戦姫絶唱シンフォギアAXZ EPISODE03 歯車が描くホロスコープ



インタビューによると第1話と第2話がアバンタイトルなので、第3話が実質第1話!
今回、脚本に金子彰史以外の名前が連なっているので、ある意味ではここからがシンフォギアAXZの本番と言えよう。
俺たちのAXZはこれからだ!





「そこまでだッ! パヴァリア光明結社ッ!!」

「こちとら虫の居所が悪くてねぇ」
「抵抗したら容赦はできないからな」


というわけでヨナルデパズトーリを瞬殺、続いて翼とクリスも現場に駆けつける。
何事もなく空中から飛び降りてきていることから、ヘリコプターかミサイルに乗ってやってきたと思われる。
なお、今回の作画はちょっと省エネ気味。
まぁ、第1話と第2話で頑張りすぎたからね。仕方ないね。
お前はよくやった……もう森へ帰ろう……



「生意気にぃッ! 踏ん付けてやるわぁッ!!」

激昂するカマホモことカリオストロさん。
踏ん付けてやるってよくわからん怒り方だ。
わかることは戦意が絶えていないことだけである。
やる気満々だぜ!(ガオレンジャー)



と、ここでサンジェルマンこと地味子が到着。
やる気満々だぜ!(2回目)





そして、オープニングを挟んだらリディアンに舞台が移っていた。
いいですね、このブン投げ方。
何か最高にシンフォギアって感じがする。

始業式ということで校歌を唄っているが、見慣れた響やクリスだけでなく切歌と調も唄っているのが新鮮だ。
ちゃんと学園生活を満喫しているようで一安心。
あとクリスの横には級友の五代由貴がいる。
(XDでよく見るようになったので名前を覚えた)




立花響、結局、宿題は間に合わない。
まぁ、そうなるな。
地球の裏側に行っていたんだし当然の帰結と言えよう。
そういえば、宿題が進まなかった原因のひとつ、「新しくできた友達との約束」は3.5でも触れられなかった。
おそらくはエルフナインと夏祭りへ行ったのだろう。
そこはちゃんと見たかった……AXZで触れる時が来ますか……?
余談ながら響のクラスメイトは全員のデザインがちゃんとされており、未来の隣の席の2人も第1期の時点でデザインが存在する。





で、水泳の授業。
はい! 2話にして水着ー! これだから萌えアニメは!
ブヒィイイイィイイ!! ブヒィイイイィイイイイ!!!
ところで何で響一人だけで泳いでいるん? 何で担任がいるん?
夏休みの宿題を出せなかった罰だったりするのだろうか。




「急に飛び出していったと思ったら地球の反対側でそんなことが」

「そこでまた錬金術士に出逢ったんだ……」

さて、今日の情報漏出。
未来に対してS.O.N.G.の活動をまったく隠さなくなった響であった。
そういえば、未来さん、GX第7話で特訓に当たり前のように同伴していた。
当時は違和感を持たなかったがよくよく考えるとおかしい。
響だけでなくS.O.N.G.としても一目を置く人物ということだろうか。
自慢の陸上で地球ちたまを救ったことがあるしね。



「フィーネの残滓、シンフォギアッ!」
「だけど、その力では人類を未来に解き放つことはできないッ!!」


さて、ここでサンジェルマンが登場した辺りから思い起こす。
一言でフィーネの存在を知っていることと自分の目的を曝け出す。
具体的に何をするのかはまだわからないが、真意を隠していたF.I.S.、比喩表現で大変わかりにくかったキャロルと比べると比較的明確である。
サンジェルマンは解説したりとけっこう語りたがり屋ですな。
側にいると話の進行が円滑になる立ち位置。





