刃牙らへん感想 第4話「腕っぷし試し」



休載はすでに我々が完成している!! 2週間ぶり刃牙らへんだァ!!!
ま、まぁ、掲載してくれるだけ喧嘩稼業よりは温情だ。
田島、いつまで煉獄喰らい続けるんでしょうね……

ジャックVS昂昇が秒読みと言ったところで試合には移らない。
今回は第三者が描かれる。
やはりと言うべきか、なかなか始まらないのであった。
やっぱいきなり昂昇じゃキツいとなって予選が行われることになってたりして。



今回出てきたのは新キャラだ。
日焼けしたグレてた頃の克巳という容姿である。
この男が訪れたのは花山組である。
ヤクザの本拠地に単身突入するだけの度胸、それを支える腕っ節の持ち主ということか。
だが、ヤクザの本拠地に単身突入するだけなら13歳の刃牙でもやれている。
この男にはまた違う資質が求められるところだ。

花山組ということで当然花山が出てくる。
花山曰くこの新キャラの名は花田らしい。
花田……花田……花田……
HA☆NA☆DA!?
嘘やろ!? 花田なの!?
たしかに日焼けしているのは花田だけど!?



君、こんなツラしてただろ!
いや、失礼。これは瞬殺悪あがき横綱の零鵬でした。
でも、こっちの方がより花田って感じだ。
一体、何があったんだ? 加藤に弟子入りでもしたか?

花田が花山組を訪れた理由は腕試し、つまりは花山に挑むことだった。
止めろ! お前の賞味期限はグラップラー刃牙第4巻で切れている!!
地下闘技場戦士たちをなぎ払ったのが全盛期だ!
30年前だよ、30年前!!

花田は初登場と同時に賞味期限が切れている点では本部よりもひどい。
本部は初登場の時は普通に強そうなまま、退場できましたからな。
その後に刃牙に稽古を付けていた段階で初登場時の危険性が薄れてただの気のいいおっちゃんになってたけど、まぁ、ギリギリ何とか賞味期限内。
マウント斗羽の試合前に「スピードでかき回せ絶対イケるッ」とアドバイスした段階になるともう完全にダメ。
腐りきった結果、発酵して生まれ変わったのが本部なわけですが。

花田と対峙しても花田はヘラヘラとした笑っている。
あ、花田らしい。危機感のない笑いを浮かべる辺りは花田って感じだ。
そんな笑みを浮かべているうちにやられたのが花田という男でもある。
マウント斗羽にやられた印象が強いけど、加藤に負けていることも忘れてはならない。
師匠も師匠なら弟子も弟子な過去を持っている。

「伝説の人 花山 薫が」「不意打ちしてくれた」

そんな花田に花山は顔面狙いのヤクザキックで不意打ちする。
ハンドポケットのまま放つ無造作な蹴りだが破壊力は高い。
もっとも、花田は冷や汗ながらではあるけどかわすのだった。
こ、これくらいなら花田もできる……不思議はない……

花田は直撃は避けたものの頬が切り裂かれていた。
急に我々の知る花田って感じがしてきた。
新キャラと勘違いしてしまったけどこれが花田ですよ。
斗羽に負け加藤に負け驚き役にしかなれなかった男の末路ですよ。
あの本部の弟子なのに加藤の方がまだ解説してるのが花田という男だ。
打震の解説をした加藤と比べると完全に驚き役専門である。末堂と同じレベルということですよ。

あと豆知識なのですが最大トーナメント決勝では花田は驚きさえしていない。
ジャックVS渋川戦を最後に1コマも出てきていない。
何やってんスか、アンタ。

そんな兎な花田だが獅子はそれでも全力を用いる。
花山は花田に対して得意のテレフォンパンチの構えを取る。
格闘技の定石から外れすぎている大きなモーションながらも多くの実力者に直撃してきた必殺の一撃だ。

「花山 薫からは」
「カウンターが取れない………」
「突進するダンプカーからカウンターが取れないように…………ッッ!!!」


迫り来る巨拳を前に花田は走馬燈のように述懐する。
オイオイオイ。死ぬわアイツ。
花山は190cmという身長に加えて体重166kgと率直に言えばかなり太っている。
190cmを越える身長の格闘家は数多くいれど166kg以上の体重の格闘家は少ない。力士くらいだろうか。

