見てきました。パンフレットとクリアーライジングフリーダムも買ったぞ。
というわけで徒然と感想というか感じたことをダラダラと綴ります。
ネタバレしまくりなので未見の人は注意。
・ストーリー
大量殺戮する悪い人が出てきたのでやっつけろといういつも通りのSEEDでした。
こいつら、本当に倫理観ねえな……
それだけに遠慮なくやっつけられるのは爽快感あっていいのですが。
今回は特に敵の倫理観がブッ飛んでいたので遠慮なく倒せる相手なのが良かった。
Destinyの最終決戦とかシンが可哀想だったからね……
敵側の目的はデスティニープランの復活ということで、その点のデスティニープランの是非はDestinyと一緒。
だけど、今回は味方サイドが個人のエゴ丸出しなのが違いですね。
あれだけ達観していたキラとラクスが愛!愛!愛!お前らはケンシロウか!
それだけにすっきりした気持ちいい話(Destiny比)になっていたのは好印象でした。
世界のしがらみに囚われ続けていたキラとラクスが自分を見つめ直したのはSEEDの最終章に相応しいですしね。
でも、どうすんだよ、この腐った世界。
キラたち個人の問題は払拭できてもどうすんだよ、マジで……
00は異星人と仲良くできたから地球人はどうにかなるでしょって感じで終えたのに、こっちは最終章なのに世界が抱えたデカい問題はそのまま……
いや、人気が再燃してしれっと続編が作られてもおかしくはないけど……
・キャラと機体
SEEDといったらキャラ! そして、格好いい機体!
アクション面は100点以上の劇場版クオリティでした! 最高!
というわけで、キャラに加えて機体についても徒然書いていきます。
・キラ
無印の悩める少年が帰ってきた!
達観した仙人感溢れるDestinyと違って悩みまくりで弱さとエゴが見えて人間味が増したなぁと。
それもあって素直に好感を持てました。
悩んで成長していたのでしっかり主人公してましたね。
印象的なのは何と言ってもみんなが弱い発言。
い、言っちまった……!
サイのアレから反省していねえ!
あ、サイのシーンはSEED屈指の名シーンだと思います。
(そのサイが台詞はないとはいえオーブの要人として再登場していたのは努力と成長が垣間見えて嬉しかったです。避難しているカズイとは別だな!)
そこでサイの時はうんそうだねで否定できなかったけど、今回はアスランにボコボコにされたのは本当に良かった。
キラは一人で何とかする傾向にあり、事実、超人的なパイロット技術によって一人で何とかしてきたわけで、その結果、誰にも頼らず自分で全部背負い込むようになってしまった。
でも、アスランがこの馬鹿野郎と殴ることでその思い込みを壊したのはさすが親友。
サイもあの時にキラを殴り返してボコボコにしていたらいろいろな問題が起きなかったんだろうな……
ラクスとの関係も今までは観念的だったけど、今回はもう直球に愛!愛を叫びまくる!
これは今までは二人の関係に障害がなさすぎたのが影響しているんでしょうね。
障害が何もなかったから何も言わなくても良かったけど、今回はNTR男が登場。
そりゃ愛を叫ばないとダメですよ。
わかりにくかった二人の関係がスゴいシンプルになったので感情移入もしやすかった。
しかし、NTRものだよな、これ……この描写が最高にSEEDって感じだ……刹那とかこうはならんもん……
機体面はライジングフリーダムから。
見事に前座でした。
メンタル面が弱らせられたとはいえボコボコにされちゃった……コスト2500どころか2000が適当では……?
ボコボコは予想できただけにあまり驚きはなかったですね。
への字マスクじゃないのがあかんよ、への字マスクじゃないのが。
でも、かつてはフリーダムで手こずったデストロイを一蹴したりと強さそのものはしっかり主張。
デザインは違和感あったけど動けば格好良かったですね。
シールドブーメラン付きフルバーストは見慣れたはずのフルバーストなのに新鮮味がありましたし。
ストライクフリーダム弐式はあの最強のストフリが新たなる強敵に挑むというのはワクワクしかなかった。
ストフリは最強過ぎてガンダムVSシリーズではオールスターゲーなのにラスボスを務めたこともあるくらいだしな!