「フィーネを知っているッ!?」
「それに人類を解き放つってッ!?」


「まるで了子さんと同じッ!?」
「バラルの咒詛から解放するってことッ!?」


「まさかそれがお前たちの目的なのかッ!!」

この2つの情報を前に装者たちは戦慄する。
意外にもアホっぽい響がバラルの咒詛を出すと、けっこう真意に迫っているように思える。
バラルの咒詛はシンフォギア世界の根幹を為す設定でありながら、その仔細は未だに語られていない。 人間の相互理解を妨げるとは語られているものの、具体的にどんな効力を持っているのかは不明である。
統一言語をバラルの咒詛で奪ったと語られているものの、統一言語が何なのかもよくわかっていない。
この辺の設定はふわふわしているし、AXZで掘り下げるのだろうか。それともふわふわと金子のおっさんの脳内で浮かんでいるのか。

ともあれ、第1期以来、あまり触れられていないバラルの咒詛に触れた。
GとGXの黒幕のパヴァリア光明結社が出てきた。
AXZではシンフォギア世界が今までよりも掘り下げられる! ……かも。



「カリオストロ、プレラーティ、ここは引くわよ」

「ヨナルデパズトーリがやられたものね」

「態勢を立て直すワケダ」

ヨナルデパズトーリ死亡確認。
何か本当に空しくくたばってしまわれたようだ。
神の力()無敵()

ヨナルデパズトーリが響の一撃で倒れたのは何故か。
響の絶唱の特性である束ねる力が影響しているのだろうか。
並行世界のヨナルデパズトーリを束ねて諸共に倒しのけたとか。
ともあれ、響に神の力は通用しないようだ。

なお、プレラーティの語尾は3.5で正式に描かれたので「ワケダ」で確定である。
全部カタカナというのが個性。
語尾を凝れば個性が成り立つと思っているのは安易だトカ!
げーげっげっげー!



「未来を人の手に取り戻すため、私たちは時間も命も費やしてきた」
「この歩みは誰にも止めさせやしない」


と、格好いいことを言ってテレポートオーブでお帰りする。
ただの撤退だがこう言えばカッコつくので理想系女子はこういう時に便利。
というわけで、第2話の引きはCM通りにわりとアッサリ目に終わるのだった。
しっぺ返しがなくて良かったな!





「目的が了子さんと同じだとしたら――」

「そうしなければならない理由があるのかもしれない」
「だけど、そのためにたくさんの人を傷付けていいなんてことにはならないよ……」


曖昧に語られた了子もといフィーネの目的だが、未来も存じているようだ。
フィーネの大暴れには大義……というには私情丸出しだが、理由はあった。
それだけにフィーネの行動を全否定できないでいることが窺える。
伴って錬金術士たちにも何かあるのではないかと思いつつも、ステファンのような傷付いた人間を見た以上は戦うべき相手とも認識している。
戦うことへの迷いこそ払拭したものの、戦うことそのものには未だに積極的ではない響であった。



「響? 他にも何か心配ごとがあるんじゃない?」

ステファンを思い出して響はクリスとソーニャの軋轢を思い出す。
そのことに頭を悩ませると未来は錬金術士との衝突以外にも悩みがあると見抜く。
さすがの響観察力である。 第2話で出番がなかった分、今回はそのスペックを発揮しているワケダ。





さて、どこぞの豪奢な別荘にはティキ像ことティキとそれと向かい合うサンジェルマンがいた。
ティキは結晶体から解放されているようだ。
あの結晶体は何だったのか。
フィーネにやられて深海に沈んだ後、ティキをパヴァリア光明結社は発見できていないからパヴァリア光明結社によるものではない。
フィーネの手によるもの? それともティキ本体の防衛機構? あるいは発見したドイツ海軍が保管のために結晶化した?






