戦姫絶唱シンフォギアGX EPISODE09 夢の途中



ついにラスボス復活!
終末の四騎士ナイトクォーターズ母親マザーともなれば蘇るのは道理か。
エルフナインに寄生しなかっただけマシとも言えよう。


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さて、あっさりと復活したキャロルはさすがに全裸のままではアレなのでいつもの服に着替えた。
魔女帽子とマントは羽織っていないのでフルアーマーキャロルではない。
暑いか、暑いんだな。

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「最後の予備軀体に不調ですか?」

「負荷の度外視した想い出の高速インストール……ッ!」
「さらに自分を殺した記憶が拒絶反応を起こしているようだ……ッ!」


あっさりと復活したキャロルだがそのコンディションは良好とは言えなかった。
高速復活はかなり無茶したようで、錬金術も急いでやれば無理が祟るらしい。
また、最後の予備軀体ということは新しい軀体を作らない限り、これ以上の記憶の転送による復活は不可能なのだろう。
そのためには完璧以上に完成した躯体を作る必要もあるし、計画の途中で易々と行えるものではない。
復活したもののそれが無限に行えるわけではないのだった。 錬金術士もいのちをだいじに。

ここに来てやっと万全の態勢で計画を進めてきた錬金術士サイドに不都合が見えてくるのだった。
それ故に大詰めということか。

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「いかがなされますか」

「無論――まかり通るッ!」
「歌女共が揃っている」
「この瞬間を逃すわけにはいかぬのだッ!」


それでも止まるわけにいかないのがキャロルであった。
「まかり通る」に「歌女」と金子節で吠え叫ぶ。
キャロルが動き出したのは気まぐれなどでは決してなく、フロンティア事変や古今稀に見る装者たちの充実が関わっているだろう。
また今度と先送りにできるわけもなくリスク覚悟で突っぱねるしかないのだ。
配牌で四暗刻を一向聴したようなものである。(麻雀を知らない人にはわかりにくい例え)
コノシュンカンヲマッテイタンダー!

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さて、未だに入院中の響は未来といちゃついていました。
相変わらずというか何というか……

2話連続で入院の刑とはミカから受けたダメージは相当に大きいようだ。
1週間で復活した挙げ句、抜剣して戦ってみせた響だが、人間離れ具合は確実に下がっている。
あれもかなりの無茶によるものなのだろう。
そんなわけで今回は戦場に立たない響であった。
これまでのシリーズは毎回のようにギアを纏っていた響だが、GXになって纏わないことが急に増えた。
6人の装者を描くという構成の問題もあるが、融合症例でなくなったことでダメージが残りやすくなり、それに伴い戦線離脱しやすくなったことが伺える。

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そんな中で洸から電話がかかってくる。
第8話のあらすじで洸は未来から響の連絡先を聞いたことでコンタクトを取れたことが明らかになっている。
なので、電話番号も知っているわけである。

あんな悪印象以外の何でもない別れに終わったというのに、洸は性懲りもなく響との対話を望んでいるのだった。
食事代1110円を惜しむくらいだから打算があるのか、あるいはその胸にかつてのような情熱が燻っているのか。
そこにどんな意図が込められているのかはわからない。
だが、あくまでも対話を望んでいる洸の姿は、暴力を以て襲いかかられようと対話を望んだ響を連想させる。
どこまでもネガティブな洸だが、響のこれまでの行動と合わせて見ると親子関係を匂わせる描写は幾度もあるのだ。 ……わりと容赦なく地雷を踏んでいく辺りとか。

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「検査、行かなきゃ」
「へーき」


「へっちゃらじゃないッ!!」

そんな洸からの通話を切る響であった。
対話を望む響らしい洸に対し、対話を望まない響らしくない響であった。
洸との再会から響は自分らしさを喪失しているように思える。 その響のらしくなさを誰よりも強く感じたからか、未来は思わず叫んでしまうのだった。
いつも通りのいちゃこらからいつも通りじゃないやり取りに一気にシフトチェンジした。

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「未来がいる」
「みんなもいる」
「だから、お父さんがいなくたってへっちゃら」


そんな未来との対話も打ち切って部屋を去る響だった。
洸のことは誰にも、未来にも触れて欲しくないのだろう。
響にとって洸はそれほど嫌な人物として想い出に刻まれたようだ。
これもやはり響らしくない。
GXの響はらしくない姿が目立っている。
自分らしくあった結果、数々のハードルを越えることができた第1期や第2期とは偉い違いである。

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「ここが……」

「風鳴八紘邸……翼さんの生家です」

「10年ぶり……まさか、こんな形で帰るとは思わなかったな」

一方、風鳴八紘邸へと足を向ける3人であった。
10年ぶりということは翼は実家にしばらく帰っていないようだ。
ここまでにほとんど描写されなかった翼のプライベートが少しずつ明らかになっている。
第1期第3話では屋敷暮らししている姿が描写されたのだが、あれは弦十郎邸だったのだろうか。
となると、風鳴一族は都内にいくつかの屋敷を持っていることになる。
さすがというか何というか……

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そんな風鳴邸へ向かったのには戦術的な理由があるのだった。
まずは主要な施設への電気経路の流れが述べられる。
そこで気になるのは明らかに海にあるポイントだ。

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「深淵の龍宮――」
「異端技術に関連した危険物や未解析品を封印した絶対禁区」
「秘匿レベルの高さから我々にも詳細な情報が伏せられている拠点中の拠点」


出た! WAネタ、深淵の龍宮!
次回予告の時に述べたが「深淵の龍宮」はWA1に出てきたダンジョンだ。
当然、元ネタの方も海の底にある。
記憶の遺跡やカ・ディンギルといい日本にはファルガイア製のダンジョンが多い。
まぁ、地球ちきゅうじゃなく地球ちたまの日本だから仕方ない。

そんな深淵の龍宮(誰だ、この名前を付けたのは)だが異端技術関係の品々が封印された場所のようだ。
外部からの干渉を防ぎ、もし暴走のような出来事が起きても被害を最小限に留めるために海底にあるのだろう。
伊達や酔狂で海底に設立しているわけじゃないのだ。
スゴい伊達や酔狂っぽいけど。
名前の時点で伊達や酔狂が爆発しているし。

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さて、本家「深淵の龍宮」はこちら。
WA1的には第2部に入ってライバルと再会するという因縁のあるダンジョンである。
事件がありそうななさそうな。

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「オートスコアラーがその位置を割り出していたとなると」

「狙いはそこにある危険物」

「だったら話は簡単だ」
「先回りして迎え撃つだけのことッ!」


あまりにもあからさまな場所なので狙いもあからさまだ。
数々の行動に隠された錬金術士サイドの思惑を見切ったS.O.N.G.のOTONAたちは見事である。
二課で鍛えられただけのことはある。

それにしても異端技術が盛り沢山な日本であった。
それほど異端技術の研究が進んでいたということであろうか。
米国にF.I.S.を作るくらいだし、それだけ了子の存在が大きかったと思われる。
あとウィッチクラフトがあるのも日本だし。

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「だが、襲撃予測地点はもうひとつある」

と、さらに深淵の龍宮に続いて新たな情報が提示される。
OTONAたちがどんどん働いている。
これでこそOTONAである。
今度は地続きの都内であり、そこを見て翼は何かを感じるのだった。

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「報告によると事故や事件による神社やほこらの損壊が頻発していまして」
「いずれも明治政府の帝都構想で、霊的防衛機能を支えていた龍脈、レイラインのコントロールを担っていた要所になります」


「錬金術とレイライン」
「敵の計画の一環と見て間違いないだろう」


何とレイラインの解放までS.O.N.G.は見切っていた。
錬金術士サイドの計画力に圧倒されるばかりのS.O.N.G.だったが、自慢の情報力でその差を埋めつつある。
まぁ、こちらに関しては派手にやりすぎた。
氷柱が生える台風があるか!