そんな縦以上に横に太い体躯の男が全身を用いて殴りかかる。
凄まじい迫力があるのは道理だしそれ故にカウンターを取れないのだろう。
本来は対処が容易であるはずなのにやたらと当たるのもそういうことか。
技術を越えた迫力がこのパンチを必殺の一撃にしているのだ。

このパンチに花田さん、冷や汗ダラダラである。
ダメだ、こりゃ。
せめて受けようとして受けが通じないと言うくらいだ。
挑むのは中国拳法家の張君くらいにしておくべきだったな。
海王でも除海王とかサムワン海王くらいに留めておくのがオススメだ。
李海王とか陳海王辺りには負けると思う。

そのカウンターが取れないパンチに対し、花田はパンチを両腕で取って投げる。
花山が顔面を地面にぶつけてカウンター成功だ!
当然の結果ですね。同じ花が付く名前とはいえ、花田が花山に勝つのは無理がありますからな。
………………
え? 花田がカウンターを取っている?



木崎が驚くでもない何とも言い難い表情を浮かべているが読者も同じだ。
何で花田が花山に一本取っているんだよ!?
師匠も師匠なら弟子も弟子で急激にパワーアップするな!
いや、師匠は武器を持てば強いという大変わかりやすい強化だけど君、素手だよね?
何で斗羽とか加藤に負けてんだよ!?

驚き以前に困ってしまう花田の躍進だ。
その花田、本部からやたら高い評価を受けている。
当感想でもけっこう触れているのですが、本部は花田を「花田は格闘技の大天才と言っていいだろう」「範馬勇次郎がそう呼ばれているようにね」勇次郎と並ぶ才能の持ち主と評価している。
その才能が開花すれば花山から一本取ることくらいは些事なのだ。
いや、珍事だよ。

長年、解説役と揶揄されてきた本部だが守護者として覚醒したことで一線級の強者と見られるようになった。
本部が強いには未だに違和感しかないけど、何はともあれ作中では立派な強者になった。
であれば、その弟子が強者になっても不自然はないという理屈で花田もパワーアップしたのか?
納得が行くような行かないような。
いや、本部のパワーアップにさえ納得していないので納得いかないのですが。

その辺のパワーアップまでのバックボーンは次回以降に解説してもらいたいところだ。
本部に納得がいかないのは武器を持ったら最強という身も蓋もない強化方法だったからなんですよね。
素手が最高の価値観を持つ世界でそれは通らんよ、それは。

それなら花田はしっかりとしたプロセスを示してくれれば……
いまいちな印象が強かった克巳も成長の過程をしっかり見せたことで一線級の仲間入りをした。
花田も克巳に習ってしっかりと成長すれば初登場した時くらいの印象には戻れるか?
……初登場の時点で何かそこまで強くない気がしたのは置いておく。

でも、斗羽と加藤に負けたという過去はどうやっても拭える気がしない。
斗羽や加藤に負けたのはわざとだったという理由はどうか。
いや、ダメだな。
あのきょ…じ…ん…は迫真過ぎる。

なら斗羽や加藤に勝っていたと歴史を改竄するか?
斗羽に勝ち刃牙と地下闘技場でまみえるが敗れ、加藤と最大トーナメント出場を賭けて戦い勝ち、最大トーナメントでは勝ち上がって刃牙にリベンジする。
おお、これなら正統派ライバルキャラって感じで熱いぞ! この強さにも納得だ!
最大トーナメント出場ルートを通ろうとすると烈と克巳に勝たないといけないんですけどね。
花田でそれはいくら何でも厳しいな……

ともあれ、花田のいきなりの躍進の理由が気になりすぎる。
次回以降の解説をしっかりお願いしたい。
師匠の本部さんがきっちり解説して責任を取ってくれれば嬉しいんですけどね。
次回へ続く。
なお、次回も休載! 泣いちゃった!!
刃牙らへんは隔週掲載と見ていいみたいですね……
それでも定期的に掲載してくれるのならまぁいいのですが、これはさすがに真面目に先が気になるだけに惜しい……