(ティキは惑星の運行を星図と記録するために作られたオートスコアラー)
(機密保護のために休眠状態となっていても、アンティキティラの歯車によって再起動し――ここに目覚める)


地味子君、解説ご苦労。
様々な設定が跋扈するシンフォギア世界において、いちいち解説してくれるのは素直にありがたい。
ここでティキがオートスコアラーだと判明する。 聖遺物らしいからオートスコアラーの中でも特上品というか、むしろ原型となったモデル?
バラルの咒詛もそうだけど前シリーズの設定を拾ってくれるのは嬉しい。
おかげで設定の理解に高い習熟度を要求されるがな!

ティキの動力源となるのがアンティキティラの歯車のようだ。
このアンティキティラの歯車、実在する(Wikipedia)。
天体運行を計算するために作られた古代ギリシアの歯車式機械にしてオーパーツである。
天体観測を行うティキにピッタリの聖遺物にして、シンフォギアにおいて欧州の経済破綻の影響を唯一受けていない謎の国、ギリシアが絡んでいる。 設定と設定が連なり何か凄いことになってきた!




さて、このアンティキティラの歯車、3.5で登場している。
錬金術士たちがこれを狙ってアレキサンドリア号事件を起こしたのであった。
3.5とAXZが明確に繋がっている部分である。
早速回収するとは3.5の開始時期はベストであった。
そして、もうひとつの繋がり、イギリスで翼とマリアが見つけたパヴァリア光明結社のローブの男が残したメモリーは今回では回収されていない。
こっちにも期待か。




また、アレキサンドリア号事件はアンティキティラの歯車を奪うことに加え、奪われたことを目立たせないという意図もある。
転じてティキはパヴァリア光明結社の目的に直結している。
S.O.N.G.の人たちは聡いし、手がかりひとつ残せばバレてしまうのだろう。
城南大学とシエルジェ自治領がバックに付いているからな!



さて、ティキに歯車をプラグインすると星図が表示される。
AXZは宇宙規模!
多分。



いきなりバイザーを外したァ!
てっきり終盤でやっと外れるかと思ったらマッハで外したよ!



「サンジェルマン?」
「ああーッ! 400年近く経過してもサンジェルマンはサンジェルマンのままなのねッ!」


いきなり喋ったァ!
てっきりもうちょっとしたら喋るかと思ったらいきなり喋ったよ!
溜めないスピード展開がシンフォギアなのだ。

オートスコアラーということでGXで聞き慣れた可動音がする。
また、中の人の演技がちょっと独特。
コイツはたしかにオートスコアラーだな!

目覚めたばかりなのにティキは時間の経過を把握している。
さきほどの星図の表示でどれくらいの時間が経過したのかを把握したのだろうか。
天体観測器だけあり星の流れに関することは正確かつかなりの高性能のようだ。




「そうよ。時は移ろうとも何も変わってないわ」

「つまり、今も人類を支配の衡から解き放つためとかナントカ、辛気臭いことを繰り返しているのねッ!」
「良かったッ! 元気そうでッ!!」


「……お前も変わらないね、ティキ」

無邪気なティキに対してサンジェルマンは努めて冷静に返す。
この人、何か苦労してそうだなー……
カリオストロとプレラーティが好き勝手やるタイプの人だし……
ともあれ、400年間、パヴァリア光明結社の目的は変わっていない。
フィーネさんに匹敵する執念深さだ。
そして、それはフィーネさんにビビり続けた400年でもある。
何かやらいでかな気分になってもおかしくはなさそうなんだけど、組織が長く続きすぎて意識が固定化されてしまったのだろうか。



「ところでアダムは?」
「大好きなアダムがいないと、アタシはアタシでいられないぃッ!」


というわけで、ティキはパヴァリア光明結社(毎回打ち込むのが疲れる)の統制局長アダム・ヴァイスハウプトにゾッコンなのであった。
恋ッ! ですよッ!!
恋心有り余って月を破壊しようとした迷惑人物がいたし、シンフォギア世界において恋は危険だ。 愛も危険だ。
人の想いが力へと変わる世界だから、強い想いは世界を守る剣と盾にも世界を滅ぼす悪夢にもなるのだ……



