さらに賞賛付きなのでピクルのランクは相当高い。
世界的な有名人なのが影響しているのかも。
本部を見れば……解説の山を見られるか?
この黄金の山から武蔵はピクルに並々ならぬ強さを感じ笑う。
武蔵にとってもピクルは規格外のようだ。
もう格闘漫画にいること自体がおかしいですからな。
それを言ったら武蔵もなのだが。
「根こそぎ俺のモノとする」
ピクル編ではこんな感じの、まぁ、何というか、率直に言いましてホモっぽい表現が多かった。
というわけで、武蔵もホモっぽいことを言う!
何かピクルはこんな引き寄せ方をする魅力でもあるのだろうか。
野性ならではの無防備さ故のものか?
一方でピクルも武蔵を強敵と認めている。
ならば、奥の手を出さざるをえまい。
ピクルで一番強い必殺技でございますか……
白亜紀闘法……最終形態……いろいろございますなァ……
ただ――たったひとつだけというのならやはり……
ピクルタックルでございます。
そんなわけでピクルは必殺技。ピクルタックルの構えを取る。
技術も駆け引きも何もない。
ただただピクルの異常なフィジカルをぶつけるだけのシンプルにして最強の一撃だ。
200kgの体重が弾丸の勢いで飛んでくるのだから、恐竜たちに効くのも納得だ。
このピクルタックルを正面から受け止めることのできた格闘家はいない。
あの刃牙やジャックでさえ受け流してやり過ごしている。
正面からぶつかり合うと比喩なしで腕一つを犠牲にしなければならない。
ピクルタックルはまさにバキ世界最強クラスの必殺技なのだ!
同じ構えは烈も取っている。
あの時の武蔵は呆れたような反応をしたが、今回は脅威を感じ一歩退く。
烈のあれは特攻だがピクルのこれは必殺だ。
武とはまったく無縁のただの突進だが、伝説の侍を脅威させるに値する逸品である。
ピクルはこの突進で屠ってきた数々の恐竜を、そして、今は亡き烈を思い起こす。
かつてのライバルを思い出すのは熱い演出ですな。
できればそういうことは刃牙にやっていただきたい。
いや、何か刃牙がそういうのを思い出すとこんな奴らに勝ってきた俺偉い的な自慢を感じるからご遠慮いただこう。
「この
「なんか……
必殺のピクルタックルだがピクル本人としては偶然の産物めいているのか。
フィジカル自慢のピクルだが、自分の力がどれほどのものかは自覚がないようだ。
だから、刃牙を無自覚に壊しかけたわけだ。
ついでにトリケラトプスに突っ込むピクルの股間はちゃんと保護されている。 久し振りの局所保護ですな。
烈戦における全裸で戦うピクルは如何にも野人って感じで嫌いではなかった。
なので、その短パンを脱ぎ捨てていただきたい。
そんなピクルタックルを前に武蔵はどうするのか。
受け止めるか、かわすかで悩んでいた。
あ、余裕っすな。
ピクルタックルを受ければ間違いなく一発KOからの食人だぞ。
けっこうぼんやりする癖がある武蔵だった。
ドキュッ
そう悩んでいる間にピクルは問答無用にピクルタックルを敢行する。
それを武蔵は正面から受け止める!
受け止めるのかよ!? 受け止められるのかよ!?
ピクルとジュラルミン製の壁のサンドイッチにされて、普通ならぺしゃんこになる。
誰だってそう思う。俺だってそう思う。
だが、武蔵はピクルタックルを耐えきる。
耐えきった上でピクルの手を掴み手四つだ。
ま、マジかよ……あのピクルタックルを正面から受け止めるのかよ……
しかし、ピクルとしても武蔵を掴んでいる状況だ。
そのためにピクルタックルをちょっと手加減したのか?
でなければ、これまでのピクルタックルの戦績を考えるにおかしい。
だが、刃牙道は本部がジャックに勝つ世界観だ。
武人ならばピクルタックルも受け止められる! ……のかも。
少なくとも本部がジャックに勝つよりはおかしくない。
「奇遇…………」「この時―――――――――双方が共有した思い」
「
ともあれ、ピクルの目的は武蔵を捕まえることだった。
何せ攻撃がかわされてばかりですからな。
そして、当たれば必殺がピクルの攻撃である。 まともに受けた時点でタフネス自慢のジャックも刃牙も倒れている。
なので、捕まえれば勝利確定だ。
……まぁ、そのピクルタックルに武蔵が耐えているわけだけど。
だが、武蔵もピクルを捕まえたと感じていた。 この状況で使える技を武蔵は持っているのだろうか。
捕まえた状況から相手を無力化する技の代表例は合気だ。
だが、武蔵は合気を知らなかった。
合気とは違う戦国の武術でピクルを手玉に取るのか、学んだ合気を試してみるのか、それとも武器を破壊する腕力で対抗するのか……
今までの前例で考えればピクルに力で対抗することは不可能だ。
技術を使わねばこの窮地を脱することはできない。
だが、繰り返すがこの世界は本部がジャックに勝つ世界なのだ。
油断はできない。
本部が乱入する可能性を孕んでいることも否定できない。
刃牙が出てくる可能性は絶無に等しい。
次回へ続く。
ピクルタックル炸裂!
だが、予想以上に効いていなかった。
空手家の命である腕と引き替えに破った克巳の奮闘とは一体。
て、手加減しただけだから……
捕まえるのが主目的でただの接近手段にしただけだから……
それとも狩猟生活でピクルがなまったのだろうか。
激動の白亜紀から現代に移ろってからは大分ダラダラしていたようだ。
そして、死の危険が少ない1年間の地下生活をすればなまっても致し方あるまい。
肉体的には健在でも精神的には大分ダラけているかも。
そのうち、刃牙みたいになったりして。
しかし、とっとと
ピクルはバキ世界を代表する強者だ。
簡単に終わられても困るのだが。
いや、実はピクルタックルがモロに効いていて既に武蔵、失神していたりして。
ピクルも可哀想になって武蔵を食べるのを止める。
代わりにみっちゃんを倒す。
よし、諸悪の根源を討て、ピクル!