戦姫絶唱シンフォギアGX EPISODE04 ガングニール、再び



――聖詠はどうした!(ビーフストロガノフ調)
毎度のことながら気難しいガングニールであった。
様々な人の手に渡る中で基準が厳しくなったのだろうか。
婚約相手がいる感じで……


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「これは、セレナのアガートラーム?」

「破損したアガートラームを作戦行動に組み込むことはありません」
「持っていなさい」
「これから、偽りを背負って戦わなければいけないあなたに、小さな御守です」


さて、今回のアバンは嬉しいことに特別製だ。
それは在りし日――F.I.S.がフィーネ団(懐かしい言い回し)として決起する前の話だった。
ナスターシャ教授はマリアに破損したセレナのギアを渡した。
作戦行動とは無縁のモノなのにだ。
それはマリアの心の支えになればというナスターシャ教授の願いだろう。

マリアの根の優しさを誰よりも理解していたのはナスターシャ教授だ。
何せただの優しいマリアと言い出したのはナスターシャ教授本人である。
それ故に悪を背負い嘘を付くことは過負荷になることも知っているに違いあるまい。
だからこそ、心の支えとするべく役に立たないはずのセレナのギアを渡したのか。
ナスターシャ教授のマリアを想う気持ちが静かだが表れている。
そんな人がバナナノイズの生みの親になろうとは……

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「ありがとう、マム……大丈夫よ」
「私、セレナのように強く輝けるかな――」


ナスターシャ教授の気持ちを受け取ってマリアは改めて戦いを決意するのだった。
セレナの過去はマリアにとって呪縛でもあったが、たしかな支えでもあった。
だからこそ、破損したアガートラームを纏うという奇跡を起こすことができた。
マリアとナスターシャ教授、そしてセレナの繋がりが見えるシーンであった。
GXのF.I.S.組は第2期とは違った側面を見せるシーンが多い。
そして、それは心に残るシーンばかりだ。
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そんなしみじみとした気持ちにさせながらも、フォークが輝いて笑いを誘うのがシンフォギアである。
いや、そういう輝きじゃないから!
もっといい意味での輝きだから!

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さらにぼっちメシで笑いを誘わせるのもシンフォギアである。
けっこう豪華なランチなことも含めてマリアさん爆発って感じだ。
妙にぼっちメシが似合う女である。
GXが始まってから頼れる一面ばかりを見せてきたが、こんな一面を持っているのもマリア・カデンツァヴナ・イヴという女性である。 だからこそ、魅力的なわけである。飼いたい。

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「強く――……」

そんなマリアさんは第2期のように悩んでいた。
GXでは行け行けに見えたがそれはあくまでも体面としてのものであり、その内面は相変わらず少女のようだ。
なので、一人になると弱気を見せている。
成人の身体に少女の心を持つのがマリアなのである。
こう書くと何かエロいですね、はい。

マリアの悩みには響のことも混ざっていそうだ。
何せあんなことを言って平気でいられるほど、自分と誰かを区別できる人間ではない。
誰かの痛みを自分の痛みと感じてしまうからこそのただの優しいマリアなのだ。
愛でよう。そして、飼おう……

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「アルカ・ノイズ……ッ!?」

そんな中でアルカ・ノイズの出現だ。
弱気になれど行動の女、マリアは黙ってはいられない。
食べかけのランチを放っておいて駆け出す。
なお、ランチは残したもののけっこう食べたと推測される。
その理由は番組後のCMにある。あとしないフォギア。

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当然、出現したアルカ・ノイズは響と同じポイントにいた。
ここでエルフナインの情報によってアルカ・ノイズの波形もキャッチできるようになったとさらりと述べられる。
エルフナインは意外とと言うべきか、しっかりと働いているようだ。
それだけに怪しさも漂うのだが……

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「ガングニールが、応えてくれないんだッ!」

さて、前回からの続きで聖詠を歌えない響であった。
聖詠は強い想いがあることで発動すると用語集で解説されている。
ならば、今の響にはそれがないのだろう。
それも戦うことに迷っているからか。

こうなったのはフロンティア事変以降、戦わなかったことと人命救助に奔走したことに起因するとあらすじで述べられている。
ただそれはあくまでもトリガーに過ぎず、こうした想いは元から響の心の奥底に強く根付いていたのだろう。
そうなった理由はやっぱり響の過去に起因するか。
今までは上手く隠せていた、というよりも誰も触れなかった。
精々調が少し触れたくらいだが、掘り起こされてしまったのでもはやどうにもならない。
戦わなきゃ現実と……

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「歌わないのではなく――」

「歌えないの……?」

この様子にS.O.N.G.も揺れる。
弦十郎の感じていた違和感も、戦わなかったことではなく戦えなかったから来るものなのだろうか。
戦力的には多大なサポートを行えど、精神面ではあまり力になれていないのが二課にもF.I.S.にも共通することであり、それはS.O.N.G.もであった。
とはいえ、響はこういった悩みを自分の裡に留めるタイプだし、周りからは干渉しにくいのかもしれない。
その点、葛藤がわかりやすかったクリスは弦十郎が体当たりで治療したし。

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「――緒川ッ!」

「心得ていますッ!」

異常事態が続くからこそ弦十郎は指揮のためにも司令室から離れられない。
となると忍者こと緒川さんの出番である。
風鳴家と緒川家の繋がりは(無駄に)深い。
そんなこともあって今までのシリーズも裏方としてだけでなく、現場に出張ることも多い緒川さんであった。
忍者なのにね。忍者だからか。

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そんな中でマリアは鉢合わせる。
行動あるのみなマリアGXは緒川さんに付いていく。
ギアはないがとにかく動く。
ギアはあるが動かない今の響とは対称的である。 響とマリアの対比は今も健在なのである。
頑張れマリア。どんどん行けマリア。薄い本をこの手に掴め。

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「何で……聖詠が浮かばないんだ――……」

(ギアを纏えないこいつと戦ったところで意味はない……)

キャロルたちの第一目的はギアの破壊である。
なら、ペンダントそのものを破壊すればいいとなるかもしれないが、それじゃダメのようで変身させる必要があるようだ。
そのためにもせっかくゲスな戦術で舞台を整えたのに相手がこれではガリィも困る。
美少女モードで困る。
今までの敵はみんな性根も美少女だったのでこうなると何もできなくなっていた。

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(ここは試しに、仲好し小好しを粉と引いてみるべきか……?)

だが、即座にゲスモードになる辺り、やはりガリィの性根は腐っている。
ならば、どんどんと追い詰めてやろうといい顔をする。
オートスコアラーはやはり今までの敵のようにはいかない。
戦力面はもちろん、その精神面でも脅威だ。
見た目は美少女だが性根は美少女じゃないぞ。
ウェル博士自身に力が備わっている状況だし厄介極まりない。
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「あー、まどっこしいなぁッ!」
「アンタと立花がどんな関係か知らんけど、ダラダラやんのならアタシら巻き込まないでくれるぅ?」


と、ここでいきなり寺島詩織がグレた!
3人娘の中でも特に大人しいタイプかと思っていたら、いきなりワルな口調になった。
え、この人、お嬢様っぽい感じを漂わせて昔はツッパリだったの?
用語集で解説されかねないので恐ろしいところだ。
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「お前、コイツの仲間じゃないのか?」

「冗談」
「たまたま帰り道が同じだけ」
「ほら、道を空けなよ」


う、うわぁ……寺島詩織が本当にグレた……
帰り道が同じ呼ばわりで響をあっさりと見捨ててる……
寺島詩織もまた見た目は美少女だけど性根は腐っている人だったのか……
グレたので那珂ちゃんのファン止めます……
これじゃ何故か寺島詩織のすけべCG集ばかり出しているサークルもグレちゃいますよ……(リンク先は18禁注意)
ぶっちゃけ、シンフォギアエロ同人事情で一番驚いた。

