嬉しい!
まぁ、本当は前号に掲載予定だったんですけどね。
るろうに剣心との二足わらじは大変だと思うけど、頑張れ木多先生。
十兵衛は麻酔が充満している密室から無事に脱出できたようで試合の観戦に戻っていた。
アリが寝てから田島に仕掛けるまでにけっこう間があるような……
下手すりゃ起きるんじゃないか?
麻酔が効いてるから大丈夫なのか?
踏み付けを食らいそうな上杉は脚でロープを掴み、上体を引き寄せてかわす。
「ぶっ殺してやる」と挑発的な言動をしながらもやることはけっこうコスいというか、守りを優先している。
むしろ、足の動きに気付かれないようにするための言動なのかも。
このロープを使った最小限の回避をしたためだろうか、上杉は自由になった上体で反撃のチャンスを手に入れる。
芝原の足を掴みながら起き上がるのだった。
上杉は袴で脚の動きがわからないから脚の破壊を第一に狙っている。
袴を着ていると脚の動きがわからないとは言うけど、これって実話だったのか……
てっきりプラシーボ効果みたいなものだと思っていました(無知)
片脚立ちになった芝原に下段回し蹴りを放つがかわされる。
さらに上杉は蹴りで掴みを解く。
二手か! 見事!
無駄なくアクロバチックに動く人だ。
高機動おじいちゃんだな。
これでお互いに立って向かい合う状況になる。
そこで上杉は左正拳突きを放とうとする。
が、前に出ながら肩を引くことで距離感を騙す動作をされ、結果として踏み込みが浅くなり盛大に空振る。
そこにカウンターで折れた肋に芝原のフックが突き刺さる。
芝原は踏み込むだけで上杉を崩したのだった。
とんでもない高等技術である。
芝原は駆け引き以上に技術で上杉を翻弄している。
駆け引き多めの喧嘩稼業では珍しい人だ。
なお、駆け引き全振りな梶原さんは素人にも使える技術を用いていた。
「一日で全員潰す」
芝原は自分の強さを世界に見せつけると決意する。
そのために全員に勝ち上がる気であった。
そこに至るまでの仮想敵は関・金隆山・田島であった。
あの、準決勝の相手は……?
たまけんさんを忘れないであげて……?
あのグループは誰が勝ち上がるのかわからないダークホース揃いと捕えていいのか?
そんな決意を思い浮かべながら、芝原は汗を流している。
汗の意味はわからない。
歳なのもあって、圧倒しながらもけっこう消耗しているのだろうか。
あるいは精神的な発汗か。
芝原は上杉の呼吸に合わせて前に出る。
それによって上杉の反応が遅れて容易く間合いに入れてしまう。
細かいところで高等技術を連発してる芝原である。
先ほど狙った肋へのフックと見せかけて、顔面狙いの追い突きを放つ。
さすがに打撃で何度も不覚を取るわけにはいかないのか、上杉は頭を逸らしてかわしてから血を吹きかける。
ダーティな戦法である。
だが、これを反撃ではなく逃げのための一手だとセコンドのゆう君は見切る。
芝原も同じようで足を足で押さえ付けて、逃げられなくした上でテンプルにエルボーを放つ。
金竜山の命を奪う一因となった呪われしテンプル狙いの一撃である。
前の肋狙いの膝蹴りやフックが伏線となって本命打が当たることとなった。
窮余の一策もあっさりと見切られると上杉は完全に圧倒されている。
それも得意のはずの打撃戦で完膚なきまでに叩き伏せられている。
芝原、超強い……ここまで強かったなんて……
強すぎて反撃のターンが怖いです……
圧倒される中で文さんは上杉が立ち上がると確信していた。
無一が上杉に勝ってはいるが、あれは2on2、山本海がハンデとなったためである。
父を敬愛する文学を以てしても、タイマンなら無一が勝っていたのかはわからないようだ。
たしかに煉獄に対してガードを固めるしかなかった。
この辺は冷静な文さんである。
上杉はメチャクチャ文さん寄りで試合を観戦していたけど、文さんも上杉寄りである。
相思相愛だな!
芝原は頭を踏み潰して終わらせようとする。
が、上杉の倒れ方が睾丸を踏み潰されないようにしている。
つまりは不自然であることに気付き実行には移さなかった。
その隙に芝原は立ち上がる。
けっこうなダメージがあるはずなのに構えない。
「俺の目に飯綱走ってるか?」
上杉は喧嘩を売る時に言う決め台詞を言いながら決意をする。
それはかつて山本陸の弟を殺した時にも言った台詞だった。
……ごめん、意味はわからん。
また、進道塾ができる前日に大和プロレスに乗り込んだこともあるらしい。
それで山本陸とアゴが戦うことになったのだろうか。
大和プロレス周りの因縁は未だに描写されていない。
けっこう掘り下げる余地がありそうだし、そのためにはカブトの出番が増えることになり、たまけんさんが敗北……
「完全な煉獄の解禁」
技術を盗む人間がいるかもしれない。
それでも上杉は煉獄を使うことを決意した。
完全な煉獄とは一体どのようなものなのか。
鉤突きのみならず14手の初手から繋げられるのが完全な煉獄だと金田戦では語られている。
つまり、全ての打撃が必殺になるに等しい。
が、それだけなら煉獄のパターンさえ知っていれば修練次第で身に付けられそうだ。
山本陸と上杉しか知らないようなパターンが、上杉だからこその技術が秘められたのが完全な煉獄かも。
ともあれ、答え合わせは3週間後である。
るろうに剣心と同時執筆大変ですが頑張ってください。
あ、木多先生のるろうに剣心ネタについては幕張を見ようね!