は宿禰に劣っていない!……のか?
バキ世界の量産型は弱いんですけどね。海王とか。

「自分は蹴速を名乗って以来―――」
「椅子に腰掛けたことがありません」


蹴速はみっちゃんに蹴速を名乗って以来、一度も座ったことがないと語る。
料理店では座っていたように見せて実は中腰であった。
実質、常時站椿であり同じ蹴り自慢の烈としては喜びそうな習慣である。

そうは言うものの椅子には座らないだけらしく、座らないという意味ではないらしい。
初登場時にはしっかり正座している。
正座に関しては日本古来からの礼節の一つということでしっかりやっておこうということか?
うーむ、スゴいのかスゴくないのかよくわからん習慣だな。

「20年以上も継続つづけている生活です」

この生活を蹴速は20年以上続けていた。
ややこしいけど20年以上に渡って習慣を続けているだけであり、決して20年前に蹴速を継承していたわけではない
蹴速になる前の未熟な頃はこの習慣をやろうとはしていたものの何度か椅子に腰掛けており、蹴速を名乗ってからは完全に椅子に座らなくなった、というのが解釈として正しいだろうか。
そして、蹴速になってからは椅子には座ってないが床には座る。
何かこの辺、騙されそうになる言い回しが蹴速は好きだ。

しかし、厳しい?鍛錬を積んでいるからか、蹴速は自分の蹴りに自信があった。
独歩が鉈ならば自身も鉈!
蹴速の蹴りは指を握ったりボトルキャップチャレンジをしたりと、基本であるパワーに加えテクニックとコントロールに優れている印象がある。
だが、鉈と呼ばれるだけの切れ味もあるのか?
独歩並みの切れ味なら耳が千切れ合う危険度の高い勝負になるのだが果たして。
気になるからさっさと戦え!

で、今度は独歩の鍛錬、演舞が描かれる。
氷柱に手を当ててゼロ距離から砕く!
同様の演舞は烈がピクルに負けた直後にもやっているが、あの時と違って拳ではなく掌底。
なおかつ今回は氷はさらにバラバラに砕いている。
最近、妙に太っただけのことはあり、より破壊力は上がっているらしい。

この演舞を克巳とその右腕、寺田は見ていた。
加藤とか末堂も見てやって欲しい。
こういう時に出てこないと出番がないままだぞ、末堂よ。

蹴速がボトルキャップチャレンジに一発成功して技量を見せつける一方で、独歩も正体不明の謎の力で氷柱を粉々にするという技量を見せつけた。
絵としての迫力はさすがに独歩の方が上か。
でも、この寸勁の技術、実戦で活かされたことがない。
今度こそ見せつけて欲しいところである。

そして、問題は次回戦うかどうかだ。
さすがに入場して向かい合うところまで進んで欲しいところである。
いや、ここでまたさらに鍛錬とか食事とかするかもしれなくて怖い。
次回へ続く。