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この突然の離反にガリィは動揺する。
ガリィは性格が最高に悪いのが最高だ。
だからこそ、責める時に生き生きとしている。童貞とか容赦なく食うタイプ。
その一方で性格の悪さを見せつけられ責められるのは不得手かもしれない。 Sであると同時にM!
粘膜との接触で想い出を採取するといい薄い本が厚くなる設定ですな……
夏コミは近いがみんな頑張れ! 今度こそ薄い本が充実してスタッフの欲望を満たしてやれ!
(金子彰史はウィッチクラフトブログにてかつて「誰か、薄い本作ってよ!」と絶唱している)

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まぁ、増えてもこうなるかもしれませんがね……
持ってて良かった、外道坊&マーダーライセンス牙。
我ながら趣味のいい漫画を好きになったものだ。

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「………………ッ!!」

さて、そんなノリは置いておいて、まさか相手が性格悪いとは思わなかったガリィは歯噛みする。
そして、アルカ・ノイズを下がらせる。
性根が腐った人間を相手にするのは面白くないのだった。
何かアルカ・ノイズに襲わせるのも半分くらい趣味が混ざっていそう……

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「――行くよッ!!」

と、警戒が緩んだ瞬間を狙って逃走を開始だ!
寺島詩織がグレたのは演技だったのだ。
目配せを理解、即座に行動に移した安藤創世もさすがである。
さすがかつてノイズに幾度も襲われたことがあるだけあって肝が据わっている。 それでも響と未だに仲良くしているからその友情は本物なのだ。
友情が暴走してビーフストロガノフるが、それはそれ。

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一杯食わされたガリィちゃん、さすがにジト目。
性根が腐っているだけに手玉に取られるのはなおさら気にくわないのだろう。
ひとまず窮地は切り抜けたが復讐が怖いような……

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「アンタって変なとこで度胸あるわよねッ!?」

「去年の学祭もテンション違ったしッ!!」

「さっきのはお芝居ッ!?」

「たまにはわたしたちがビッキーを助けたっていいじゃないッ!」

「我ながらナイスな作戦でしたッ!」

寺島詩織の設定には第1期の頃から「少々のことでは動じない」という設定が存在する。
見事にその設定を回収、この窮地にて輝いてみせた。
3人娘で輝くのはアニメちゃんだけにあらず。他の2人もなのだ。
で、去年の学祭も回収しやがった。
「現着ッ! 電光刑事バン」はただ面白いだけの描写ではなかったのだ。
設定と描写の回収にやたらとテクニカルなところを見せる金子彰史だった。
ともあれ、こうして響を助けた。
助けられる側が助けられるだけでなく、助ける側に回るのもシンフォギアである。 助けられる側も一生懸命だから、助ける側として一生懸命になることもあるのだ。
胸が熱い展開であった。

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「――と見せた希望をバッサリ摘み取るのよねぇ☆」

ガリィは動揺したし一杯食わされた。
だからと折れるほど性根の腐り方は生温いものではない。
なので、カメラ目線でゲスな顔をする。
いやぁ、ガリィは最高にゲスですな……最高です……
そして、ゲスを書く時に最高にゲスになる金子彰史も最高です……

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さて、両手を前に構えて怪人ダッシュだ、アルカ・ノイズ。
無駄に電灯やベンチを破壊するぞ。
無駄に、とは言ったもののこれはアルカ・ノイズは旧ノイズと違って人間以外も破壊できる重要な描写である。 旧ノイズも無機物を破壊することはあれど、それは炭素分解によるものではなかった。
が、アルカ・ノイズはその溶解能力で無機物も破壊できるのだ。
無駄な描写ではないのだ。無駄に破壊しているけど。

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「上げて落とせば、いい加減戦うムードにもなるんじゃないかしらぁ?」

すいーっとバレエのポーズでダッシュするガリィであった。
そして、実に金子節!
上げて落とすというありきたりな単語を光らせるのが金子節である。
本当に生き生きしている金子のおっさんだ。
ガリィも本当に生き生きしている。

また、地面にレール状の形跡が残っている。
これはスライム状のアルカ・ノイズが移動した際に残したものなのだろう。
触れただけで炭素分解させる旧ノイズと違って、アルカ・ノイズは無差別に分解できるわけではないことが伺える。
なので、その気になればOTONAでも相手できる……?

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「アニメじゃないんだからぁッ!」

あ、ここでその台詞を言うんだ!?
たしかに上げて落とすのはアニメを盛り上げるために必須な演出だ。
シンフォギアもよくやる手法である。
必殺技を出したと思ったら血涙を流すとか、大活躍したと思ったら腕を食われたりとか、クリスちゃん可愛いと思ったらボロ負けするとか……

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さて、ここでアルカ・ノイズは華麗に響の靴を破壊だ。
虎眼流並みに精妙なるコントロールによって足にダメージを与えず靴だけを破壊している。
やはり、アルカ・ノイズはノイズさんの眷属だけあり空気を読む。 電灯とベンチを破壊したのも正確に命中させるための練習だったのか?

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「――ギアがッ!?」

靴を破壊された響は転んでしまいガングニールを手放してしまう。
何かむしろギアを纏えない展開になっているような……
ガリィは嫌がらせだけを考えてしまって上手く事を進められていない気もする。
性根の悪さが前面に出すぎたか。
策士策に溺れる? ちょっと違うか?

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と、そこに超回転しながら車が飛び込んでくる。
物凄い勢いで回っている。
冗談じゃねえ……
むしろ、それだと止まらないと思うのさ……
そんな車を運転していたのは緒川さんだ。
これも忍術か! そして、相変わらず駆けつけるのがクッソ速ェ!
二課の頃からそうだが機動力は凄まじいものがある。 なお、一番ヤバいと思ったのは第1期第3話の弦十郎が駆けつけた時。

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「――うおおおぉおおぉおおおッ!!」

同時にマリアが飛び出す! そして、ガングニールを手にした!
忍者も凄まじいがGXのマリアも第2期の鬱憤を晴らさんばかりに凄まじい行動力を見せている。
一切の迷いを見せず戦場へと駆けつけた。
そして、ガングニールを掴んだということは――

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「Granzizel bilfen gungnir zizzl――」

「マリアさんッ!?」

ここでマリアの聖詠だとぉ!
紛うことなきガングニールの聖詠である。
これには響も驚くが視聴者も驚く。小生も驚く。
「響け響け、この胸よ。熱く歌う、この胸よ。」の謎ポエムはマリアを指していたのだ!
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この土壇場(なお、第4話)でマリアがガングニールのギアを纏った!
実にサプライズである。
そして、興奮を隠せない。
ここでマリアがギアを纏うのはある意味予想できたがそれでも熱い。 実にシンフォギアだ! まさにガングニール、再びだ!