その時、突然の電話!
いや、おい、待て。
何でそんなところに電話置いているん?
部屋の中に置こうや。
存在して然るべき電話回線や電源コードらしき物が見えないことから、錬金術で作った錬金術回線を利用した錬金術電話?
何かFate/Zeroで遠坂時臣が魔術による通信をドヤ顔で語り、それを言峰綺礼がコスパ悪いことやってんじゃねえよ大人しく電話使えよと心の中で突っ込むシーンをふと思い出した。



「アダムぅッ! いるのぉッ!?」

「久し振りに聞いたよ、その声を」

「やっぱり、アダムだッ!」
「アタシだよッ! アダムのためなら何でもできるティキだよッ!!」


ティキに続いてアダムの声も判明する。
ティキといいスピード展開ですな。全然隠さない。
まぁ、顔を見せていないだけ隠している方だろうか。
そして、わかったことはアダムは男である。 まぁ、アダムという名前なのに女性なのは違和感があるから男なのは道理だが……
これでわりと可愛い子変身バトルアニメだから、男性はあまり人権がないぞ?
弦十郎とかウェル博士みたいに様子のおかしい人にならないとレギュラーになれないぞ?
……様子がおかしいだろうし問題ないか。



「姦しいな、相変わらず」
「だけど後にしようか。積もる話は」


「アダムのいけずぅッ! つれないんだからぁッ!」
「そんなところも好きなんだけどねッ!!」


だいしゅきホールドなキティをアダムは軽く受け流す。
だが、この程度で俺の恋心は止まらねえ!
このことから400年前から2人共こんな調子らしい。
シンフォギアは好きな人にはお熱いアプローチが基本だけど八紘の例もある。
アダムの真意は掴みかねないのであったとさ。



なお、受話器を渡す時にキティは一瞬ゲスい顔を見せる。
駆動音……独特の演技……ゲス顔……
ま、まさか、キティはガリィの原型となったオートスコアラー……?
GXに出てきたオートスコアラーはキャロルがパヴァリア光明結社からの情報供与を受けて作ったとか……?



「申し訳ありません局長。神の力の構成実験には成功しましたが維持に適わず喪失してしまいました」

「やはり、忌々しいモノだな」
「フィーネの忘れ形見――シンフォギア」


とりあえず、ヨナルデパズトーリ瞬殺を報告する。
神の力の創造が大きな目的のひとつなのに、それを第2話で破られたとなると大事だ。
パヴァリア光明結社はキャロルを支援していた身だが、キャロルの上というわけにはならないようでシンフォギアにそれなりに困る身であった。
内心、ダインスレイヴとかやべえ物渡しやがってとビキビキしているかも。



「疑似神とも言わしめる不可逆の無敵性を覆す一撃――」
「そのメカニズムの解明に時間を割く必要がありますが……」


「――無用だよ、理由の解明は」
「シンプルに壊せば解決だ。シンフォギアをね」


【悲報】サンジェルマンさん無茶振りされる
人知の到達点の神の力を破られたんだから、対策に時間をかけないと不味いっすよと当たり前のことを言ったら、力押しでどうにかしろと言われた。
いやいやいや、NONONO。そんなわけのわからない攻撃力を持つ相手に真っ向勝負とか死ねと申すか。
サンジェルマン、苦労人でキャラを立てることに成功する。
サンジェルマンはTHE・中間管理職であった。中間管理職サンジェルマンというタイトルで外伝を出してみるか?
ついでに上着を取ったこの服装、けっこう好き……

アダムの真意は見えない。
AXZと濃厚な関わりを持つことであろうWA4において、敵対組織ブリューナクは総攻撃ではなく上司に戦力の小出しを要求されてしまい、結果各個撃破された。
その無茶振りは上司の目的のためであり、あえて愚策を強行されたことになる。
……サンジェルマンも同じ匂いがする。
まぁ、落涙しておこう。シンフォギアの場合、血涙になる可能性もあるけど。