しかし、明治政府はレイラインのコントロールをしていたのですか、さいですか。
担保代わりのデュランダルといいつくづく日本はヘンテコと付き合いがある。
様子のおかしい人たちに国の安全が託されているからそれも必然か……

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「風鳴の屋敷には要石がある」
「狙われる道理もあるということか」


そんなレイラインが関係しているであろう要石が風鳴八紘邸にあるとのこと。
って、要石、超でけえ!
こんな石がある屋敷なんて様子がおかしいにもほどがある。
近所の皆様も風鳴家との付き合いを考えてしまう。
弦十郎邸にあれば弦十郎が絶対の守りをできたのに……もったいない。

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「検査入院で響君が欠けているが打って出る好機かもしれないな」

「キャロルの怨念を、止めてください」

響はいないが5人も戦える装者がいる。
人数だけで言えば二課の時以上だ。
さらに後手に回らざるをえなかった中で初めて先手を打てるチャンスを得た。
キャロルも勝負所を迎えているが、S.O.N.G.としても勝負所を迎えているのだった。
ただ遠見を利用すればこの会議も知っているだろうし、これで深淵の龍宮と風鳴八紘邸の正確な位置を掴めたのかも知れない。
S.O.N.G.は好機を掴んだことが逆にピンチを招く結果になるか?
そんなエルフナインだがその言動からキャロルの復活は未だに知らないらしい。
当然だが一方通行なのだった。

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「こちらも伏魔殿に呑み込まれないよう気を付けたいものだ」

以上のことから風鳴八紘邸へと出向いたのであった。
しかし、伏魔殿ってそこはアンタの実家だよ。
ひでえ言いようだ……
風鳴一族はそんなに闇があるのか?
少なくとも人を防人にする闇は抱えているかもしれぬ。

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「要石……」

「あれが……」

入ってすぐ要石さん、こんにちは。
もうちょっと小さくならんのでしょうか。
無駄に派手なのは風鳴一族らしいけれども。

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「ご苦労だったな、慎次」
「それにS.O.N.G.に編入された君の活躍も聞いている」
「アーネンエルベの神秘学部門よりアルカ・ノイズに関する報告も届いている」
「後で開示させよう」


そんな中で静かに燃える炎に例えられる男、八紘が姿を見せる。
実物が現れたのはこれが初めてだ。
緒川さんとマリアは労うが翼は無視している。 抜剣した時のトラウマのように2人の関係が冷え切ったもののようだ。

ここでアーネンエルベというオモシロ単語が出てくる。
実在したドイツのオカルト研究機関にして、WA:Fにも古代遺産という意味で登場した単語である。
つまり、金子のおっさんが好きそうなガジェット。
金子彰史はオカルト大好き。

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「――お父様ッ!」
「……沙汰もなく、申し訳ありませんでした……」


「お前がいなくとも風鳴の家に揺るぎはない」
「務めを果たし次第、戦場いくさばに戻るがいいだろう」


自分から話しかける翼だが言葉が続かず、とってつけたような言葉を口にする。
そんな娘に対して冷たい言葉をかける八紘だった。
トラウマ同様に親子仲睦まじくはないようだ。
一方で戦場いくさばと言い出す辺りに風鳴の血を濃く感じる。
防人語は風鳴語のようだ。
普段から変な言葉使いをして生きてきたんだろうな……

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「――待ちなさいッ!」
「あなた、翼のパパさんでしょッ!!」
「だったらもっと他にッ!!」


そんな八紘に対してマリアが怒りを露わにした。
マリアは家族がいない身だからこそ、家族の大切さを知る身だ。
だからこそ、家族を目の前に冷淡な態度を取る八紘の立場が気に入らないのだろう。
誰かのことなのに真っ直ぐに怒れるマリアは実にいい人である。
たやマ(頼れる優しいマリア)は健在だ。
これは洸が目の前にいたら殴りかねない。
響と洸の側にいなかったのは良かったのか悪かったのか……

しかし、マリアさん、父親のことをパパさんって言うんだ……
ナスターシャ教授のことはお母さんって呼んでいたし、他人の父親限定だろうか。
超絶美人でスタイル抜群で基本強気なくせに、こういうところで個性というか、親しみやすさを感じさせるのがマリアさんの美点。
実に可愛い。飼いたい。

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さて、そんな中で庭園に異常を察した緒川さんは早撃ち!
1度は不覚を取ったが2度目はないと言わんばかりだ。
情報戦で食らいついたり今のOTONAは頼れるOTONAだ。
この調子で弦十郎も戦場に立とう!
アルカ・ノイズは厳しいがレイアの妹くらいなら倒せるでしょ!

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「――野暮ね」
「親子水入らずの邪魔をするつもりなんてなかったのに」


さて、湧いて出たファラこと地味子さん。
奇襲を仕掛けないのは余裕からか、あるいは性格の一部となったキャロルの父親への想いからか。 ともあれ、オートスコアラー最弱とのことだがまだまだ余裕は見せている。

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「レイラインの解放、やらせていただきますわ」

「やはり、狙いは要石かッ!」

オートスコアラーは電気経路を調べる(深淵の龍宮の襲撃)・レイラインの解放・歌を蒐集するという3つの目的を同時に進めている。
今回はレイラインの解放と歌の蒐集が狙いか。
狙いが明確となったからか、防人2人組のテンションも上がっているようだ。
そういえば、翼とマリアはお互いに防人語で幕を上げている。 姉属性妹属性以外でも相性のいい2人であった。
口調が似ているからというのも困りものだが。
というか、マリアはどこで防人語を習った。普通の日本語じゃないぞ、アレ。

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「ダンスマカブル――」

「ああ、付き合ってやるともッ!」

ダンスマカブル、死の舞踏を意味する言葉で八紘邸は瞬く間に怪人溢れる戦場となる。
その挙動と同じく踊りをモチーフとする言葉を使っている。
対する翼は戦意上々だ。
剣として鍛え上げられた姿を八紘に見せられるチャンスと心の奥底で思っているのかもしれない。

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「Imyuteus amenohabakiri tron――」

さて、変身だ。
なお、バンクの最初の服装別の部分は要石を写すことで華麗に省エネしている。 BD版――早ければニコニコ版でちゃんと服装差分が描かれたバンクになるかも。
変身バンクは使い回される一方で作画の手を抜けない。
なので、服装差分を作るのも大変なのだ。
そんな中でサービス回だからと普段とは異なる服装での変身バンクを描いた第7話は怒られても仕方がない。 まぁ、せっかく水着だから水着変身バンクを用意しなければ嘘ですわな……

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ついに天羽々斬&アガートラームの剣タッグが結成された。
「Beyond the BLADE」と共に戦場に立つトップクラスの実力者2人である。
またも結成した二課とF.I.S.の混成チームに興奮が隠せない。
連携はあまりしておらず互いに個人技で戦う形となっているが、単体の性能が高くどちらも汎用性に優れるだけに下手に連携を意識するよりもこちらの方が持ち味を活かせるかもしれない。
疑似タイマンをしろということだな!