変身バンクも第2期のそれを原型としながらも、GXらしく六角形のギアが集まっていくとアレンジも加えられており手がかかっている。
ギアのデザインも第2期の頃と比べて変わっている。
何よりも大きな違いはマリアの嘘の象徴であるマントが消失していることだ。
今のマリアは真っ正面からの決意でガングニールを纏ったのだ。
第2期と同じ黒いガングニールだが、まったく異なる黒いガングニールだ! でも、マントがないのは戦力的にはマイナスのような……
何せマリアのマントの熟練度は防人をも翻弄するほどだったし。

なお、顔のアップでマリアは笑ったり笑わなかったりするのだが、今回は笑っていない。
嘘はないなれどLiNKERもなく十全の態勢ではない。
それが険しい表情に表れているのだろう。

第2期第12話では何も持たない響が胸の想いに従って行動し、迷ったマリアからガングニールを解放した。
(奪ったとか言わない。解放したのが公式見解だから)
対して今回は何も持たないマリアが想いに従って行動し、迷った響からガングニールを借り受けた。
シンフォギア得意の対比である。

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ついでにGX仕様のマリアガングニールは脇の部分が素肌になっている。
そこで第2期第12話の作画ミスを思い出してしまった。
まさか、公式元ネタ?
はは、まさかね……

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「このッ! 胸に宿ったッ!!」

マリアが歌うのは「烈槍・ガングニール」である。
やはり、黒いガングニールと言えばこれだ。
これはもうテンションマックスである。
テンション上がりすぎてマリアがロケットパンチをするのかと勘違いしてしまった。 なお、アームドギア形成でした。騙された。
小生、ロケットパンチしても何も文句は言わないよ。
多分、いや、適合者全員が何も文句を言わないに違いあるまい。

まったく同じガングニールだが響は纏えなかったのに対しマリアは纏った。
アームドギアだって形成できる。
大事なのは聖遺物そのものではなく装者の心の有り様なのだ。 これは力そのものに価値や意味があるのではなく、それを扱う人間に左右されるという金子彰史作品の伝統が感じられる。

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「信念の、火は……ッ!!」

が、ガングニールを纏ったもののマリアはLiNKERがない。
なので、調や切歌同様にバックファイアを匂わせる電撃が走るのだった。
大丈夫か?
無理をすれば大変なことになるのがマリアの伝統でもあるのだが……

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「誰も――消すことはできやしないッ!」

それでも構わずに「HORIZON†SPEAR」だ!
バックファイアを省みずの必殺技である。
今のマリアは一切の迷いを感じられない。
この胸に宿った信念の火は誰も消すことはできやしない。
イケイケのノリノリで押せ押せだ。

数少ないマリアガングニールの必殺技だけあり、アルカ・ノイズを蹴散らす。
やはり、防御力は旧ノイズとさほど変わらないようだ。
なお、「切・呪リeッTぉ」では倒しきれなかったため、今のマリアはけっこうな無理をして「HORIZON†SPEAR」を放ったと推測される。
無理しやがって……

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(戦える――この力さえあれば……ッ!)

「黒い……ガングニール……」

明らかに十分な態勢ではないのだが、それでも戦っている。戦えている。
これは響に対するマリアの答えのひとつなのだろう。 さらなる一歩を踏み込むために、手にした力を恐れない。
戦うことのできる力があるのなら迷わず振るうのが第2期でマリアが得た答えなのだ。
同時に責任も伴うのだが、それを背負い全うする覚悟を今のマリアは持っている。
やはり、たやマ……頼れる優しいマリア……

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「マリア君ッ! 発光する攻撃部位こそが解剖器官ッ!」
「気を付けて立ち回れッ!!」


と、弦十郎はエルフナインから仕入れたであろう情報をマリアに提供する。
旧二課の弦十郎がF.I.S.のマリアを援護している。 このクロスオーバーは実にGXな絵面である。
また、レール状の形跡が残ったことからわかるように、アルカ・ノイズは解剖器官があるのだった。
旧ノイズと異なりどこでも攻撃判定があるわけではないのだ。
やはり、これはOTONAがボコボコにするフラグ……?

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「力よ宿れ――ぇええぇえェェエエエエいッ!!」

マリアに対しガリィはさらにアルカ・ノイズを出して対抗する。
それを片っ端から倒していくマリアだ。
殺陣はもちろん、日笠陽子の力の入った「烈槍・ガングニール」はやはり格好いい。
相変わらず戦えばとてつもなく格好良い人がマリアだ。
戦えばな……戦えば……

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「想定外に次ぐ想定外」
「捨てておいたポンコツが意外なくらいにやってくれるなんて☆」


やはり、ガリィの目的はギアを纏わせることにあるようだった。
その目的は響の想定外によって瓦解したのだが、マリアの想定外によって満たされた。
これにはいい表情をする。いや、いい表情ばっかりだけど。
しかし、マリアってやっぱりポンコツ扱いなんだ……
ただのポンコツのマリア、たポマ。

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「悪――を貫けッ!」
射撃CS、アームドギア【投擲】でアルカ・ノイズを粉砕だ。
って、投げていいのか?
アンタ、素手で戦えるのか?
そりゃ特殊部隊は素手で倒していたけど、相手は人間だぞ?
歌詞と合っていて格好いいのだが、本当にいいんですか?

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【朗報】マリアは素手でも強い。
一流なのは運転とマントとアームドギアだけではない。
体術も一流だった。
そりゃ生身で大剣相手に延髄蹴りをカウンターでぶちかますような人間が素手で弱いはずがない。
第2期第4話で弱った翼と互角だったマリアは不甲斐ないと言われることもあった。
だが、この描写を見ればその実力に嘘はなかったとわかるだろう。
マリアは装者最強の翼に匹敵するほどに強いのだ。 弱いのはメンタルだけだったが今のマリアにはそこも弱点ではない。
隙はない。飼えない。

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「わたしの、ガングニールで……」
「マリアさんが戦っている……?」


だが、響としては心強いばかりではなく困惑しているようだ。
それが(ちと作画がアレな)表情に表れている。
人助けの道具であるはずのガングニールが戦うための武器として使われている……
それは包丁で戦われる姿を目の前で見せられた心持ちなのだろう。
穏やかでないのも道理か。
そして、それが対人だけでなく対ノイズにも表れているのが響の歪みが見て取れる。

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「誇りと、契――……ッ!!?」

今のマリアはアクセルを離さない。
勢いに乗ったまま、ガリィにアームドギアを突き立てようとする。
が、バリアに阻まれてしまう。 オートスコアラーも錬金術を用いることができるようだ。
その出力はLiNKERなしで適合係数が下がっているとはいえ、パワー自慢のガングニールを遮るほどである。
いい性格といい顔をするガリィだが、戦闘力自体も純粋に高い強敵であった。
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「――それでもッ!!」

かかったな、アホめが!
アームドギアを分割しガードを崩し、小ぶりのアームドギアで隙だらけのガリィを攻撃だ。
名付けて烈槍空烈刃ガングニールスプリットアタック
マリアの強さは翼に匹敵する技量によるものが大きい。 派手な立ち回りは陽動、真の狙いは小技なのだ。
……馬力抜群のガングニールに似合わないとも言う。

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「――……ッ!!」

だが、ノーモーションバリアに阻まれてしまう。
ちょいとでもガリィにかなうとでも思ったか、マヌケが~!
ガリィには隙がありそうでなかった。
いや、隙を見せたのも計算のうちか。
本当に性格が悪いな! 対戦ゲーやるとファンメを送るタイプだ!
なお、最初、歯で止めたかと思った。
美少女だからそんなことしませんよね。美少女はギザギザ歯しないけど。

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「頭でも冷やしやぁ……ッ!!」

いやぁ、この人、どこで暮らしてこんな言葉を覚えるんでしょうね……
そんなわけで水流に吹っ飛ばされるマリアだった。
大きなダメージは避けたもののギアを纏ってからアクセル全開で戦っただけあってバックファイアがヤバそうだ。
既にオーバーヒート状態ですよ。
手紙読まなきゃ……

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「決めた☆」
「ガリィの相手はアンタよッ!」


というわけで、カップリングもとい因縁が完成だ。
どこまでも一直線なマリアは性根の悪いガリィとしても弄り倒したい相手なのだろう。 響と違ってただのいい子ではなく、酸いも甘いも噛み分けているだけあり好戦的な一面もお気に入りか。
童貞を殺すガリィと童貞に殺されるマリアで対比もバッチリだ。
……うん、マリアさんは童貞にさえリードを奪われると思うんだ。

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「いっただっきまーす☆」

ジグザグに不規則に接近しながらねんがんのアイスソードで襲いかかる。
バックファイアで弱っていることもあってマリアは反応できない。
3Dゲーでこんな動きをされれば実に困るしね。
その狙いはやはりコンバーターだ。
装者屈指の力量を誇るマリアでさえやられてしまうのか……?