「何ッ!?」

「アルカ・ノイズッ!?」

さて、特別機206便に乗り日本へと向かっていた翼とマリアをアルカ・ノイズが襲う。
わりと殺意の高い攻撃である。
目的のために結果的に敗走を選ぶことの多かったキャロルとは違って、パヴァリア光明結社は最初から殺る気だ。
なお、206便はウルトラQ第27話に登場したものである。 これは間違いねえ! 金子彰史の差し金だ!
こういう細かいところに自分の好きな物を反映させるから油断できませんな。



「命中命中♪」
「さて、攻撃の第2弾3弾と行きましょうか♪」


「出迎えの花火は派手で大きいほど喜ばれるワケダねぇ」

当然、錬金術士たちが絡んでいたワケダ。
謎ポエムの花火はそういうことであった。
チクショウ、わかるかよ。
サンジェルマンが無茶振りをされる中で、2人は楽しそうに仕事している。
いい対比ですね!





今日のマリアさんのスーパーアクション。
気圧差で飛び出たアタッシュケースを飛び出して鷲掴み!
この人は勇気はもちろんだけど、握力がとんでもない。 アタッシュケースには滅茶苦茶な力がかかっていますよ。
それに追いついた挙げ句、手放さないとは……
もしかしなくても装者の中で一番人外に近い人間かもしれない。
人外を相手にトレーニングしているしマリアは日に日に人外に近付いているのだ。




「Imyuteus amenohabakiri tron――」

友の危難を前に鞘走らずにいられようか!
翼の聖詠が唄われる!
キャラソン順に聖詠を唄っているから次はクリスですな。






というわけで変身!
相変わらず力の入った変身バンクだ。
型式番号は「SG-r01 Amenohabakiri」。第1号聖遺物なのだ。
一番カッコイイギアでもあるぞ。(ただし、自称)




「虎も屠る如き――唸る蒼ノ一閃――」
そして、唄うのはサキモリッシュ溢れる「月下美刃」!
歌詞に喉笛掻っ捌くとある殺意の高い曲である。いつものことか。
そんなわけで新曲と共に落下するマリアに襲いかかるアルカ・ノイズを伝統の蒼ノ一閃でなぎ払う。
歌詞とはいえ必殺技の叫ぶのは珍しい。
恋の桶狭間への憧れが現れている、のかも。






「そうはさせないワケダ」

「畳みかけちゃうんだからぁ♪」

すげえ……あの防人、落ちながら戦ってる……
空飛ぶノイズが苦手だったのは第1期の話。
今では落下しながら戦えるぞ。落下する必要があるけど!
しかし、錬金術士たちも攻勢を緩めない。
翼が捌き切れない勢いでマリアに襲いかからせるのだった。
血涙覚悟でシンフォギアを纏ってみるか?
血涙覚悟だけど短時間ならイケるから大丈夫なのでは?




「マリアさんッ!?」

「加速してやり過ごすんだッ!!」

ここで弦十郎もアダムに負けじと無茶振りする。
いや、落下する人に加速しろとは……
ただでさえ落下してて怖い状況なのに……



あ、身体を畳んで本当に加速した!
大の字から身体を畳めば加速するのはたしかに道理だけど!
ここでかわすのではなく加速でどうにかする辺り、頭が悪い。



なお、ヒールは邪魔でした。
ヒールに厳しい……





「さすがにしぶといワケダ」

「癪だけど続きはサンジェルマンが合流してからねぇ」

加速するマリアに追いつきキャッチ、千ノ落涙で掃討して危難を逃れる。
おそらく翼もマリアと同じように加速して追いついたのだろう。
乳の差が空気抵抗の差となり最高速度に差が生まれたに違いない。
防人さんはスレンダーで羨ましいですなぁ!

