バキ道感想 第114話「技術体系」



ジャックと宿禰が今度こそ戦う!
引っ張りに引っ張ったが無事に戦うようで安心だ。
いや、宿禰は小指を失ったので全然無事じゃないんですけどね。


ジャックと宿禰が並ぶ。
ジャックは身長243cmに体重201kg。
身長は240cmのアンドレアス・リーガンを上回るバキ史上最大の背丈だ。
ついに記録更新!
まぁ、そこに関しては刃牙道の時点で更新されていた記録ですが。

身長に対して体重は201kgだ。
骨延長手術前、最大トーナメントの時点では116kgだったのでほぼ2倍である。
ハチャメチャな増量だ。

でも、妙に重量級な花山が190cmに166kgなので思ったより差がない。
また、リーガンは310kgなのでリーガンに負けている。
それでも背を伸ばした分、しっかりと体重も身に付けていることには違いがない。
もしかしてけっこう健康的か?

対する宿禰は身長210cm強に体重250kg強である。
当たり前だが零鵬と見合った時から変化はない。
破格のガタイだが今のジャックはそれを上回るインパクトがある。

だが、そのフィジカルを以てしてもジャックは本部には勝てず、だからこそ嚙道に目覚めた。
お互いのフィジカルはほぼ互角だから意外と技術の勝負になるか?
宿禰としても左手の小指を失ったから、以前と同じように力任せに掴むことは難しいだろう。
古代相撲の技術を引き出すことになるかもしれない。

そして、この怪物二人を見守る人間がいた。
実戦柔術の雄、本部以蔵だ!
いや、ついに出てきてくれましたよ。
音信不通のまま、どこへ行っていたのかと思ったけど、ジャックVS相撲という両者に因縁のある男が来てくれた!
当然、期待するのは解説だ。
お前は現場より解説の方が輝く。

やっとこさ本部が出てきてくれて素直に嬉しい。
君の強さには未だに疑問符の方が大きいが、解説役として頑張って欲しい。
花田と加藤と末堂の本部流一派がいればパーフェクトだったんですけどね。

花田加藤末堂の代わりに本部の弟子、ガイアも観戦に来ている。
来ているけど、何か、こう、妙にさっぱりした容姿で迫力がちっともない。
やはり、本部の側にいる時のガイアはガイアではなくノムラなのではないのだろうか。
武蔵に対する立ち回りは道具頼りすぎて完全にノムラだったし。

「大いに頼もしいぞ」
「ジャック


相撲史上を見回しても見当たらないレベルの巨漢を前に宿禰は怖じることはなかった。
小指を食われたことも特にコメントしていない。
相変わらず闘争心があるのかないのか、よくわからん奴だ。
ここで大きさに驚いていると負け確なのでこれくらいがちょうどいいのかもしれないが。

宿禰はジャックの真名、ジャック範馬で呼んでいる。
宿禰は刃牙に苦戦し、勇次郎に惨敗を喫し、ジャックには小指を食われた。
範馬一族に痛い目を見せられ続けたからか、相当に意識しているらしい。
ジャックが範馬一族かどうかはみっちゃんに聞かされたんだろうな。
あのジジイ、前回は小指を食べたことに怒りつつも、その裏で争いの糸を引いていそうだ。

「第二代野見宿禰」
「2000年振リノ逸材ト聞ク」
「超一級ノ”噛ミ応エ”ヲ予感スル」


一方でジャックも宿禰を強敵と認めていた。
本部の時のような油断はなさそうだ。
いや、本部相手に油断するなという方が無理だけど。

ここで独歩と渋川先生が観戦に来ている様子が描かれる。
本部がいてこの二人がいないのはありえないので、当然の登場と言えよう。
何なら本部よりも解説してくれるぞ。
最近の本部は解説が概念的になっているので、わかりやすく解説してくれると助かる。

「それはねェミスタージャック―――」
「噛みつけたらのハナシだ」


いや、普通に噛み付かれたどころか、噛みちぎられていますがな。
相変わらずの軽口である。
やっぱり、とりあえず煽るのが古代相撲なのか?
寡黙に蹴速を仕留めた初代野見宿禰とはエラい違いだ。

「あの一瞬に」
「小指を奪ってのける技量」
「その背後に――膨大な技術体系が控えるのだ」


しかし、その内心ではジャックの噛み付きを技術と認めていた。
一瞬で小指を食いちぎるのは咬筋力だけでは無理な所業であり、技術そのものだ。
さらに噛み付き以外の技術も警戒している。
何を考えているのかわからない宿禰だが、しっかりとジャックの強さは分析しているのだった。

「嬉しいぞその強さッッ」

それでも宿禰は笑う。
その笑みが零鵬に似ているのはやや不吉だが、その強さに嬉しんでいるのだった。
奇しくも武蔵がピクルに向けた言葉と同じだ。
勇次郎にやられた直後に武蔵の話題が出たし、密かに復活が近付いていたりするのか?

そして、我らが主人公?範馬刃牙も克巳と一緒に観戦していた。
古代相撲が見られると刃牙は語る。
どうやら零鵬に使った骨掴みは古代相撲には入らないらしい。
古代相撲ならではの技術と言うよりもただの馬鹿力でしたからね。
刃牙としては勇次郎に使った蹴りのような現代相撲にはありえない立ち回りを見たいのだろう。

克巳は嚙道が見れることに期待していた。
謎の武術、嚙道は古代相撲並みによくわからない存在だ。
板垣先生がどんなものなのか、頭の中に描いているかさえ怪しい。
ジャックと宿禰の戦いは謎の格闘技同士の戦いでもあるのだ。
格闘技なだけマシかも。刃牙は妖術使うわけだし。

ジャックは宿禰に無防備に近付く。
打撃に対しても一瞬で噛み付きのカウンターをできるのが今のジャックだ。
相手の攻撃を誘うような動きの方が都合がいいのかもしれない。

そして、ジャックはゆっくりと拳を突き出す。
ジャックらしからぬ動きだ。
それと同時に宿禰が踏み込むといきなり出血する。
どちらが出血したのかはまだわからないが、お互いに破壊力がありすぎるだけに血生臭い出だしだ。

一体何が起こったのか。
とりあえず、本部さんには解説と驚愕をお願いしたい。
本部ほどの知識なら古代相撲の技術を語ることもできれば、未知の技術体系である嚙道についても知ったようなことを言えるだろう。
というか、ここで解説しないとできないと生きている価値がないレベルだ。
ある意味では武蔵戦以上の見せ場なので本部には是非頑張って欲しい。

できれば金竜山と一緒だったらパーフェクトだったのだが。
というか、金竜山はどこへ行った?
小指を噛み千切られた宿禰を見ると卒倒するかもしれないけど。

試合も解説も見逃せないまま、次回へ続く。
しかし、正月を挟んで次回休載!!!
やっぱり嚙道も古代相撲も思いついていないのか……?