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と、そこでタイミング良くというべきか、バックファイアによって限界を迎えギアが解除された。
あるいはコンバーターを守るためにマリアが強制解除したのかもしれない。
これにはガリィも目的を果たせる直前だっただけに歯噛みする。
そして、マリアもダメージが大きかったのか、膝を着く。
21歳のタフネスを以てしてもLiNKERなしのギアの行使には耐えられないのであった。

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シ・ン・フォ・ギィィッ――ヴウゥワアアアアアアアアアアアアアアアアアッ!!!!
無理が祟りまさにシンフォギアって感じに輝いてしまったマリアだった。
セレナ……あまり嬉しくないかも……

というわけで、シンフォギアシリーズ恒例の血涙ノルマを果たしたマリアだった。 翼、セレナ、そしてマリア……
やはり、シンフォギアに血涙は欠かせぬ。
何で欠かせないんでしょうね……
いや、こんなことやれば欠かせなくなるのも道理だけどよ……
これぞまさに上げて落とすである。

なお、小生がシンフォギアにおいて金子彰史の底知れぬヤバさを初めて感じた描写は血涙だった。
弦十郎のOTONAパンチや翼の防人語も確かにおかしかったが、WAシリーズにも似たような描写はあった。
だが、血涙はWAシリーズにさえなかった金子彰史の新境地であった。
その才能の煌めきに恐れたものだ。
余談ながらとある適合者とオフ会した時に血涙の素晴らしさについて延々と語った。引かれた。

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「それでも――この程度」
「何よこれッ!?」
「まともに歌える奴が一人もいないなんて、聞いてないんだけどッ!」


あ、キレた。
思い通りにいかないとキレる人、ガリィ。
やっぱり、ファンメを送るタイプだ。
せっかく興が乗ってきたのに血涙を流されるとまぁこうもなりますわな……
いやぁ、性格が悪い。よし、薄い本で鬱憤を(以下略)

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「クッソ面白くないッ!!」

マリアはもうギアを纏えない。
響も聖詠を歌えない。
もう目的を果たすことは難しいし何よりも機嫌が悪い。
そんなわけで撤退するガリィだった。
窮地は去ったものの響がギアを纏えないことが決定的になってしまったし、マリアも血涙を流してしまった。
こうしてS.O.N.G.の装者全員がギアを纏えない状況が生まれたのだった。
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「空間移動――あれもまた、錬金術の……」

「現代に新型ノイズを完成させるとは、位相空間に干渉する技術を備えているということです」

そういえば、藤尭がテレポートジェムを見たのはこれが初めてだった。
また、エルフナインの解説が気になる。
ノイズと言えば位相差障壁、空間に関わる能力を持っている。
ならば、アルカ・ノイズも空間に関わる能力を持っているのか?
でも、溶解能力はそれとは無関係のような……
何か隠し球がありそうななさそうな。

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(もしも、私がガングニールを手放していなければ……)
(いや、それは未練だ――……)


ガングニールを手放さずにいればマリアは今のように戦えたのかもしれない。
偶像という立ち位置に甘んじることはなかったかもしれない。
だが、それは未練であり愚問でもあった。
例えガングニールを持っていてもLiNKERがないため、一時的に戦うことはできても戦い続けることはできない。

何よりも響に自分にはできなかったことを見せつけられ敵わないと漏らしている。 響に渡したからこそナスターシャ教授を救うことができたのだ。
ガングニールにとってもっとも相応しい装者は決してマリアではないのだ。
それを感じたからこそ、マリアは響にガングニールを託したのだろう。
故にこの感情は未練に過ぎなかった。
しかし、まぁ、ドロドロのガングニール恋愛模様ですな。

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「怪我はない……?」

さて、力強く頼もしいところばかりを見せたマリアだが、その根底に流れ自身を支えるのはあくまでも優しさだ。
そんなわけで響たちを心配するのだった。
優しい。飼いたい。
でも、血涙流しながら言われても突っ込みたい気持ちが限界突破だ。
拭いたい……というか、拭え。
事実、心配され返してるし。

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「君のガングニール――」

ガングニールに思うことはたくさんある。
響にだってあることだろう。
その上でマリアはまたガングニールを響に託した。 何やかんやでマリアはガングニールは自分に相応しくないことを、そして響こそが相応しいことを誰よりも認めているのだ。
響に見せた苛立ちにも似た感情は認めているからこそ溢れたものなのだろう。
マリアさん、マジ器が大きい……

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「――わたしのガングニールですッ!」
「これは、誰かを助けるために使う力ッ!」
「わたしがもらった、わたしのガングニールなんですッ!!」


と、ここで響らしからぬ醜い一面を見せた。
響はこれまでのシリーズで何度も落ち込みはすれどこうしたネガティブな一面を見せないようにしていただけに、ある意味では人間らしいとも言える反応である。
だが、このガングニールで響たちはマリアに助けられた。
マリアはガングニールを正しく人助けのために使ってみせた。 それでも拒絶してしまうのは響の歪みが表に表れ大きくなっている証左だろうか。

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「ごめんなさい……」

悲しげなマリアの様子を見て、謝りはすれど意固地になっている感が否めない響であった。
その表情にそれが見える。
基本的にいい子だっただけにこんな顔をするとは思わなんだ。
やはり、GXは響の根底に迫る物語なのか。

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マリアは血涙を流しながら響との問答を思い起こす。
誰かを傷付けることを恐れるのはまだしも、そこから逃げるのは力の本質から目を背けることなのだろう。
当感想で繰り返してはいるがその先に待つものを知るのは他ならぬマリアだ。
今のマリアはそれから逃げる気はないのだが力そのものがない。
対する響は力そのものを持っているがそれから逃げている。
足して割れば完璧なのだが……いや、割れば中途半端になるから何とか足して差し上げろ。

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「――そうだ、ガングニールはお前の力だ」
「だから、目を背けるなッ!」


「目を、背けるな……」

それでも響こそがガングニールに相応しいと認めているのはマリアだ。
だからこそ、相応しい者として生きることを望むのだった。
なお、目を背けてしまう様子。
それはガングニールから目を背けていることの暗示か。
もっとも目の前に血涙流している東欧美人がいれば目を背けたくなる気持ちもわかるが。 拭こうよ、マリアさん。
血涙を流しながらもわりと平気そうなので、メンタルはともかくフィジカルのタフネスは素晴らしいか……

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そして、血涙3人衆が揃って改めてわかる。
やっぱり、アンタの血涙はおかしい。
誰がおかしいかはあえて言わないのが防人からの提案だ。

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「ガリィ……」

「そんな顔しないでくださいよぉ☆」
「ロクに歌えないのと、歌っても大したことない相手だったんですからぁ☆」


この結果にキャロルは不満だった。
さすが数百年を生きたロリババァ、迫力がありますね。(用語集のホムンクルスより)
それに対して美少女モードで弁論だ。
もっとも本人の弁通りに今回はガリィに非はなかった。
むしろ、機を焦って装者を殺さず次のチャンスに備えている辺りはよくやったと言うべきか。
マリアを相手にちと遊んだという背景は無きにしも非ずかもしれないのだが。

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「あんな歌をむしり取ったところで役に立ちませんって☆」

「自分が作られた目的を忘れていないのならそれでいい」

あ、すぐに性悪モードに戻った。
今回のガリィは美少女モードと性悪モードを実に使い分けている。
くっかわ。
さて、歌をむしり取ったところで役に立たないという発言がまたも気になる。
ギアの破壊が目的かと思っていたが、それだけならペンダントをダイレクトアタックでいい。
錬金術サイドの目的はギアを纏わせると同時に歌わせることが目的なのか。 想い出を蒐集することが錬金術サイドの目的のひとつのようだが、それに加えて歌の蒐集、フォニックゲインの蒐集も入っているようだ。
それが未だ片鱗を見せぬ世界を壊す歌に繋がるのか……?