百戦錬磨だけあり切り抜けられるのであった。
いろいろと仕掛ける錬金術士たちだが、あまり手応えはない。
一方で焦ってる様子もない。
顔を殴られても動じている様子もない。
お互いにまだジャブの打ち合いということか。
剣玉を持ち出した時が本番の始まりというワケダ。
いやぁ、剣玉物凄い楽しみ……





「手厚い歓迎を受けてしまったわね」

「果たして連中の狙いは私たち装者か」
「それとも――……」


と、アタッシュケースを見る。
アタッシュケースにはマリアが命を賭けて守ろうとするほどの価値があるのだ。
シンフォギア世界、わりと重要物はアタッシュケースで運ぶ。
第1期の広木防衛大臣とかデュランダルとか。
なお、(作劇上の演出なんだろうけど)アタッシュケースに血が付いていても誰も気付かない。




「デスデス……デェースッ!!」

さて、これでも死にかけたので装者たちが生存を喜ぶ。
そして、切歌は日本語を喪失する。
遠慮なく抱きつく辺り、切歌にとってのマリアの存在がどういったものなのかが窺える。
ところで調さんが無表情なのが怖いのですが……
いや、アンタもGでマリアに抱きついていたやん。
自分は良くても切ちゃんはダメっすか?



「大騒ぎしなくても大丈夫」
「バルベルデ政府が保有していた資料はこの通りピンシャンしているわよ」


相変わらず何か面白いマリアさんの語彙が炸裂!
というわけで、バルベルデ政府が保有していた資料を命を賭けて守ろうとしたのだった。
バルベルデはわりとあっさり終わるのだった。
まぁ、バルベルデなんてそんなもんですよ。
一方でソーニャとステファンという爆弾が残っているし、そちらは治療のために来日しそうである。
ステファンは日本のアニメで元気付けばいいのだが……
あとキネクリ先輩の激唱でも……




「私たちがバルベルデ政府の秘密施設に潜入した際に記録した人形の映像よ」

「まさか、オートスコアラー……ッ!?」

装者が揃ったということで藤尭の大ポカで得た物の報告が行われる。
人形ということで響はオートスコアラーだと推測する。
今回の響、バラルの咒詛といいけっこう聡い。
もうちょっとアホの子かと思っていたが……
今のところ、大きな悩みがないから、それに伴って頭の回転が速いのかも。
なお、同じくアホの子枠の切歌は完全にアホに徹している。 さすがだぜ!





「前大戦時、ドイツは化石燃料に代替するエネルギーとして多くの聖遺物を蒐集したという」
「そのいくつかが研究目的として当時の同盟国である日本にも持ち込まれたのだが――」


「わたしが纏うガングニール……」

「それにネフシュタンの鎧や雪音のイチイバルもそうであったと」

聖遺物の研究は第2次世界大戦の頃から行われていた。
時のドイツの指導者、ヒトラーがオカルトと関係があったし、だから聖遺物をエネルギーと用いようとしたのだろう。
一方でその結果は出なかったことから、異端技術を物に出来なかったようだ。
聖遺物の蒐集に力を注いだのが、シンフォギア世界におけるドイツの敗因だったりして。
また、日本の異端技術の研究が進んでいるのは、異端技術の大ボスのフィーネが関わっていたことに加えドイツから多くを供与されたからか。
日本が舞台となるのにそれなりの理由が用意されているのであった。

弦十郎が語る聖遺物は多種多様である。
聖杯もあるよ。
聖遺物の研究が進歩した今なら宝の山に違いない。
その行方を探すのはパヴァリア光明結社でも一手間かかったことから、けっこうな行方不明状態らしい。




「戦後に亡命したドイツ高官の手により南米にも多くの聖遺物が渡ったとされています」

「おそらくはこの人形もそうした経緯でバルベルデに辿り着いたものだと推察されます」

「全てを明らかにするにはこのバルベルデ政府が保有していた機密資料を解析するしかありません」

ティキが何なのかを調べるにはバルベルデの資料を漁らなければならない。
アレキサンドリア号事件に答えへの近道があるのだが、パヴァリア光明結社の陽動によってそこに視線が行かないのだった。
時間と手間暇をかけてきただけにパヴァリア光明結社は周到と言えるだろう。
そんな中でアダムから出された指示は雑そのものである。 そりゃサンジェルマンも胃潰瘍を起こすわ!