そんな最強のストフリがついに真っ当な苦戦をして被弾を繰り返したのは胸に響くものがありました。
これだ……! 俺が見たかったストフリのバトルはこれなんだ……!!
やっぱロボットは壊れてこそだな!
そんなストフリで目頭を熱くさせてからのマイティーストライクフリーダムはさすがキラさん。
俺たちのキラさんは最強なんだと誇らしくさせる超性能。
ハイメガキャノンまで撃ち始めた時はちょっと笑っちゃった。
雷も出してたしもう何でもありだな、お前……
さて、待望の新フリーダムはストフリのバックパック変更。
完全新規デザインのフリーダムを用意して欲しかった気持ちもありましたが、20年の間にフリーダムのデザインの最終形としてはストフリで完成されすぎてしまった感がありますからね……
大きくデザインを崩さないようにしたのは英断だったと思います。
あのストフリが苦戦するってだけでも新鮮味があったし嬉しかったですしね。
・アスラン
アスランは凄まじいスペックの持ち主だけど毎回迷って弱体化を喰らっていた。
では、最初から一切の迷いを断ち切っていたらどうなるか。
メチャクチャ強いし頼れた!
戦闘だけでなく精神面の支えにもなっていてこいつ一人いればいいんじゃないかなと思うほど。
Destinyの不甲斐ない姿はどこへやらですね。
戦闘面でも獅子奮迅の大活躍な上にサプライズさせてきた。
何せズゴックですよ、ズゴック。
ズゴックなだけでも笑いを取れるのに、キラの絶体絶命のピンチを二度もズゴックで救うんですよ。
有史以来、一番ズゴックが活躍したのではなかろうか。
ズゴック、格好良すぎる……プラモ出たら買おう……
インフィニットジャスティスガンダム弐式はズゴックから出てきた時点で出オチですね、もう。
これだけで面白すぎる。
そこからのバトルはインジャが強いとか格好いいとかよりも、アスランの立ち回りが印象に残りました。
心を読む相手に好きな女の裸を見せるってなんだよ……! クロスアンジュみたいなことしやがって!
機体性能で圧倒するのではなくパイロットとしての圧倒的な力量と巧者ぶりで勝ちを掴むのは最高にアスランでした。
生き死にの戦いで好きな女の裸を見せる余裕があるのはさすが。
終始安定感しかなかった劇場版のアスランでしたね。
笑いを取ってくるところもアスランって感じ。
キラの代わりに乗ったストライクフリーダム弐式はドラグーンを使いこなしていて、議長がレジェンドを与えたのはアスランの適正に沿ったものだったんだなぁと感慨深い気持ちになりました。
いや、この人、何でも乗りこなせそうだけど……それだけの技量を見せつけたし……
この時に被弾していないのもさすが。
やっぱ何でも乗りこなせちゃうんじゃないかなぁ……
・シン
劇場版で一番活躍に期待したし、その期待の全てに答えてくれた。
活躍でもキャラクターでもDestinyの鬱憤を全て晴らした!
いや、本当にシンはいいキャラをしていました。
小生意気なところは変わっていないけど、そこにDestinyの時のようなトゲがなくて受け入れやすくなったし、キラのことが大好きすぎて可愛いし。
ホントキラのこと、大好きだな、こいつ……本来ならそれなりのわだかまりがあるはずなのに完全に慕っちゃってさあ……
過去にも運命にも囚われずちゃんと前に進むシンを見れたのは目頭が熱くなりましたね。
いやぁ、いい奴だ……歪まずしっかり成長してて良かった……
Destinyでは焼こうとしたオーブを今回は救ってみせたのも良き。
いや、闇抱えているのですが。
機体はイモータルジャスティスはいいところなかった! ライフリよりもなかった!