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そんなキャロルの脳裏を巡るのは響の人助けの力で戦いたくないという言葉だった。
転じて人助けで殺された何者――おそらくイザークのことを思い出しているのか。
キャロルは数百年に渡って蓄積した弩級ファザコンだ。
仕方ないね。
キャロルの言葉は響の急所を抉ったのだが、響の言葉もキャロルの急所を抉っていた。 そりゃこじれますわな……

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「だが、次こそはあいつの歌を叩いて砕け」
「これ以上の遅延は計画が滞る」


「レイラインの解放――わかっていますとも」
「ガリィにお任せですっ☆」


今度は性悪モードから美少女モードだ。
さて、レイラインの解放が装者たちの襲撃の次に続く目的のようだ。
レイラインと言えばオカルト用語である。
そして、WAシリーズで度々出てきた金子彰史大好きな用語だ。 GXと共通点が見られるWA3なんてレイライン観測所なんてダンジョンがあるくらいだ。
いいぞーこれ。

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「お前に戦闘特化のミカを付ける」
「いいな」


「いいゾッ!」

「そっちに言ってんじゃねえよッ!!」

ノリのいいボケとツッコミをするお前ら、仲良いな。
ともあれ、ガリィはマリアとの戦闘以外にも想い出を集めていた。
それによってついに最強のミカも動けるようになったのだった。
S.O.N.G.の戦力は増えるどころか目減りするばかりだ。
ついにマリアも身体にガタが来てしまっている。
ピンチにピンチにピンチが続くのであった……

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(せめてあの時、ハズレ装者のギアが解除されなければ――)

何やかんやと言い訳すれど、結果には不服なガリィであった。
なのでゲスい顔をする。
ある意味、キャロル以上に計画の遂行を急いでいるような……
仕事熱心なのか、それとも。
しかし、マリアさん、外れ扱い……
再誕したフィーネのはずなのに悲しいね!

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さて、なかなか眠れない響であった。
久し振りに出た、響と未来の添い寝!
第2期ではなかっただけに実に懐かしい。
喧嘩するとわざわざ荷物をどけてベッドの下の方で寝ちゃうゾ。
そんなわけで新しい寮でも一緒に寝ているのだった。
しないフォギア通りである。

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「戦えないんだ」
「歌を歌って、この手で誰かを傷付けることがとても怖くて」
「わたしの弱さがみんなを危険に巻き込んだ」
「なのに――……」


響は未来に抱えた不安を語る。
本音を赤裸々に語れる相手はやはり未来だけのようだ。
マリアの時と違って対話をしたいとは言っていない。
対話も理由のひとつではあるかもしれないが、やはり誰かを傷付けたくないからこそ戦いを拒否しているのが本音のようだ。

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「わたしは知ってるよ」
「響の歌が誰かを傷付ける歌じゃないことを」


そんな響の手を未来は握る。
歌が大きな要素となっているシンフォギアだが、不思議と響の歌への想いは語られることはなかった。 翼やクリスは歌への想いが描写されているのにも関わらず、だ。
そんな立花響の歌にも触れられる時が来たのだろうか。
ともあれ、正妻らしく響を支えるのだった。
マリアさんが外を固め、未来さんが中を固める……完璧だな!

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「ごめんね、マム」
「遅くなっちゃった」


さて、F.I.S.組はナスターシャ教授の墓参りに来ていた。
やはりというべきか、F.I.S.組が揃ってナスターシャ教授の墓参りに来たのはこれが初めてのようだ。
行動制限の解除とマリアの偶像化が被っていたため、3人揃ってナスターシャ教授の元に訪れる機会がなかったのか。
調と切歌もどうせならマリアと一緒に来たいとここには訪れていなかったのかもしれない。

墓碑には「In respect for your courage…」と書かれている。
あなたの勇気に敬意を表する、である。
英雄として世界を救ったナスターシャ教授に相応しい言葉だ。
これはおそらく二課が掘った言葉であり、二課のナスターシャ教授への敬意が伺える。
なお、下にあるナスターシャ・セルゲイヴナ・トルスタヤは今となれば言うまでもないことだがナスターシャ教授の本名である。

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「マムの大好きな日本の味デスッ!」

「わたしは反対したんだけど、常識人の切ちゃんがどうしてもって」

さて、F.I.S.組の墓参り、とってもいいシーンですね。
ナスターシャ教授が関わるシーンはどれも静かなれど心に響くシーンばかりだ。
そんなシーンでキクコーマンの醤油とかズルいだろ!
キクコーマンは言うまでもなく大手の醤油、キッコーマンに加えてナスターシャ教授を演じた井上喜久子から取った名前だろう。
あんまりにもズルいネーミングだ。 やはり、感動する場面でこそギャグを入れるシンフォギアのスタイルは健在だ。

さて、キクコーマンの醤油は日本の味が好きなナスターシャ教授に向けたものであった。
切歌の常識人センスが爆発だ。
調のコメントがもはやツッコミにしか思えない。
そりゃお供え物に醤油はないわな……
次回予告で醤油かと思わせておいて本当に醤油だったばかりかキクコーマンネタをぶち込んだ辺り、やはりシンフォギアスタッフは恐ろしい。
どうかしてますね。スタッフも常識人揃いだよ。

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「マムと一緒に還ってきたフロンティアの一部や月遺跡に関するデータは、各国機関が調査してる最中だって」

「みんなで一緒に研究して、みんなのために役立てようとしてるデスッ!」

「ゆっくりだけど、ちょっとずつ世界は変わろうとしてるみたい」

ナスターシャ教授が遺したモノの報告を行っている。
大ボケをぶちかました切歌だが、そのコメントは実に大きい。
ナスターシャ教授も異端技術の知識を人助けのために使いたかったのだろう。 それがみんなのために研究されようとしている……
様々な思惑が絡み一筋縄ではいかないのが現実かもしれないが、いつかでも異端技術が人助けの力となればナスターシャ教授にとって何よりも救いに違いない。
大ボケをぶちかました切歌のくせにいいことをいいやがる……手紙を置いてあげないと……

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(変わろうとしているのは世界だけじゃない)
(なのに、私だけは……)
(ネフィリムと対決したアガートラームも、再び纏ったガングニールも、窮地を切り抜けるのはいつも、自分のモノではない力――)


アガートラームもガングニールも自分の力ではないと思い悩むマリアだった。
どちらも十分に使いこなしていたと思うのだが、自分の力という認識はないようだ。
こうした悩みを持つのは装者でもマリアだけだ。
響と違ってシンフォギアに依存できないマリアであった。
シンフォギアではないマリア自身の力が、GXのマリアの物語の焦点となるのだろうか。
マリアには優しさという大きな力があると思うのですが……あと可愛さ。

冗談は置いておいて、マリアにとってもっとも大きな力は歌だろう。
何せ歌の力で世界を救っている。
また、忘れがちだがたった2ヶ月で全米トップアーティストになった歌の持ち主だ。 よし、アイドルになろう!
とりあえず、CDに握手券を入れよう! な!