そんな設定の波状攻撃が行われる中、クリスは上の空である。
用語辞典を読まないタイプなのかな?
日本に来てもヴィレーナ姉弟のことは頭から離れていないのであった。
今日も今日とて雪音クリスは迷う。
例年と比べると迷っていない響とは対称的だ。
最大級のトラウマに触れたのだから仕方ないが……
切ちゃんの細胞を注入すれば少しは悩まなくなるかもしれない。
語尾がおかしくなるけど。




そんなこんなで響は未来とランデブー……
って、未来さん! 何だその待ち受け!
水着の響である。水着の響である(2回目)
シンフォギアRADIOの影響か、未来のボケに遠慮がなくなってきている。 すっかり面白い人になってしまって……井口裕香はとんでもないことをしでかしてくれたよ……
戦場をいくさばと読む時が来るかも……
なお、これはロック画面なのでホーム画面はもっと過激な写真になっていてもおかしくない。



しないフォギアのこれ、正史扱いか!
未来さん、そろそろ普通の美少女の冠を外される時が来るやもしれぬ。
チクショウ、どこに普通の美少女がいるんだ……
ギリギリ調しかいねえ……



「次のニュースです」
「先日、アメリカ合衆国の領海内で救出された遭難者がバルベルデ共和国からの亡命を希望していることが明らかになりました」


さて、ここでニュースが挿入される。
これは前回飛び立った旅客機だろう。
車輪が破壊されたので海上に不時着したとはいえ、切歌と調の奮闘が功を奏し無事に生存できたようだ。
そして、亡命を希望している……
アルカ・ノイズが大暴れする国にはいられないということか。
大統領が倒れたとはいえ、指導者がいなくなれば混乱は起こるだろうし、国連が睨みを利かせるだろうとはいえバルベルデはまだまだ平和には遠そうであった。




で、みんな大好きイルズベイル(とは明言されていないがイスやテーブルがイルズベイルそのもの)。
未来は大盛りのかき氷を選んでいた。
こう見えてけっこう食べるのが小日向未来である。 第1期でも昼食に堂々のハンバーグ(もしかしたらステーキ?)を選ぶほどだし、一人でお好み焼きを食べるし。
料理も苦手だしけっこう一癖も二癖もある美少女――つまり、わりと可愛い子が未来なのだ。
……そりゃ待ち受けもああなるわな。





「クリスちゃん、あれからずっと落ち込んでいるみたいなんだ」
「何とか元気付けてあげたいんだけど……」


「――大きなお世話だ」

「その言い草はないだろう、雪音」
「2人はお前を案じているんだ」


と、クリスの相談をしたらクリスがいた! 翼もいた!
クリスが落ち込んでいると言えど、そうなった原因、ステファンの脚が失ったことについては話していない。
さすがに話題としては重すぎるからか。
そんなわけでクリスの心配をしている。他のみんなもそうなのであった。
愛されキャラだけあるな!
XDのマリアさんのクリスがパーティにいる時の「さすが愛されキャラね」って台詞はちょっと意味がよくわからんのですがね。




「わかってるッ! けど放っといてくれ」
「あたしなら大丈夫だ」
「ステファンのことはああするしかなかったし、同じ状況になればあたしは何度でも同じ選択をする」


「それが雪音にとっての正義の選択というわけか」

ステファンの脚のことで悩んではいるものの、あれは仕方のないことだと割りきろうとはしている。
まぁ、割り切ろうとして割り切れないのが雪音クリスの人間性なのですがね。
そして、翼はボートで昔のことと聞いた時もそうだが、クリスの悩みにあまり深く踏み込もうとしない。
クリスの気難しさを知っているからか、無理に突っ込むのは逆効果と考えているのだろうか。
さすが、先輩、扱い方をわかっていらっしゃる。