レイライン防衛チームは人数が少ない分、実力者を集めることで戦力の質を高める方針のようだ。
対する深淵の龍宮防衛チームはやや隙がある3人を量で補う狙いがあるのだろう。
ちゃんと編成が考えられているのであった。

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「ここは私がッ!」

「うむ、務めを果たせ」

戦場に立つ娘に対して父は冷たい。
その言葉に言葉は武士なれど中身は年頃の少女の翼の表情は曇る。
それでもすぐに剣モードとなりなぎ払うのだった。
心の痛みを隠すのが翼である。
隠しすぎて面倒臭いことになったのが第1期。
以後は多少はそれを人に見せるようになったが、根は変わらずのようだ。

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「さあ――捕まえてご覧なさい」

ロマサガ3に出てきたモンスターかな?
せっかくの剣系キャラでこの場には剣オンパレードな中であえて剣を使わないスタイル。
シンフォギアのこういうセンスの古いところ、嫌いじゃないよ。
むしろ、好き……

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面白く動くファラに対して風鳴翼の波動拳、「蒼ノ一閃」を放つ。
外道に哀の一閃である。
だが、幾度も雑魚をなぎ払えどボス戦において決め手となったことは1度もない。
波動拳はそんなものである。
そんなわけで同じように剣圧を飛ばす技で相殺されてしまうのであった。
強化型シンフォギアでも優勢を取れない相手がオートスコアラーなのだ。

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ならばと久し振りに正式な形で炸裂する「天ノ逆鱗」である。
変形系での使用が多い「天ノ逆鱗」故にこの形での出番はあまりない。
カットイン付きで使われたのも第1期第12話以来だ。
ともあれ、破壊力自慢の「天ノ逆鱗」で真っ向勝負だ。
強化型シンフォギアで出力も上がっていることだし、最大火力を真っ正面からぶつけるのが狙いか。
ファラの出方を見る威力偵察めいた狙いもあることだろう。

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「……何かしら?」

だが、軽々と受け止められる。
「Beyond the BLADE」が止まってしまうほどの衝撃だ。
さらにアルカ・ノイズの融解さえも防ぐ強化型シンフォギアであるのに剣が砕かれていくのであった。
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「何……ッ!?」
「剣が、砕かれていく――……」


この異常事態は翼も想定外だった。
まぁ、1度、モロに砕かれたことがあるのですが……
あれは出力不足故のものだったり、アルカ・ノイズの融解能力由来のものだと思っていたのだろう。
ともあれ、剣が砕かれるのであった。
応用を利かせながらも様々な場面で使ってきただけに相当な信頼を置く技だけに動揺もひとしおか。
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「――翼ッ!?」

久々の戦場であったが、最近のお約束、前半は負けるを遂行した翼であった。
第6話からずっと前半は負けている。
もっとも、後半は勝つのだが。
強化型シンフォギアと言えどあっさり負かしてしまうのがオートスコアラーであった。

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「ワタシのソードブレイカーは、剣と定義されるものであれば硬度も強度も問わずに噛み砕く哲学兵装」
「さあ――いかがいたしますか?」


ソードブレイカーの正体は剣と定義されるモノを全て破壊する哲学兵装だった。
すっかり忘れられていた哲学兵装がやっとこさ回収された。
てっきり出力任せで破壊していたのかと思っていたら、剣という概念そのものを破壊する特攻効果があったのだった。
つまり、得物のみならず心身共に剣である翼の天敵である。 ファラがオートスコアラー最弱なれど装者最強の翼にぶつけられたのは道理である。
剣だ剣だと自称してきたツケを払うことになってしまった……

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「はぁああッ!!」

「――無駄よ」

翼の窮地にカバーに入るマリアだったが、マリアの攻撃もあっさりと無力化されてしまう。
アガートラームも剣、ソードブレイカーの破壊対象なのであった。
攻撃をついかわしてしまったら要石を破壊されてしまうし、翼同様に持ち味を活かせていないマリアだった。
お互いに高い技量を持つが故に土台そのものをぶち壊すファラとは相性が悪いのだろう。
マリアはアンパンチという手段も残されているが、あれはやや油断していたガリィだからこそ決められたと見るべきか。

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「あら? アガートラームも剣と定義されてたかしら?」

剣と定義されていたから破壊できたか、あるいは定義されていたのかと疑うほど脆かったということか。
もしくはWAシリーズのアガートラームはいろいろな形で登場しているからか。
アガートラームにまともな剣としての出番を与えられたのはWA2のたった1回だけだ。
そのWA2も器としての運用が過半数を占めるし、WA3は銃だし、WA5はパーツだし、WAXFは小手だし……
剣だったと疑っても致し方なかろう。

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「哲学兵装……ッ!」
「概念に干渉する呪いやゲッシュに近いのかッ!?」


何だかTYPE-MOONらしいことを言い出すマリアさんである。
マリアはなかなかに知性派なだけあり、哲学兵装の何たるかを見抜くのであった。
しかし、呪いはともかくゲッシュまで知識が及ぶとは……
対二課のためには豊富な知識が必要だろうとはいえ、F.I.S.でこの人は何を習っていたのだろうか。
ここで無駄に知性派だと凄いというより面白い人になってしまっている。
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「ごめんなさい、アナタの歌には興味がないの」
「剣ちゃんに伝えてくれる?」
「目が覚めたら改めてアナタの歌を聴きに伺います」


そして、恒例の撤退。
相変わらずイグナイトモジュールを抜剣による歌の蒐集?が狙いのようだ。
翼は第6話で抜剣に成功している。
ただあの時にキャロルにトドメを刺したのは響だし、翼の歌は蒐集できていないのだろうか。
合体技で敵を倒しても経験値が入るのは合体技を発動させたキャラだけみたいな感じか。
ゲーム的には実に理に適っている!
だとすれば、キャロルが響、ガリィがマリア、ミカがきりしら、ファラが翼、レイアがクリスとちょうど6人分蒐集できることになり、無駄がなくピッタリだ。

なお、翼は剣ちゃんと呼ばれた。
マリアを初め翼を剣と形容する人物はいれど、堂々と剣呼ばわりをされたのは初めてでなかろうか。
第1期の初期なら飛んで喜んだかもしれない。
あの頃はやたらと剣アピールしてたし……

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「2点を同時に攻められるとはな」

その一方でキャロルたちも深淵の龍宮へと侵入していた。
あっさりと復活をバラしたキャロルであった。
大胆というか、何というか。
計画を一気に進める狙いがあるのか。
海底にある深淵の龍宮に侵入はテレポートジェムによるものだろう。
座標をしっかりと調べるために電気経路を調べたことに加え、二課のデータをスパイしたに違いない。
本来、テレポートジェムはダンジョンには飛べないはずだけどね……

キャロルの服装は敵地なのにフルアーマーではない。
暑いのか。暑いんだな。
あとしんどいんだな。

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「キャロル……」

「閻魔様に土下座して蘇ったのかッ!?」

「BAYONET CHARGE」の先輩のパートから引用して驚くクリスである。
ええい、テクニカルな驚き方をしおってからに。
エルフナインにはさほど驚きがないことから、ある程度予見できていたようだ。
また、変わった様子を見せないことから、遠見されている自覚はないことがわかる。
このエルフナイン生来目が見えぬ!とかで誤魔化せませんか?