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「私も変わりたい」
「本当の意味で強くなりたい」


「それはマリアだけじゃないよ」

「わたしたちだって同じデス」

F.I.S.装者の皆が同じ気持ちを抱えていた。
第2期では進もうとしても進めなかっただけに、前に進みたいという気持ちは二課装者たちよりもずっと上かもしれない。
その焦りが無茶や血涙に繋がっている感が無きにしも非ずか。
箸休めに日常を描写できる余裕があればいいのだけど、GXの展開は例年以上に激しくて日常を挟む余地が……
へっぽこなマリアさんはしないフォギアGX待ちか?

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「昔のように、叱ってくれないのね」
「大丈夫よ、マム」
「答えは自分で探すわ」


「ここはマムが遺してくれた世界デス」

「答えは全部あるはずだもの」

いい話なのにまーだ強調されるキクコーマンを映しながら雨が降る。
それは自分がいなくなっても前に進もうとする子供たちに母親が流すうれし涙かもしれない。
この3人の台詞がそれぞれがそれそれで涙腺を直撃する。
いいエピソードですね……
キクコーマンで笑わせられたけど。
泣きあり笑いありを全力投球するシンフォギアらしいと言えばシンフォギアらしいのだが。

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さて、リディアンでは響が昼食に姿を見せない。
どうやら課題をやっているようだ。
昼食に課題をやるのは第1期にあったシーンだ。
だが、その意味合いはその時とは異なる。
同じようなシーンでも意味が異なってくるシンフォギア得意の演出であった。

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「響が、歌う理由……」

「うん、それを思い出せたら――」

「響はまた歌える――」

安藤創世は響が歌う理由を忘れているのではないかと呟く。
今の響はらしくないことに目的を第一に考えてしまっている。
とにもかくにも胸の響きを行動に移すのが響のスタイルだったのにだ。
だが、シンフォギアが自分の手から離れてしまったからには理由を考える時が来たのかもしれない。
何せ包丁を手にしているのだ。
包丁を振るう理由を考えなければならないだろう。
適当なレシピでビーフストロガノフを作ってはいけないのだ。
そう考えると「ビーフストロガノフのうた」に込められたメッセージ性って凄い深いのか?

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さて、どこの地球連邦のドッグかな?
多分、シンフォギアを知らない人にガンダムの場面の一部だと言えば騙せる。 誰か試してください。試す価値はあると思います。

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エルフナインはオートスコアラーの解説を行う。
ファラ、レイア、ガリィ、そしてまだ未知のミカについて語るのだった。
詳細な情報はないが4体もバケモノがいるとなれば気が重いにもほどがある。
こういう四天王ポジションには噛ませ犬が欠かせないが、今のところ噛ませ犬空気を誰も漂わせていない。 精々ファラが地味ってくらいだ。
あの人はあの人で派手なはずなのに……投げ銭に性悪に最強が強すぎたか。

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「超常脅威こそ俺たちの使命」
「この現状を打開するため、エルフナイン君より計画の立案があった」
「プロジェクト『イグナイト』だ――」


ここでシンフォギアの強化プラン、プロジェクト『イグナイト』が提案された。
イグニッションって感じですな。
アドヴァンスドはあまり語呂が良くなかったか……残念。
ところで今更だけどエルフナインはちゃんと服が支給された。
あの痴女あるいは痴男の娘ルックは常用するにはアレであったか……
しかし、個性が失われた感もある。
よし、チ○ポ生やそう。

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さて、雨の放課後、響と未来は下校していた。
ごく自然に相合い傘である。
そうですよ、こいつら、自然とこういうことをやれる間柄なんですよ……
第1期の頃はこんなことは日常茶飯事だった。
第2期になるとやや薄れたのだが、GXでは復活のF!(Friend)
金子のおっさんがバックファイアで血涙しないか不安です。

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「やっぱり、まだ、歌うのは怖いの?」

「うん……」
「誰かを傷付けちゃうんじゃないかと、思うとね……」


響の迷いは変わらなかった。
一夜漬けでどうにかなるものでもあるまい。
何せ何年にも渡って累積しているからだ。
この雨も響も気持ちの陰鬱さを表現しているようだ。
相合い傘というシチュエーションでもレズ的にはあまり盛り上がっていないし。

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「響は初めてシンフォギアを身に纏った時のことって覚えてる?」

「どうだったかな……無我夢中だったかな……」

「その時の響は、誰かを傷付けたいと思って歌を歌ったのかな」

少女を助けた時のことだ。
あの時は何も考えずに胸の響きをぶつけただけだった。
やはり、響は考えるタイプではないようだ。
右脳型人間である。
その辺でもマリアと似ている。いろいろ考えてマリアはこんがらがった。
なので、GXのマリアは考えよりも行動を前面に押し出して迷いを消している。
代わりに迷いとは別の部分で悩むようになったのだが。

逆に響も迷わずに行動だけすればとなると今までと同じで、仮に上手く行ったとしても胸に巣くった歪みは晴れない。
やはり、荒療治が必要な時期か……
左脳を肥大化させよう。

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「リスクを背負うことで対価を勝ち取る」
「そのための魔剣――ダインスレイフです」


うわぁ、すっごい厄い……
プロジェクト『イグナイト』、もはや厄い。
ダインスレイフも厄い。
そして、コンバーターの形はOPで披露されている形だ。
やはり、強化後のギアはOPの形になるようだ。

シンフォギア自体、元から装者へのバックファイアというリスクがある。
今回、マリアが実証して見せた。
血涙しちゃうのだ。
その上であえてリスクと言い張るのだから、プロジェクト『イグナイト』のリスクは装者へのバックファイアで済まされるものではないのか。
ダインスレイフのエピソード的には暴走とかありそうだ。
可愛い子に無理をさせるのが金子彰史である。
また胃が痛くなる展開を迎えそうである。
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「ついに、ミカまでも……」

そんな中でアルカ・ノイズの出現が報じられる。
そこにいたのは最強と名高いミカだ。
補助役っぽいガリィでも十分な脅威だったのにさらに最強のミカ……
手加減がまったくない。
錬金術師サイドが戦隊物に出場すれば数話で全滅できそうだ。
それくらいのペースで攻め立てているから困る。
OTONAなんとかしてけろ。

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「逃げないで歌って欲しいゾッ!」

まぁ、アルカ・ノイズさんがいれば逃げますよ。
やはりというか、偏差値は低めのようだ。
パワーに脳味噌を注いでしまったか……
常識人に脳味噌を注いでしまった切歌のように……

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「それとも、歌いやすいとこに誘っているのカ?」
「それならそうと言って欲しいゾッ!!」


初登場からだが仕草が可愛いミカであった。
でも、ギザギザ歯だから危険だゾ。
それにどんな踊りをモチーフにしているのかわからないからなおさら危険だ。
金子彰史なら阿波踊りとかやりかねん。

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「そーれぃッ!!」

さて、アルカ・ノイズさん、ショートカットしようとしてインにぶつかってしまう。
だが、融解能力で関係なしとインのインを突く。
レースゲームにいればコースを破壊してしまうな、こりゃ……
こんなところで味を出すアルカ・ノイズさんはやはりノイズさんの眷属。