キラと力を合わせてデストロイリペアを倒したのは熱かったけど、あれ、その気になればキラ一人で十分なんだよなぁ!
せっかくの先輩の愛機の後継機に乗れたのにビックリするほど見せ場がなかった……
そんなシンが覚醒したのはデスティニーSpecⅡから。
期待したシンの活躍の全てが詰め込まれていた。最高。
お前が強いのはエクバだけじゃなかったんだ……!
強いだけじゃなく「負けたのはジャスティスだったから」とか「何も考えてない」とか「闇が深すぎる」とか台詞も面白すぎた。
相手のリアクションも含まれているけど。
というわけで、ライフリに乗ったキラが敵わなかった機体4機相手に互角どころか圧倒する超活躍。
す、すげえ強い……迷いも悩みもなくなって全力で突き進めるシンは強い……
議長が選んだデスティニーという機体はシンの適正に合いすぎていますね。議長すげえ。
アスランは何でも乗れるベテラン、シンは機体を選ぶけど適正が合っていると凄まじく強いとパイロット適正の違いが表れているのも面白いところですね。
そして、ただ活躍するだけでも熱いのに多重分身で笑わせてくるのがさすが。
いや、分身はそんな使い方できるんかい……
劇場版SEEDはデスティニー問わず既出機体でもビックリするような動かし方をしていたのが面白かったですね。
・ルナマリア
Destinyではシンとなし崩し的にねんごろになっていた印象だったけど、Destiny後にしっかりと信頼関係を築いたことが窺えるのが良かったですね。
勢いだけで付き合った結果、破局してなくて良かった。
シンとはいい関係を築けているのは不安要素のあったキララクスとは違いますね。
機体はゲルググメナースは苦手な射撃を当てたことに笑っちゃった。
まぁ、2発目は外しちゃうのですが。
目覚ましい活躍はなかったけどルナマリアがそこまでダメなパイロットじゃないのは描写してましたね。
目立たないけど一応赤なんですよ……
後半にインパルスSpecⅡに乗り換えたからは堂々の活躍。
全シルエットを使っているし、冷遇されているブラストで活躍していたのは嬉しい。
シンがシルエットをめまぐるしく変える後のデスティニーに似たスタイルが得意なら、ルナマリアは一つのシルエットをしっかり使い切るスタイルなんですね。
キャラクターも合わせて落ち着きが出ている。
裏切りのアグネス相手にも遅れを取ることがなかったのは実力を感じられて嬉しかった。
特に不動のメンタルを見せつけていた。
ルナマリアもシンと同じくDestinyの時とは違ってしっかりとした活躍をしていたのは胸が熱いですね。
何か知らんけど一番まともな女性キャラになっちゃったな……
・ムゥ
不死身っぷりは健在とはいえ今回はけっこう地味な立ち位置でしたね。
シンとの関係がどうなっているのか気になったけど、何か普通でした。
まぁ、空白の期間に何かあったとは思うのでそこの補完が気になるところ。
アカツキはまさかのオオワシもシラヌイも新パックもなし。
Destiny終盤のシラヌイの大活躍はけっこう好きなんですけどね。
金ぴかじゃない新装備はしてたけど!
また、強敵とのバトルもないのは寂しい。
でも、レクイエムを耐えたのはもう笑うしかない。
アカツキの防御力は気持ち悪い域に達しているな……
・イザークとディアッカ
かつてはナチュラルを蔑視してたけど、今ではそんな過去の面影はまったくなし。
成長と成熟した一人前の風情でしたね。
この成熟さはアスランに似ている。クルーゼ隊、優秀だな。
機体のデュエルブリッツとライトニングバスターはそれだけでもビックリなのに、核動力かつミーティア装備でスーパーサイヤ人6状態。
いきなりインフレしたな、お前ら!?