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さて、そんなわけでルカーディアの導きによって深淵の龍宮へと到達だ。
ちょうど3人パーティなのも原作を意識している感じだ。
小型艇はやたら派手だ。
隠密性がまったく感じられん。
これだから連邦製は……まぁ、ジオン製もジオン製で真っ赤で隠密性がないけど。

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「ピクニックじゃねえんだ」
「行くぞ」


「はいデスッ!」

ここで切歌はクリスに対して丁寧語を使っていることが伺える。
デスが語尾だから誰に対しても丁寧語な切ちゃんだけど。
ともあれ、翼とマリアと比べると凸凹な先輩後輩トリオである。
まぁ、翼とマリアも凸凹だけど。このトリオも凸凹。
どこがとは言わない。
凹んでいるというより平らなだけですがね……

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「キャロルの目的は世界の破壊――」
「ここに収められた聖遺物、もしくはそれに類する危険物を手に入れようとしているに違いありません」


さて、当然狙いは聖遺物もとい危険物だ。
そんなものを持っているとは地球ちたまの日本は随分と物騒だ。
大分無理を通せているのは聖遺物由来の武力あってのものか。
それだけに装者の力を軍事関係に使おうとするだろうし、それを留めるためにOTONAたちが日夜交渉を続けていることだろう。

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「そうか……私はファラと戦って……」
「身に余る夢を捨ててなお――私では届かないのか……」


敗れたものの軽傷な翼であった。
オートスコアラーに負けた装者、マリア・調・切歌同様に傷が浅くすぐに蘇った。
対する響は復帰が長引いている。
やはり、洸によるものか……
あるいは戦いを拒絶する心がまたどこかに生まれているのか。

世界で歌うという夢を捨ててまで戦場に戻った翼であったが、結果は散々だった。
そりゃ傷付く。
貯金を全て捨てる覚悟でFXに挑戦したら有り金を溶かしたような衝撃だろう。
ここで剣にならねばと余計に気張るのが風鳴翼の面倒なところである。
あと面白いところ。

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「動けるなら来て欲しい」
「翼のパパさんが呼んでいるわ」


あ……やっぱり、パパさんなんだ……
くそう、愛い奴め。誰か薄い本作ってください。
たやマにしては意外と言うべきか、看病していないのだった。
頼んでもいないのに「Apple」を歌うほどには優しかったのに……
もっとも深淵の龍宮への侵入にキャロルの復活と整理すべき情報がたくさんある。
看病は他人に任せて次の戦いに備える方を優先するべきか。

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「これは?」

「アルカ・ノイズの攻撃によって生じる赤い粒子を、アーネンエルベに調査依頼していました」
「これはその報告書になります」


「アーネンエルベ――シンフォギアの開発に関わり深い独国政府の研究機関」

さて、昼間に話していたアルカ・ノイズの研究結果についての報告であった。
アルカ・ノイズの特徴的な赤い粒子について調べていたようだ。
赤い粒子は分解器官と並ぶ旧ノイズとの明確な相違点である。
そこに着眼するのは必然か。
GN粒子みたいのようにただのカッコイイ演出では終わらなかったのだった。
GN粒子は結局よくわからんかったけど。

他国の機関との連携を取れたのはS.O.N.G.が国連所属の機関になったのもあるが、八紘の手腕によるものだろうか。
フロンティア事変の前例もあって世界規模の異変になると踏んでの協力態勢か。
アメリカとは仲が悪い日本だがドイツとはイチイバルを譲られたりと比較的相性がいい。
シンフォギアの組織は第2次世界大戦まで遡るし、その時にドイツは同盟国だったのが影響しているのだろうか。

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「報告によると赤い物質はプリママテリア――」
「万能の溶媒、アルカヘストによって分解還元された物質の根源要素らしい」


あ、面白い単語がまた出てきた!
というわけで、錬金術用語のプリママテリアにアルカへストが出てくる。
解剖の結果がプリママテリアとなる。
万物の根源に戻す力を持つアルカ・ノイズなのであった。
アルカ・ノイズのネーミングもアルカヘスト由来か。
この小生め……シュシュシュ……

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「キャロルは世界を分解した後、何を構築しようとしてるのかしら……」

度重なる錬金術用語から素早くキャロルの目的を推測する知性派、マリアであった。
うーむ、この人の知識はかなりのものだ。頼れる。
心技体はもちろん、知まで完璧とは……
キン肉マンで例えたらキン肉マンスーパーフェニックス。
ん? つまり、小物?

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「――翼」
「傷の具合は」


「……はい」
「痛みは殺せます」


うわぁ、防人だぁ。
傷の具合を聞かれて痛みは殺せると答える辺り、実にKAZANARIである。
だが、身体の痛みは殺せても心の痛みは殺せない翼であった。
シンフォギア装者は大抵がそうなのだが。
身体の傷くらいなら何でもなるよ。血涙しても平気だし左腕だって生やすし。

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「ならばここを発ち、然るべき施設にてこれらの情報解析を進めるといい」
「お前が守るべき要石はもうないのだ」


「……わかりました」

そんな心の痛みを知って知らずか、次の任務を遂行するように言う。
失態を責めることこそないものの、冷淡に無感情に任務を進める姿は翼にとってむしろ辛いか。
成果を残しても残さずとも父に構ってもらえないのだ。 防人語を発しても構ってもらえまい。八紘も防人語の使い手っぽいし。

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「それを合理的と言うのかもしれないけど、傷付いた自分の娘にかける言葉にしては冷たすぎるんじゃないかしら」

「いいんだ、マリア」

「翼……」

「いいんだ――……」

またもマリアが怒りを露わにする。
だが、すぐに翼に諫められる。
諦めとも言えるものが感じられる。
それでも全然諦め切れていないのが風鳴翼なのだが。
風鳴翼はいつだって少女。

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「――あれは何だッ!」
「国歌安全保障のスペシャリストかもしれないが、家族の繋がりを蔑ろにしてッ!!」


「すまない……だが、アレがわたしたちの在り方なのだ」

ぷりぷりと怒るマリアだ。
うーん、これは洸に逢わせるべきだったか。
間違いなくキレる。全力でキレる。
響としても自分のために怒ってくれるマリアの存在は救いになったかもしれない。
あまりに響の側に立ちすぎるから泥沼化する可能性もあるが。

その怒りを翼は受け流しながら、公式サイトのキャラ紹介の台詞を消化する。
これにてキャラ紹介の台詞は全て消化したのだった。
第1期の頃はあおいさんの台詞なんかは消化されないまま終わった。
まぁ、さらにキャラが追加されるかもしれませんがね……
あと4話もあるしへーきへーき!

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「ここは子供時分の私の部屋だ」
「話の続きは中でしよう」


「――敵襲ッ!?」
「また人形がッ!?」


さて、10年ぶりの自室――9歳の頃より放置されている翼の部屋へと案内される。
その時、マリアは敵襲を疑い構える。
OPもそうだけどマリアさんのこの構え、可愛い。
生身で戦えるように身に付けた空手だろうか。
今も昔も装者はカラテを極めた奴が上を行く。
しかし、この流れ、どこかで見たような……

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「いや、その……私の不徳だ……」
「だからって、10年間、そのままにしておくなんて……」


出たぁー! 翼さんの十八番、汚部屋!
第1期以来の炸裂である。
あの時は部屋が汚いだけならまだしも、液体まで散乱するという伏魔殿であった。
9歳の頃から部屋が汚い翼であった。
三つ子の魂百までとはこのことか。
幼少期からずぼらなのが翼である。

で、マリアの反応は第1期第6話の響と同じである。
似た者同士なので似た反応を示すのだった。
違うところはマリアさんは構えたところだ。
何にせよ汚部屋を前にマジボケするのがガングニールの系譜。

幼少期の翼はどうかと思ったらぬいぐるみや赤いランドセルがあったりと、ごくごく普通の幼少期を過ごしていたようだ。
たしかに回想では普通のお嬢様でしたからな。
剣に毒されるまでは純粋な子供だったのだろう。
あの頃は可愛かった……今は何か変な生き物になってしまった……
いや、級友との付き合いを見ると今もそこは変わっていないけど。

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「幼い頃はこの部屋でお父様に流行歌を聴かせた想い出があるのに……」

ここで本邦初公開の織田光子と思われる人物である。
ついに出ましたよ、織田光子。
刀を構える演歌歌手のポスターってなんぞや。
地球ちたまはおかしい。
そして、流行歌だからと9歳児以下に演歌を聴かされた八紘の心境や如何に。
アニソンを聴かされるよりは反応しやすいかもしれないが……