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「――響ッ!!」

シンフォギア恒例な廃ビルに逃げると階段を融解、分断されてしまう。
2階分くらいは落ちたが響はそれなりに平気だが呻いている。
融合症例でなくなって身体能力もやや落ちているのだろうか。
融合症例時代はサンドバッグをぶっ飛ばしたり地味にとんでもなかった。
いや、地味でも何でもないか。

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「いい加減戦ってくれないと君の大切なモノ、解剖しちゃうゾ」
「友達バラバラでも戦わなければ、この街の人間を……犬も猫もみんな解剖だゾッ!」


期待通りにイカれた性格を披露するミカであった。 ガリィ同様に歌わせるためなら殺人も厭わないようだ。
だが、ガリィのはまだ計算がありそうだが、ミカのは計算もクソもなさそうなのでなおさら危険だ。
ギザギザ歯組は危険人物揃いだ。
キャロルのエキセントリックな性格が伺える。

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そんなS級危険人物を前にしてもまだ歌えない。
響の戦うことへの恐怖は病と言ってもいいレベルだ。 放っておけば放っておくほど重傷化するもののようだ。
心の病とはそういうものである。
これにはミカも何か昔の漫画みたいな表情をする。おそ松くんとかそんな。
何か古臭さを感じさせるアニメ、シンフォギア。だが、それがいい。

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「本気にしてもらえないなら――」

そして、メッチャ悪い顔をするミカであった。
こりゃガリィの眷属なのも道理だ。
方向性は違うがどちらも悪い性格をしている。
ホント金子のおっさんが楽しそうだ……
美少女を書くのが辛そうだから中身漢な美少女を書いたけど、ここに至ってゲスな美少女を書くのも楽しい方向にシフトしたらしい。 いいぞ、もっとやれ。

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「――あのね、響ッ!」
「響の歌は誰かを傷付ける歌じゃないよッ!」
「伸ばしたその手も、誰かを傷付ける手じゃないって私は知ってるッ!」
「私だから知ってるッ!!」
「だって、私は――響と戦って、救われたんだよッ!!」
「わたしだけじゃない」
「響の歌に救われて、響の歌で今日に繋がってる人、たくさん知ってるよ」
「だから、怖がらないでッ!!」


自分の危機に未来は叫ぶ。
特に気になる発言は響と戦って救われたの下りだ。
第2期第10話のことが即座に連想される。
未来は響と戦ったことでその身ならず心も救われたのだ。

だが、どうもそれだけではないように思えてしまう。
響と戦ったのはもっと過去に遡るのではないか。
そう、響と未来の仲が急接近した出来事――未来が陸上部を辞める原因にもなった過去に……
第1期の設定画集で触れてからもう3年も引っ張っているネタなのでそろそろ触れて欲しいところだ。

ともあれ、未来は響の歌と手は誰かを傷付けるものではないと知っている。
何度も響に助けられた未来だからこそ言える台詞だ。
そして、今までの未来とは違うのは響が戦うことを拒絶していない。
響の本当にやりたいことを応援しているのだ。 今までの積み重ねにより、未来の響の支え方は違うものとなっている。
2人の関係も少しずつ変化しているのだ。

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「バイならーッ!!」

あ……やっぱり、このおっさん幼女、センスが古い……
今の更々バイならとは……
ともあれ、日本で一番ノイズに襲われた一般人が未来である。
今日もまた襲われて生命の危機だ。
だが、直接融解せずに墜落死を狙う辺り、アルカ・ノイズさんはやはり空気を読む。

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「――うぉぉおおおぉぉおおおぉおおおッ!!」
「Balwisyall Nescell gungnir tron――ッッ!!!」

未来の生命の危機に、そして未来の気持ちに動かされ、望んでも出なかった聖詠が胸から湧き上がる。
叫びからの聖詠はマリアの聖詠とまったく同じだ。
どちらも本当の気持ちを滾らせたからこそ、聖詠を歌うことができた。
そして、どちらも体温を高めてくれるシーンだ!

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「わたしの大好きな、響の歌を……」
「みんなのために、歌って――……」


口笛インしながら未来さん、絶賛走馬燈中。
大丈夫、未来さん。多分、シルバーブルーメに追われて落ちた時とかスカイタワーとかよりは安全だから。
ともあれ、響に守られた過去が頭をよぎる。
その上で響の力を人助けのために用いることを望んだ。 今の未来は響に盲目にならず俯瞰できているようだ。
未来だって成長しているのだ。

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信じて握るは拳にあらず。
戦ってでも欲しい君の真実。
今はまだ見つからなくても、譲れない道についに立つ。
答えは見つからずとも、迷いは断ち切りついにヘシン!
ガングニール、再び2本立てであった。
しかし、未来さん、胸デカくなりましたな……BDで修正されるほどには大きくないはずなのに。

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なお、着地の際にド派手に滝が流れる。
おい、この廃ビルのどこにこんだけの水を隠していたんだ!
格好良さ重視で理屈的におかしいことをしてのけるのがシンフォギアである。
もとい金子彰史作品である。
だが、格好いいから許す!
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「ごめん……わたし、この力と責任から逃げ出してた」
「だけど、もう迷わない」
「だから、聞いて」
「わたしの歌をッ!」


あ……これ、惚れますわ……
第1話以来の完全イケメンモードの響だ。
未来も響のことが大好きで仕方なくなるわけである。
滝が光り輝いていることから、迷いを断ち切ったことで天候も雨から晴れに変わったようだ。
天候が響の心の暗示だとするのなら晴れるのも道理、必然なのだ。

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「どうしようもねえバカだな」

これにはクリスも笑う。
クリスが響をバカと言う時は特別な感情を込める時が多い。
今がその時のなのだろう。
そういえば、廃ビルなのにどこから見ているんだ……?
今流行りのドローンだろうか。

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「行ってくる」

「待っている」

そして、未来も響を静かに見送る。
もはや響を戦場に送り出すことに多くの言葉はいらない。
響の人助けを応援したいだけだから当然か。
もはや何十年も連れだった夫婦の領域である。
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「そぉーら♪」

ミカは面白い動きでアルカ・ノイズをばらまく。
ファラやガリィともまた違う仕草に個性が表れている。
しかし、頭ワルそう……
でも、金子彰史作品は頭が悪いほど強いから侮れない。
一番頭が悪いベルセルクが一番強いし。

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「私と云う音響く中で――ェエエッ!!」

相変わらずオワタ式で戦うしかないアルカ・ノイズだが、限界突破な響にとっては敵ではない。
どんどんと無双していく。
万全の戦力かつアルカ・ノイズの脅威を知った上で戦闘ができたのは響が初めてだ。 マリアの戦いからもわかるように融解能力が危険なのであって、戦力そのものは旧ノイズと比べてもさほど高くはないのだった。

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「何故? どうして? の先をォオッ!!」

さらにパワーゲイザーで一層だ。
ガングニールなら拳ひとつで勝負せんかい!
あ、マリアさんも拳ひとつで勝負したか。
奏も漫画版ではパンチでノイズを倒していた。
ガングニールの装者はみんなパンチで戦った経験があるようで……

ここで殴り歌う悠木碧の歌が爆発だ。
マリアもだが殴り歌うのが実に合っている。
にしても、殴り歌うって凄い表現だ……

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さて、雑魚を一掃したのでボス戦開始だ。
ミカはOPで見せたオモシロポーズで対峙だ。
何か昔のRPGのボスモンスターっぽいポーズである。
どこか昭和の香りがするのがシンフォギアの魅力。
そんなアニメが2015年に生きる人間を狂わせるのが末恐ろしい。
……いや、シンフォギアにハマる人って三十路以上の割合がかなり高そうだけど。

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「迷いはないさッ! 拳に包んだ――」

「こいつッ! へし折り甲斐があるゾッ!!」

ついに装者と最強の激突だ!
完全体ではないとはいえ、ネフシュタンを圧倒した響の拳を受け止めている。
馬力なら響に引けを取らないか。
ミカも響を認めていることから、テンションマックスな響の戦力はオートスコアラーにも通用するのか?
なお、カーボンロッドはそんな使い方をするらしい。
棒術とかそんな上品なことはしないのだ。
アタマ悪いゾ!

