刃牙らへん感想 第14話「大出血」



昂昇が頸動脈を噛み付かれた。
だが、これでこのままやられたら何の勝算があってジャックに挑んだって話ですよ。
頸動脈への噛み付きはたしかに脅威。
脅威だからこその対策を見せろ、昂昇! あとセコンドの花田!




「大出血だァーーッッ!!!」

って、まったく対策できずに頸動脈をやられてた!!?
もう出オチみたいなものですよ。
いきなり終了おわってますよ。
裸締めからの噛み付きをどうにかしろという方が無理だけど、完全に好き勝手やられているのはさすがに不甲斐ないですよ。

この展開に刃牙が、みっちゃんが、花山が、独歩が、克巳が、渋川先生が目を見張る。
おい、花田は何してる。
戦友?のピンチだぞ! アドバイスなり応援なりせい!
肝心なところで役に立たないのは最高に本部流って感じがする。

昂昇は頸動脈を噛み切られるという大ダメージを負ってしまった。
意識こそあるものの傷口を押さえ出血を遅らせるのが精一杯。冷や汗ダラダラで大ピンチだ。
ダメです。この人、何も用意できていない。

こんな明らかな勝負ありの状況でも地下闘技場にはドクターストップはない。
失神か死のみで決着が着く。
……と、アナウンサーは言っているけど明らかな戦闘不能は止めたような気はする。
武蔵の死合いを経たことで地下闘技場もといみっちゃんの倫理観がマヒしてしまったのか?

昂昇は立ち上がれず傷口を押さえるのみ。試合に復帰できていない。
そんな昂昇にジャックは顔面にローキック、アッパーと追い打ちをする。
この容赦のなさがまさにジャック範馬である。

「喘ぐ鎬の頸椎へ――」
「全体重を落下させるギロチンキックだァーーーッッ」


しかし、ジャックの追撃はこれだけに留まらない。
飛び込んでの踏み付けを昂昇の首に放った。
この一撃を受けて首の骨が折れたと刃牙、克巳、渋川先生は見る。
一流たちがこの診断を出したのだから昂昇の首は折れたのだろう。
ある意味、頸動脈を噛み切られる以上のダメージだ。

だが、昂昇は立とうとする。
いや、首折れたんじゃないんかい!?
グラップラーは骨折耐性が強い。刃牙なんてジャックと戦った時に開放性骨折をしたはずなのに、試合中に普通の骨折になってたし。
なので、首が折れても平気ですよ。
いや、平気過ぎないか……?

しかし、ダメージは甚大だ。
観客たちもアナウンサーも昂昇の応援ではなく止めろ、立つなと言い出す。
「徳川ッ止めろォッッ」なんて言う人もいる。
いや、ホントですよ。血の味を覚えすぎだよ、あの魔王は。

「アナウンスノイ言ウ通リダ」「ココマデダ」
「生キテルウチニ幕ヲ下ロセ」


容赦なく追撃をしたジャックでさえ降伏勧告をするほどのダメージだった。
容赦なさすぎるけど殺人を目的にしてはいない。
嚙道に目覚めて紳士性にも目覚めた証左だろうか。
いや、紳士ならそもそも噛み付かないか。

だが、昂昇の心は折れていなかった。
左の紐切りでジャックの両目の視界を奪った。
頸動脈を噛み切られ、首も折られたというのに切れ味は鋭く、それ以上に狙いは極めて正確に視神経を切り裂くのだった。

「摑…」
「開…」
「噛…」
「切…」


しかし、ジャックの反撃は早かった。
視界が閉ざされた状態だが昂昇の左腕を「摑」み、狙いを定めて口を「開」き、上腕に「噛」みつき、一瞬で上腕を噛み「切」る。
実況が追いつかない超高速の反撃だった。

上腕動脈を噛み切られれば3分で戦闘不能になるとかつての本部は語っている。
範馬刃牙はそこから反撃してジャックに勝利したのだがあれは範馬刃牙だからできることだろう。
そもそも昂昇は頸動脈に首の骨を折られるというダメージがあるから3分も持ちそうにない。
首の骨の方は怪しいけど。何だか平気そうなのですが。

そして、地下闘技場の天井を映しつつ大出血する。
前回とまったく同じ引きだ!!
細かいところは違うけど同じだ!
ええんか、それ……?


昂昇、大ピンチだ。
一方的に蹂躙される姿は心苦しく感じるくらいだった。
同時に昂昇がビックリするくらいにジャック対策していなかったことが判明する。
いや、噛み付き対策を準備しておこうよ!?
咬合筋を司る神経を紐切りするくらいはしてほしかった。
無傷で帰還かえるさと豪語したのは何だったの……

昂昇は頸動脈を噛み切られ、首も折られ、上腕動脈も噛み切られた。
いや、これ、無理でしょう。
視界を完全に奪えたけど勝ち目がありませんよ。
ジャック相手に打撃戦を制したところまでは格好良かったのだけど、何かそこからが散々ですね。
完全に好き放題されてしまっている。
いつも通りに戦ってジャックのフィジカルに普通に敵わずやられてしまったって感じだ。
さすがにいくら何でも格好悪い……

それに昂昇は試合前に披露した柔軟性をまったく活かせていない。
せっかくだからその柔軟性を活かした新技や新しい立ち回りを披露してほしかったのだが、これ以上はさすがに無理でしょう。
ここまでボロボロにされれば華麗な動きなんて望むことはできない。
せいぜいが泥仕合が精一杯だ。
紅葉、さっさと助けに来てやれ。
あと花田はさっさとタオルでも投げてやれ。
……いや、君、マジで何してんの……?
ナイフの達人は猛獣にもワンチャンあるんじゃなかったの……?

周りは持てはやして、けれど実際の試合の方はいまいちなのはアライJr.を彷彿とさせますね。
連載30年を迎えてまさか昂昇が令和のアライJr.になるのはこのリハクの目を以ても読めなかった。
ジャックと戦うべきではなかったのか?
昂昇VSアライJr.はけっこういい勝負になりそうな気はする。
無理に大物を狙わずアライJr.をターゲットにするべきだったか……

昂昇の逆転の策は一切姿を見せないだけに花田にあるのかも。
選手交代! 花田登場!とかになればまだ昂昇&花田チームの勝ちの目はあるぞ。
ジャックの視力は失われている。
なので、花田が本部仕込みの鎖分銅を振り回せば勝ち目はある!!
本当の実戦は一対多数もありえるとか言い出せば本部流を通せませんかね?
次回へ続く。