織田光子に意識が向けられるが本格的なマイクなど、この頃から翼は歌との付き合いが深いことがわかる。
昔から歌が好きなのだ。
だからこそ、天羽々斬を起動させてしまったのは幸か不幸か……

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「それにしても……この部屋は……」

そんな汚部屋に何かを感じるマリアであった。
しっかりとしているマリアだからこそ、呆れるかと思ったが引っかかる反応を示すのだった。
昔は普通の少女だったとか?
先ほどまでの怒りが引っ込むほどの何かがあるのだった。

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「昔からなの?」

「私が片付けられない女ってことッ!?」

「そうじゃない」
「パパさんのことだ」


あ、この翼さん、女言葉で可愛い。
この人、こういうところは可愛いのに……
普段の防人っぷりが凄すぎて今じゃ一番海綿体に来ない装者となってしまっている。
誰か薄い本書いて上げてください……
可愛さよりエロさが足りないのが致命的なことに気付いたので、マリアさんの薄い本ください……

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「……私のお祖父様、現当主の風鳴訃堂は老齢の域に差し掛かると跡継ぎを考えるようになった」
「候補者は嫡男である八紘とその弟である弦十郎叔父さん」


昔から八紘はああなのかと問いに対して、翼は風鳴訃堂の話を始める。
ついに出たな、風鳴訃堂!
おそらく一番登場が望まれている設定だけのキャラだろう。
イチイバルの紛失で二課(当時は風鳴機関?)を辞任した訃堂であったが、隠居はせずに現当主として風鳴家を牛耳っているようだ。
元気いいな、ジジイ。悪いことやらかす気満々だな、ジジイ。
多分、JIJIIとして弦十郎と同じくらいには強い。
さて、跡継ぎの候補者は八紘と弦十郎だった。
八紘は知略担当、弦十郎は武力担当とどちらも日本の国防において絶大なる力を発揮している。
互いに実力も実績も資質十分だ。

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「だが、お祖父様に任命されたのはお父様や叔父様を差し置いて、生まれたばかりの私だった」

「翼を……?」

だが、訃堂が選んだのは翼だった。
実力も実績もない生まれたばかりの翼である。
道理の通らない選択である。
八紘も弦十郎も当主に固執していたわけではないだろうが、納得のいかない選択だろう。
八紘としては年端もいかぬどころではない娘に当主という重責を背負わせるのは避けたいことだろう。

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「理由は聞いていない」
「だが、今日まで生きていると窺い知ることもある」
「どうやら私にはお父様の血が流れていないらしい」


「何……ッ!?」

「風鳴の血を濃く、絶やさぬよう、お祖父様がお母様の腹より産ませたのが私だ……」

うわぁ……エロ――酷い設定が出てきたゾ……
血に固執する姿はまさに外道!
わざわざ息子の嫁に孕ませるのが鬼畜の所行だ。
外道外道と第1期の頃から引っ張られてきた訃堂の設定の一端がついに紐解かれたのだった。
エロ本でよく見ることをやりやがって……

これで八紘が入り婿なら実の娘を孕ませたことになって余計鬼畜だ。
(あとエロい)
まぁ、八紘は嫡男と言われているため、それはないと思うのだが……
こんなことがあれば翼の母親をもうエロい目でしか見れなくなるゾ。
娘はこれっぽっちもエロくないのに。


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「風鳴訃堂は……人の道を外れたのかッ!!」

まさに外道っぷりに当然(生娘の)マリアも怒りを露わにする。
その怒りは娘を軽んじる八紘の態度よりも深く大きいだろう。
何せガチ外道でガチ鬼畜なのだ。
こりゃ訃堂の外道エピソードはたくさんあるだろうし、イチイバル紛失事件にも絶対に裏があるに違いない。
ここに来て今後が楽しみな人物が出てきた。
この外道っぷりはここから押っ取り刀で描くにはもったいないから、第4期あるいは劇場版に期待か。

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「お前が私の娘であるものかッ!」
「どこまでも穢れた風鳴の道具に過ぎんッ!!」


そんな背景もあってか、トラウマにあったあの台詞を八紘は叫んだのだった。
防人一家とはいえ甘えたい盛りの9歳の子供にはあまりにも辛い言葉である。
これをきっかけに翼は八紘邸を出たのだろう。
風鳴一族は修羅の一家である。昼ドラ作れそう。

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「以来、私はお父様に少しでも受け入れてもらいたくて、この身を人ではなく、道具として――剣として研鑽してきたのだ」
「なのに、この体たらくでは……ますます以て鬼子と疎まれてしまうな……」


それでも認められたいからこそ、剣としての道を選んだ翼であった。
辛く当たられても父を慕う気持ちは握ったままだった。
響とは異なりそれでも八紘を慕うのは、立派な父だと認めて誇っているからか。 しかし、鬼子と来ましたか。
いや、「Beyond the BLADE」で歌っていましたけどよ……
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「ヤントラ・サルヴァスパ……ッ!?」

さて、神回の龍宮のデータベースにアクセスして狙いを探るS.O.N.G.の面々だ。
ここで出たヤントラ・サルヴァスパ!
ドヴェルグダインの遺産が霞むほどにヒアリングが難しい単語を持ち出しやがって。
書き写す側の身になれ。字幕ください。

さて、この折に様々な聖遺物?が文字だけだが出てきている。
まずはTrioxon245。
映画バタリオンに出てきたトライオキシン245が元ネタだろう。
いきなり映画ネタかよ! こんなんだからBBRの内容に誰もついてこれないんだ!
綴りは本当はTrioxin245である。映画が元ネタだからお茶を濁した?
どんなものかとなるとゾンビを生み出す物質である。
そりゃ危険物ですな。

次にAnnabelle。
アナベル、実在する呪われた人形だ。
これを元にした映画もある。そちらの方で知っている人も多いかも。
つまり、映画ネタ……くそう、あの映画好きめ。
ともあれ、バッドオーメン。危険物である。
何か危険の方向性がオカルトに傾倒している気がするんだけど?

G’HARNE FRAGMENTSはグハーン断章、金子のおっさん大好きなクトゥルフだ。
はいよるこんとーん。
これはラスボスがどこぞのUMAっぽい奴とか……?

最後にGrauswein。
グラウスヴァイン、これはもうWAシリーズファンには言うまでもない。
どんなものかとなるとWA2に登場した核兵器だ。見事に危険物である。
核兵器と言っても現実にある爆弾の類ではなく、世界を燃やし尽くすドラゴンがその正体である。
エネルギーを取り込み爆発、世界を滅ぼすという点では核兵器とさほど違いはない。
WA2でもその危険性故に各国が力を合わせて対処に当たることとなった。
なお、実際に姿を見せるまでドラゴンだとは特に言及されなかったので、ドラゴンだった時にはけっこうビビった。

WA2以外にもWA4とWAXFにも登場している。
WA4ではメインキャラの1人、ラクウェルの故郷を滅ぼした兵器である。
ドラゴンという変化球ではなく普通の兵器だった。
ラスボスにしてジュードの父親、ハウザーがその身を犠牲に解体した。
ラクウェルの不治の病の原因となり、ハウザーの全身ARM化の原因にもなっている。
作中では既に過去の出来事であるが、WA4の主要人物に密接に絡んだ存在である。

WAXFでは概ね爆弾として登場。
破壊できる範囲も城下町の一区画とかなり抑えめ。
とはいえ、やられる側としてはたまったものではないので、グラウスヴァインの機能停止のために戦うことになる。
召喚型戦術鏖殺兵器らしい。
破壊範囲が控えめだからか、戦略ではなく戦術止まり。

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「何だ、そいつはッ!?」

「あらゆる機械の起動と制御を可能にする情報集積体――」
「キャロルがトリガーパーツを手に入れれば、ワールドデストラクター、チフォージュ・シャトーは完成してしまいますッ!」


さて、ヤントラ・サルヴァスパ。
これは古代インドの機械装置の百科事典である。
飛行船ヴィマナの操縦法が記されているとか。
そんなエピソードからチフォージュ・シャトーを動かすためのパーツ扱いされているのだろう。
何かいろいろな国から逸話を集めおってからに……とんでもない闇鍋が出来上がりつつあるぞ……

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「要石を破壊した今、貴様に何の目的があるッ!」

「ワタシは歌が聴きたいだけ」

さて、シンフォギア特有の時間経過。
あっという間に夜になってファラがまたやったきたゾ。
やはり、抜剣させるのが狙いのようだ。
ガリィにミカはアドバイス多めだが、ファラは強敵として立ちはだかるだけだ。
これはある程度完成している翼が相手だからか。

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「Seilien coffin airget-lamh tron――」

またも服装差分を写さない省エネ変身!
水着回で特別な服を着なければ描かれたかもしれないのに……
サービス回で現場にサービスしていれば……くすん……
そりゃ怒られるよ、金子のおっさん!