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「これが、戦闘特化したオートスコアラーのスペックッ!?」

「それがどうしたッ!」
「相手が戦闘特化だとしても立花が遅れを取るなどありえないッ!!」


響への熱い信頼を見せる翼であった。
かつて響を認めなかった姿はどこへやら、今では全幅の信頼を置いている。
それも響の実力と可能性と想像の斜め上を知るからこそか。
ややもすれば死亡フラグだがこのハイテンションなら敗北を疑う方が野暮である。

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勢い付く響に対しミカは髪からのブーストで対抗する。
あ、そのツインドリルってそういう使い方するんだ!
調といいお前らの髪の使い方はおかしい。
ツインドリルジェットは下手すればギャグだが、真面目で熱い絵面に見えるほど展開の妙である。
あるいはシンフォギアに侵食されきってしまった。
絶唱しすぎたか……

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「自分色に咲き立つ、はぁなになァれェエエェエエッ!!」

ツインドリルジェットの推力に響は弾き飛ばされる。
ミカは全力の響さえ跳ね返すほどの馬力の持ち主であった。
最強の二つ名は伊達ではない。
だが、即座にインパクトハイクで態勢を立て直しカウンターだ!
インパクトハイクのダッシュに加えて何回転もしているので破壊力破壊力ばつ牛ンだ。
これにはミカも実戦早々変顔である。
いや、登場早々変顔したか……

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「高鳴れッ! メーターをッ!! ガンとッ!!!」

さらに追撃だ!
迷いを断ち切ったからには追撃も迷わない。
その辺、響は容赦がない。
とにかく、メーターをガンと振り切れ!

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「振ゥり切れ――……」

「ざぁんねん☆」
「それは水に映った幻――……」


そこで最高にして最悪の仕事をやってのけたガリィであった。
いつの間にか響が前にしていたのは幻像であった。
おそらくは響が殴り飛ばした瞬間には入れ替わっていたのか。
これではメーターをガンと振り切れないぃ……

幻像なんて地味な能力かと思っていたが、こんな使い方をされると脅威以外の何でもない。 性悪なガリィにぴったりすぎる能力と言えよう。
能力だけで言えばブラック・エンジェルズで言えば飛鳥ですな。
お前何回死ぬ気だ!

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そして、視点を下げてみると最強さんがニッコリ。
あ……ニッコリ……

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「あぁあァァァァァアァアアァアアアッ!!?」

上げて落とされたァ!!
そんなわけで高圧縮カーボンロッドがコンバーターに直撃だ。
完全に不意を突かれた響は防御も回避もできず、ただ食らうしかなかった。
コンバーターも砕けるのみである。
ガングニール、再び2本立てと思いきや、上げて落とす2本立てであったとは……

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「響ぃッ!?」

さらに高度的にも上げて落としたァ!
テンションマックスからの一瞬の逆転劇であった。
メンタル面が絶好調の響が敗れたのはこれが初めてだ。 ネフィリムに左腕を食われた時はウェル博士に弱点のメンタルを乱されたからこそ起きた惨劇であったのに対し、今回はガリィの策略があったとはいえ実質真っ正面から敗れた。
強い。
本当にオートスコアラーは強い。
ここまで強いとは思わなんだ……勢いに任せてミカちゃんやっつけちゃうかと思ってしまった……

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「響ッ! 響ぃッ!!」
「いやッ! 響ぃッ!!」
「お願い、しっかりしてぇッ! 響ッ! 響ぃ――……ッ!!」


暴走の余地さえない完全敗北であった。
もうあらゆる面で上げて落とされた。
響も、未来も、S.O.N.G.も、視聴者もだった。
メッチャ爆発したこともあって、響自身が受けたダメージも翼やクリスの時とは比べものにならない。
完全にレイプ目で大丈夫なのだろうか……
また、凄い勢いでコンバーターを破壊されただけあって、また心臓にガングニールが突き刺さるとかしないだろうな……

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1度は晴れた空も再び雨が降り注ぐ。
響の敗北を象徴するような曇り空であった。
響が再び歌えるようになったというのに、瞬く間に敗北した。
響×未来という今までの勝ちパターンでも勝てなかったとは……
改めて錬金術師サイドの戦力の大きさを知るのだった。
こりゃ風鳴訃堂がいますわな……

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その後、ガリィとミカは撤退したのだった。
ギアの破壊に加え歌の蒐集?という点でも花丸のS評価だろう。
かつてこてんぱんにやられたことはない。 よもやここまで敵を強く描こうとは……
そりゃ金子のおっさんも寝込もうというものである。

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「あたしらならやれるッ!」
「だから、プロジェクト『イグナイト』を進めてくれッ!」


「強化型シンフォギアの完成をッ!!」

響の敗北を受けて翼とクリスもプロジェクト『イグナイト』の実行を決意する。
もはやリスクだとは言っていられない状況なのだろう。
しかし、強化型シンフォギア、あちこちが尖っているし、何よりも赤いところが厄いのですが……
翼もやっさいもっさいして、クリスも防人語を話すようになっちゃうか?
アイエエエ……キャラ崩壊……のようであんまりしてないか。

最強のミカはもちろん、補助役のガリィの戦力もヤバい。
そして、4体のオートスコアラー全ての属性に加え第5の属性を使えるであろうキャロルともなると……
熱い展開ばかりだったのだがその全てが落とされている。
今まで箸休めになっていたはずの第4話でさえ暗雲ばかり立ちこめている中で次回へ続く。

あとついにBlu-rayとDVD予約開始!
何だか今スゴいランキングらしいゾ!

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・今回の劇中歌
Exterminateより「Exterminate」


戦姫絶唱シンフォギアG キャラクターソング3より「烈槍・ガングニール」


キクコーマン しょうゆ1Lより「常識人」


戦姫絶唱シンフォギアGXキャラクターソング2 Single, Maxiより「限界突破 G-beat」


Rebirth-day【期間生産限定盤/初回仕様限定盤】より「Rebirth-day」






「戦姫絶唱シンフォギアGX EPISODE04 ガングニール、再び」への5件のフィードバック

  1. うーむ…どうもエルフナインが胡散臭いんだよね、明らかに都合が良すぎるタイミングだし
    プロジェクトイグナイトもキャロルの計算尽く通りな気がしてならない
  2. 上げて落としてキクコーマンで笑いを誘い上げて落として、終了後の「あーしんどっ」な完全にオフモードのマリアさんのCMでとどめを刺された。
    さすがシンフォギア。隙がない。
  3. あ、GXのマリア版ガングニールの変化はマントがないだけではなく、ワイン色だったの部分が響寄りのオレンジ色になるね。
  4. 廃ビルの水はガリィちゃんが来ていたことを暗示していたのかもしれませんね
  5. 詠えなくなるまで落としたのに、響の過去を全然描写しないスタッフが心憎い
    アニメしか見てない人はなんで詠えなくなって超速で復活したかわかるのか?と心配したが、ついてこれない奴が置いて行かれるのは今更なので問題ないな!
    ところで同じLiNLER切れFIS組でも切調のギアはXD経験で白っぽくなったけど、マリアは逆に更に黒が濃くなってた?
    てことは響のギアが初期使用に戻らないのはロック解除を行った奏者本人に依存するためか

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