Destinyの時は核動力どころかガンダムでさえなかったのに!?
二次創作のオリジナル機体でさえそんな設定は思いつかねえぞ!
でも、ガンダムに乗れて良かったね。
しかもかつての愛機に乗れて良かったね。
おまけでミーティア付きだ。
いや、やっぱりやりたい放題すぎるやろ……
・ドムトルーパーの人たち
部下二人はあっさり死にましたね。
既存キャラ唯一の死亡者がお前たちか……
まぁ、一番波風立たない人たちが死んだって感じはしますね……
一方でリーダー格のヒルダは適度な存在感を出してて嬉しかったですね。
Destinyの時は存在感が薄かったけどそれなりに補えた。
主役を食わないレベルでいい意味でサブキャラしてました。
・アグネス
劇場版新キャラの桑島キャラにしてクソ女。
SEEDの桑島キャラは全員死ぬ!
こいつは……死なない!? マジで!?
肉食系のフレイの生まれ変わりって感じで実にSEEDって感じのクソ女でした。
それだけに惨たらしい死を遂げるのかと思ったらまさかの生存。
ルナマリアが殺さなかったあたりに女としての格の差を感じられました。
・ブラックナイトたち
何かやたらと強い!?
機体は地味目かと思ったら連携攻撃が格好良くて印象が変わりましたね。
やっぱロボットは動かしてこそですね。
でも、メンタルを弱らせていたとはいえ、あのキラを圧倒したのは不思議なレベル。
機体の設定の開示が待たれるところ。
パイロットたちは揃いも揃ってクズなので遠慮なくブッ倒せるのが良かったですね。
実は悲しい過去が……とかはなく、普通にクズ。
ここまで直球のクズは今の時代ではなかなか珍しいな……
いや、SEED世界はクズの魑魅魍魎って感じはあるけど……
・オルフェ
ラスボスにして横恋慕さん。
大層なことを言っておいて嫉妬に狂っているのが実に皮肉というか……
そこは何だかんだ大物だったクルーゼや議長と違って小物でしたね。
今回の敵は大層なことを言っているけど感情に振り回される小物揃い。
力だけじゃダメってことか……
機体のブラックナイトスコードカルラはブラックナイトと言いながら真っ白で笑う。
ガンダムだらけのSEEDなのにラスボスなのにガンダムじゃない。
それでも実力は本物であのキラのストフリを相手に2on1とはいえ追い詰めるのはラスボスの貫禄があった。
まぁ、マイフリになってからは完封されたんですけどね!
相手が悪すぎた。どうなってんだよ、マイフリ……
・その他のキャラ
前述しましたがサイがオーブの要人になっていたのは笑いました。
いや、ちゃんと頑張ってたんだな……
そして、カズイは一般ピーポーという。
お前はそこが似合うよ……
あと新キャラのアルバート・ハインラインは便利キャラなレベルの有能さで笑いましたね。
こんなこともあろうかとをやってのける博士キャラレベルで有能。
面構えがあまり味方キャラじゃないからてっきり裏切ったりするかと思ったけどちゃんと尽くしてくれるし有能すぎる……
逆に他のクルーはあまり活躍しませんでしたね。
ノイマンとかマードックとか。
そんな中で唯一目立っていた既存のクルー、アーサーは流石。
あ、メイリンは前線に飛び込んじゃったのはクルー判定じゃなしで。
というわけで本当に面白かったです、SEED FREEDOM!!
SEEDを見たことのある人なら必見ですね。
20年溜まった期待に全力で応えてくれた! 盛り抜きで傑作!!
また、映像作品としての続編は途絶えていたけど、ゲームやらプラモやらでSEEDという作品が存在感を発し続けていたから風化しなかったのも大きかったでしょう。
映画に携わったスタッフだけでなく、その他媒体を動かしていた人たちにも敬意と感謝を!