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今度は「銀腕・アガートラーム」で勃発だ。
マリアの強さと弱さが入り交じった歌である。
カッコイイ。
発売は9月9日! お楽しみに!(宣伝)

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逆手蛇腹剣なら剣じゃないだろうと「EMPRESS†REBELLION」が炸裂する。
屁理屈臭い理屈だ。
今回の謎ポエムのタイトルバックを飾った絵と共にマリアは輝くのだった。
行け! 潰せ! そこな剣が砕かれるのならばお前が砕け!

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「マリアッ!?」

が、逆手蛇腹剣も剣なので瞬殺!
同時に「銀腕・アガートラーム」も終焉だ。
って、短!? 一番速く終わったボーカルじゃねえか!!
そりゃお前の歌に用はないと言われたのに歌えばそうもなるのだが。
この一連の流れはくすりと来た。
無駄に上手いボケをしやがって……GXのボケは技のボケに満ちている。
それだけに月の牽引や英雄故事のような力のボケに期待したい。
何はともあれ悲しいね、マリアさん。
でも、マリアさんがマリアさんで小生、安心した。
格好良く決めるマリアさんも嬉しいが、屈するマリアさんもマリアさんらしくて嬉しいものだ。
裏でも表でも楽しめるリバーシブルな人がマリアさん。可愛い。飼いたい。

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「この身は剣ッ!」
「切り拓くまでッ!!」


「その身が剣であるのなら、哲学が陵辱しましょう」

そんなファラに対してどこまでも剣と往く風鳴翼であった。
いや、相手、ソードブレイカーなのですが。
技量なら装者の中でもトップクラスなのに正面突破にこだわるのが風鳴翼でもあった。
要するに脳筋。
だが、それも剣として父に認められるためだと思うと切ないのだが。
剣だから曲がることを知らないのだ。

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「砕かれていく――」
「剣と鍛えたこの身も、誇りも――……」


だが、想いも空しく翼自身が剣と認定され砕かれていくのだった。
え、いや、たしかにアンタは自分を剣だ剣だと言ってきましたが、よもや哲学的にも剣と分類されるとは予想外だ。 単にファラの風属性エネルギーをまともに受けただけかもしれないが、翼が剣自身になったから砕かれたと見るのがよりロマンチックだろう。
つまりはその身を剣とするだけでは越えられない敵が目の前に現れたのだ。
最後まで剣を貫いた第1期とは違う進化が要求されることになった。

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「あれが――」

「ヤントラ・サルヴァスパですッ!」

さて、ヤントラ・サルヴァスパはあっさりとキャロルの手の内だった。
ヤントラ・サルヴァスパのポイントはS.O.N.G.自身で示している。
キャロルはエルフナインを通してそれを知り、軽々と手に入れたのだろう
これまで以上にエルフナイン本人の知らぬスパイ能力がS.O.N.G.の枷となり、キャロルにとっては武器となっている。 そのことはS.O.N.G.にとって知る由がないのが辛いところだ。
得意の情報戦で食らいつければ、食らいつけば食らいつくほどその差が確固たるものとして存在するだった。

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同時にクリスたちも勃発だ。
情報がダダ漏れとはいえわりとタッチの差であった。
絶対的な差があるとはいえ競っているのは事実である。
ならば、戦況はイーブンと見るべきか。
しかし、クリス・調・切歌なんて不安要素しかないのですが…… 1箇所でも火が付けばどんどんと燃え広がりそうだ。うぎゃデス!

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「夢に敗れ……それでも縋った誇りで戦ってみたものの……」
「どこまで無力なのだ、私は――……」


「翼ッ!」

「翼さんッ!」

ソードブレイカーでボロボロになった人間剣。
仲間たちの声を受けても立ち上がれない。
剣だからこそ勝てないという事実は剣として在るために生き続けた翼にとっては何よりも重いのだろう。 その人生を否定されたのなら、それでも人生を賭けて挑むしかないのだ。

こうなると頑固で融通が利かないのが翼だ。
クリスと先輩後輩喧嘩をした時は上手く機転を利かせたのだが、今回はそうもいかない。
防人の生き様は不器用なのだ。

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「――翼ッ!!」

「お父様……ッ!?」

「歌え、翼ッ!!」

その時、八紘も翼の名を叫んだ!
まさかの救援である。
そして、歌えとも叫んだ。
ここに至るまで翼を冷たく扱ってきた八紘らしからぬ叫びが翼の心を動かすのだった。
そして、生身であろうとも戦場に身を晒すことに躊躇いを覚えない八紘はまさに防人である。
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「ですが、私では……風鳴の道具にも、剣にも……ッ!」

「――ならなくていいッ!!」

「お父様……?」

「夢を見続けることを恐れるな」

剣になれないと喘ぐ翼に剣であることを否定した。
ここまでに翼の剣イズムを否定した人物はいなかった。
八紘が初めてだった。
その上で夢を見続けることを恐れるなと静かに言った。
静かに燃える炎と例えられる男らしい静かなれど重い言葉だ。
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「――そうだッ!」
「翼の部屋、10年間そのまんまなんかじゃないッ!」
「散らかっていても塵一つなかったッ!!」
「お前との想い出をなくさないよう、そのままに保たれていたのがあの部屋だッ!!」


さらにここでマリアの援護射撃である。 散らかった部屋は散らかったままではなく、塵一つなく綺麗に保たれていた。
散らかっているのに不思議に汚れていない部屋にマリアは違和感を覚え、この答えに至ったのだった。
何この聡すぎる人。今最高に輝いている。

八紘のこの行為はあの散らかった部屋で娘から聴かされた歌を忘れないためだろう。
その想い出を忘れないためにも部屋をそのままに保つというのはあまりにも儚すぎる努力だし、それを10年に渡って続けることは部屋を片付けるよりもずっと大変なことだ。
それだけに八紘の翼を想う持ちが静かに燃える炎のように伝わってくる。
翼の歌だけでなく、部屋を片付けられないという一種の汚点さえも大切なモノだと認めて大切にしているのが翼への深い愛を感じさせる。 語らずして語る男が風鳴八紘であった。

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「娘を疎んだ父親のすることではないッ!!」
「いい加減気付け、莫迦娘ッ!!!」


その八紘の深い愛をマリアは散らかっている部屋を見ただけで悟った。
あれだけ八紘のことを怒っていたのに、部屋に込められた真実を怜悧にも見抜いた。
八紘も凄いがマリアも凄い。
怒りに囚われず本質を見抜く眼力を身に付けている。 やっぱり、洸に逢わせるべきだな!

こうして汚い部屋はどこまでも美しいエピソードとして昇華されたのだった。
汚いからこそ生きたエピソードであろう。
部屋を綺麗にしていては八紘の気持ちはわからなかった。
これは真面目に上手い……設定を見事に活かした……

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「まさか、お父様は……」
「私が夢を僅かでも追いかけられるよう……風鳴の家より遠ざけてきた……?」
「それがお父様の望みならば……私はもう1度夢を見てもいいのですか……ッ!?」


ここまで己の本心を示さなかった八紘だが、娘の涙を受けてやっと見せた。
例え自分の子でなくとも間違いなく自分の子。
憎まれようとも娘が心に抱いた夢を支えるためにあえて軽んじるような態度を取ってきたのだった。
八紘もまた弦十郎に並ぶほどのOTONAであり、まさに翼の父と誇れる人物だ。
しかし、この不器用な態度の結果、翼がより剣となるために傾倒してしまったのだから笑えない。
翼が剣として研鑽する度に余計八紘は厳しく当たったことだろう。
でも、翼はさらに剣になろうと……
親子共々どこまでも不器用なのであった。
防人の生き様は不器用なのだ。
だからこそ、どこまでも熱く重いのであった。

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「ならば聴いてくださいッ!!」
「――イグナイトモジュールッ!! 抜剣ッ!!!」


父に強く愛されていると知った翼はもうトラウマに縛られない。
一切の障害なく抜剣に成功!
完全にイグナイトモジュールをものにした翼であった。

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「Beyond the BLADE(IGNITED arrangement)」で風鳴翼は羽撃く。 けれど、ニグレドモードの出力を以てしても哲学の壁は砕けない。
あくまでも剣ならば砕けるのだった。
哲学、万能だなー……

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「――てぇぇぇええぇええいッ!!」

それと同時にクリスたちとキャロルたちも本格的に勃発だ。
初手より奥義で仕るとミサイル乱射だ。
威力はあるのだが悲しいかな、命中率が低いのがクリスのミサイルである。
なのではちみつバリアによって逸らされてしまうのだった。
そろそろ命中率補正の高い武器を身に付けた方が……

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切歌はレイアの相手をする。
ミサイル乱射でキャロルの足を止めているが、クリスの足も止まるだろう。
そこを飛び道具持ちのレイアに狙われないように陽動を担っている。
地味ながらも重要な働きをする切歌であった。 手は抜いてないデス!
これも自分の実力不足を認めた上でできることを模索したからか。
ついに二課とF.I.S.の連携が出来上がりつつあるのだった。

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調はアルカ・ノイズの掃討を担当だ。
ちゃんと3人が3人で別の相手を抑えている。
連携がしっかりできている。
あれ? 何か不安だらけのチームだったのになかなかどうして?
素直になったきりしらと先輩に目覚めたクリスの相性は非常に良好のようだ。 やはり、素直になって自分(金子彰史著)は正しかった。

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で、手が空き次第、調はキャロルに集中砲火だ。
一撃の威力が低い「α式・百輪廻」ははちみつバリアにいとも簡単に逸らされる。
もっとも、これはクリスの次の攻撃までの時間稼ぎが目的だろう。
2人がかりでしっかりとクリスのフォローに回っているザババ組であった。 互いを活かし合う連携も強いが、エースを活かすための連携も見事だ。

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「――ヤントラ・サルヴァスパがッ!?」

出力は低い一方で手数が多いだけにキャロルも休む暇がないのか、高速インストールの副作用に苦しむ。
集中力が乱れた瞬間にヤントラ・サルヴァスパを手放してしまい、そこを撃ち抜かれてしまう。
これは大手柄だ、ザババ組。
第8話といい獅子奮迅の活躍である。

これにはここまで計画通りに進めてきたキャロルも想定外なのか、普通に焦る。
ついにキャロルが弱みを見せた瞬間だった。
それを切り拓いたのがザババ組というのが意外だ。
最強との戦いを切り抜けたことで侮れないくらいの成長を果たしていた。
よっぽど経験値が多かったんだろうな……

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「その隙は見逃さねえッ!!」

さらにそれに合わせた「MEGA DETH QUARTET」!
ザババ組の見事な働きに合わせたクリスの追撃である。
あ、あれ?
何だかクリスが普通に強いゾ?
きりしらの見事なフォローのおかげか?
いや、やったかになるのがクリスだから……
きっと誤射るとかするから……

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「地味に窮地……ッ!!」

げぇ!? 地味に窮地だった!?
「MEGA DETH QUARTET」を必死に投げ銭で迎撃するが量が量だけに捌ききれない。
まさに地味に窮地、いや、派手に窮地、むしろ普通に窮地だ。
というか、そこまで派手とか地味にこだわらんでも……
派手とか地味とかじゃなく、その発言自体が面白くなりつつあるのがズルい。
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「マスターッ!?」

ついには止めきれず大物がキャロルに迫るのだった。
盤石だったキャロルの計画だったが、S.O.N.G.の決死の追い込みでついに背が見え始め、ついにほころびを見せた。
それを切り拓いたのがよりにもよって黒星女王雪音クリスだ。
不安かと思われたこのチームだがあまりにも見事に任務を達成している。
まぁ、きりしらのフォローが上手いのもあるのだが。
性質的にクリスはタイマンは不得手としているが、そこをチーム戦に持ち込める調と切歌は相性抜群だった。
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「いくら出力を増したところで――」

さて、ファラは王道の「千ノ落涙」も簡単に防ぐ。
どれだけパラメーターが上がろうと無効化できるのが特攻属性。
RPG的。シンフォギアはRPG。それも2000年代くらいの。

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「その存在が剣である以上、ワタシには毛ほどの傷すら負わせることは敵わない」

さらにソードブレイカー二刀流だ。
元より優勢なのにさらに必勝の態勢である。
地味子のくせに派手なことを……
通常モードなれど連携で崩しているクリスチームとニグレドモードなれど攻めあぐねる翼チームであった。
マリアさん? もう画面に映ってないよ、あいつ。

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面白い顔をしてダブルタイフーン。
かと思ったらそれを使って自分自身を打ち出す。
阿修羅火玉弾かよ!
何か地味目な技を……これなら竜巻地獄で攻撃した方がまだ派手なような……

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「夢を見ることを恐れるなッ!!」

剣の通じぬ敵を前に否定してきた自分を尊重する父の言葉が脳裏を駆け巡る。
弦十郎といい風鳴のOTONAは夢を大切なモノとしている。
男だからこそ夢を見る弦十郎と、子供に夢を見ることを恐れるなという八紘……
まさにあの弟あってのこの兄だ。
そして、外道の訃堂からよくぞこんなOTONAが生まれたモノだ。
これで訃堂もOTONAなのか?
エロ本やってOTONAはさすがに……

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「――剣に非ずッ!!」

「ありえない……ッ!?」
「哲学の牙が何故ッ!?」


剣に非ず!
その言葉と共に逆羅刹でソードブレイカーを砕く。 哲学にはありえない異常事態である。
剣じゃなければいいのか?
いや、それ自称じゃないっすか。
だが、自称剣でいたらその身を剣とされ砕かれたのが風鳴翼である。 ならば自称剣じゃないなら剣じゃないのか……?

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「貴様はこれを剣と呼ぶのかッ!」
「――否ッ!!」
「これは夢に向かって羽撃く翼ッ!!」

「貴様の哲学に翼は折れぬと心得よッ!!!」

剣の先にあるのは翼そのもの!
剣そのものと目指した翼は、夢に羽撃く翼そのものに昇華されたのだった。
それは自分の価値を剣ではなく自分自身をあると認め誇ったことで辿り着いた境地だ。 父の言葉により自分の見た夢と夢を見る自分を強く肯定できたのだ。
剣と生きることを選んでも夢を捨てなかったからこそ、この想いはより強いモノとなっている。
哲学を折り砕くほどの自負を見せた。
自称剣は自称翼になれる。なれるのだ!

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「ただ生きとし生けるものならば――過去だって飛び立てる――」
「剣は剣としか呼べぬのか――」
「違う、友は翼と呼ぶ」
「我が名は「夢を羽撃く者」也」


これは第1期第12話で見せた炎鳥極翔斬?
いや、違う。ネズミ花火のように高速回転し始めた!(炭となって消える花火のような例え)
剣の概念では到底辿り着けない技である。
これもう剣じゃねえな! 翼だ!
……翼と呼ぶのも躊躇われるが、それが風鳴翼なのだ。疑るな!

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翼の象徴「逆羅刹」の進化形、「羅刹零ノ型」で一閃!
劇的なエピソードと共に派手に決めてみせた。
選んだのが逆羅刹なのが心憎い。
翼と言えば逆羅刹だ。
逆羅刹を見た瞬間、金子彰史の頭がおかしいと思ったものである。 その逆羅刹が進化を果たしたのだった。零ノ型だけど。ギャクラセツゼロスタイル!

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ファラも派手に散ったのだった。
アヘ顔で。
高笑いしているからやはり倒されるのも計算のうちなのか。
まぁ、剣じゃねえ翼だと一刀両断されれば笑うしかない気持ちもわかるが。
これにてスーパー剣大戦完結だ。決まり手は禁じ手翼。

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「何がどうなってやがる……ッ!?」

さて、同じく大金星を前にしたはずのクリスたちであったが、何故ミサイルが黒煙の中で止まっていた。
キャロルは隙だらけで完全に決まっていたはずなのに……
ちょせえと言うこともできない。
一体、何が起きたのか。

①エルフナインがキャロルの手駒として覚醒、キャロルをかばった!
あれだけの仕掛けを仕組んでいるのだから、自身の身体にはできずとも手駒として使える準備はしているだろう。
うう……貴重な男の娘が……それでなくても珍しい健気なキャラで好感度を着々と上げているのに……
お○んぽおおおおおおおおおおおおお!

②ついに黒幕、私キャロルの覚醒!
現在のキャロル、エルフナイン、過去のキャロルで一人称がそれぞれ違うのにはきっと意味があるに違いない。
一人称オレのキャロルはあくまでフェイク。
本物のキャロル、私キャロルが眠っているのだ。
そして、私キャロルこそが真のラスボスなのだ!

そんなことをミサイルが止まっている時間で考えた。
何? 一瞬のことですって?

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「フヒハハハハハ――」
「久方振りの聖遺物、この味は甘く蕩けて癖になるぅ――」


そのどちらでもなく、謎の闖入者がイチイバルのミサイルを受け止めていたのだった。
んんん?
この腕、この白衣、何よりも特徴的なこの声に何か覚えがあるような……?
いや、そんなことがあるわけが……
だって、あいつは死ん……でないけど。生きてるけど。

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「嘘……?」

「な……ッ!?」

「嘘デスよ……ッ!?」

視聴者一同と同じレベルで装者たちも絶句する。
まともなリアクションができていない。
そんな中でデスを忘れない切歌は本物。
ご褒美としておきてがみを置いて上げるデデデデース。

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「嘘なものか」
「僕こそが真実の人――」

「ドクタァァアアァァァアアア――ウェルゥゥウウウウゥウウウッッ!!!」

③夢見る夢はまだ夢の途中ッ! 僕らのラストアクションヒーロー、ジョン・ウェイン・ウェルキンゲトリクスが助太刀に入ったってえええええぇぇぇぇえええぇぇぇえええぇぇええええ!!!???
まさかまさかまさかのウェル博士参戦だとォッ!!?
ここに来て完全に想定外の方向から爆弾が投げつけられた。
いやはや、出てくるとは本気で思ってみなかった。 ライバルと再会を果たすのが深淵の龍宮のジンクスとはいえ、まさかアンタが出てくるのかよ……

勝機に捻じ込まれる一撃は、力でなく尽きぬ夢にて阻まれる。
ここを竜宮と呼ぶのなら、危うき玉手箱があっても不思議でない。

これ、ウェル博士のことかよ!?
まさかのウェル博士再臨に混乱と興奮を隠せない。
何故、深淵の龍宮にいたのだろうか。
アンタ、一応保護観察処分のはずだが……
いや、危険(人)物だから深淵の龍宮で厳重に管理されていてもこれっぽっちもおかしくないが。

ウェル博士のネフィリムアームで聖遺物の力を吸収している。
ネフィリムアームは土壇場で開発したものだし、使い道もフロンティアの制御に用いるだけだった。
だが、ネフィリムそのものの性質、聖遺物の力を吸収する力を行使できたようだ。
フロンティア事変の際にはそれに気付かなかったが、時を経て密かに実験を重ね、自身が秘めたネフィリムの力に気付いたということか。

頭はおかしいが自分自身に力を持っていないのがウェル博士の弱点だった。
だが、今こうしてついに力そのものを備えてしまった。
こいつはヤバい。
策略という点においては地球上の誰よりも優れかねないのがウェル博士だ。 少なくともフロンティア事変はウェル博士の手の内で動いていたと言っても過言ではない。
計画が破綻しかけてもギリギリのところでウェル博士が繋いでいた。
ある意味、月の落下を防ぐに当たっての最大の貢献者なのだ。 最低の妨害者でもあったけどな!

そんなウェル博士がついに人間聖遺物に……
力と知略が合わさり最強に見える……
錬金術士を上回りかねない最大最強が爆誕だぁ……

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なお、ネフィリムLiNKERは時限式なのか、捕まった後は元に戻っている。
だが、肉体の形を変えるほどのLiNKERの影響が軽いはずもない。
その後に生えてきてもおかしくはないな!
アガートラームも生えたし!

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このウェル博士の怒濤の乱入はキャロルとしても想定外だったらしくぽかーんとしている。
あ、可愛い。今までで一番可愛い。
万全の計画を以て世界の解剖を進めてきたキャロルとしても、ウェル博士の存在は完全に計画の外のようだ。
そして、錬金術士に最も関わらせてはいけない危険人物である。
第2期のウェル博士の計画は直接的な戦力に劣っていたからギリギリ防げたようなものだ。
錬金術士レベルの戦力と危険度が組み合わされば……マジ不味い……
ウェル博士の登場で完全に先行きがわからなくなった。
やりやがった……やりやがったよ、金子彰史……
シンフォギアライブ2016の司会が決まりながら次回へ続く。

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あ、Cパートがあった!
ウェル博士の破壊力は何もかもを吹っ飛ばすほどだった。

そんなわけで洸は性懲りもなく響に電話をかけていた。
だが、響は一切答えず、電話を切った。
あくまでも対話を拒絶している。
装者たちが自分らしさに目覚めていく中で、響だけが自分らしさから遠ざかっているのであった。 ウェル博士も自分らしさに目覚めました。
お前は夢を諦めろ!

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「壊れたモノは、元には戻らない――」

響は呟く。
壊れたモノを修復する物語がシンフォギアGXだが、響は壊れたモノは戻らないと言うのだった。
それでも着信拒否しないのは心の奥底で洸の存在を求めているからか……
ウェル博士も現れついにGXの物語も佳境を迎えつつあるのだった。
今度こそ次回へ続く。


・今回使用された楽曲
Exterminateより「Exterminate」


戦姫絶唱シンフォギアGXキャラクターソング3より「Beyond the BLADE」

戦姫絶唱シンフォギアGXキャラクターソング7より「銀腕・アガートラーム」


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Rebirth-day【期間生産限定盤/初回仕様限定盤】より「Rebirth-day」