「正義の選択……?」

「そういやお前、まだ夏休みの宿題を提出してないらしいな」

ここでクリスは話題を変えていく。
これは響にあれこれ考えて欲しくないという想いからか。
そうした響にクリスは救われたわけだし、悩むのは自分だけで十分と考えていそうだ。
お互いがお互いを理解しているが故に突っ込んだ付き合いをしにくくなっている。 雨降って地固まると言うが、今は雨そのものを降らせないように気遣っているのだ。
これでは現状維持が続くばかりになるかもしれない。
だからこそ、オープニングのようなあまり付き合いのないカップリングの出番が出てくるのか?





「そうだったぁッ!? どうしよう、未来ぅッ!!」

「頑張るしかないわね」
「誕生日までに終わらせないと」


「立花の誕生日は近いのか?」

「はい、13日です」

……翼は響の誕生日を知らなかった。
何とも意外だ。
ふぅーん……知らないんだ……ふぅーん……





マリアさんの誕生日は知っているのにな!
友達の誕生日は知らなくてもいいけど、恋人の誕生日は知らないのは恥と!
そういうことか!
今ではみんな仲が良い装者たちだけど、その仲の良さにも種類があるのが面白いデスね。





「アルカ・ノイズが現れたッ!」
「位置は第19区域ッ! 北西Aポイントッ!!」
「そこから近いはずだッ! 急行してくれッ!!」


と、ここでアルカ・ノイズが出現する。
今日は人気のなさそうな工業地区に現れた。
特撮かな?





「Balwisyall Nescell gungnir tron――」

というわけで聖詠!
今回はまたも響。1話につき1回新バンクのペース?
なお、XDのアニメ連動ミッションで2回目の聖詠を唄った装者をパーティに加えてクエストクリアで石をもらえるぞ。
誰かなー! 2回の聖詠を唄った装者って誰なのかなー!





「いざ飛ばん(Let’s Fight!)空へ――」
「いざ往かん(Let’s Fight!)明日へ――」

響! 翼! クリス! ジェットストリームアタックを仕掛けるぞ!
再び激唱されるのは「激唱インフィニティ」である。
「RADIANT FORCE」と並ぶ必殺曲と思っていたが、第3話にしてあっさりとリピート!
相変わらずの出し惜しみのなさである。
初手も奥義ならば二の太刀も奥義である。
なお、「激唱インフィニティ」は円盤第1巻の特典CDに収録される。
買おう!





「最上の」「シンフォニック――」「声にひとつに束ね――」




「胸に夢は(Let’s Fight!)あるか――」
「明日に歌は(Let’s Fight!)あるのか――」

人間とアルカ・ノイズの混成部隊も楽勝なのだから、純正アルカ・ノイズなどちっとも相手にならない。
だからか、ちっともアルカ・ノイズも攻撃しない。
ホント、コイツらはやる気のムラが激しい……
優勢なら好き放題するくせに、そうでないならすーぐに捨てゲーするんだから……



見習えよ! ノイズさんを!
こんなに少ないのに立ち向かってよぉ!
参加者一桁のイベントに参加するような勇姿だぞ!





「ようやく到着というワケダ」

「首尾は?」

「まだ誘い出したところよ」

生身でもシンフォギア相手に立ち回れる錬金術士だが、防戦一方だったのが実情である。
なので、今回は動画勢に専念する。
「何でチャンスなのにコンバーターを破壊しないの?」とかコメントする。
そして、胃潰瘍が心配される中間管理職サンジェルマンだけど、カリオストロとプレラーティはしっかりと行動はするからそこは恵まれているかも。
……好き勝手行動するからそこで胃を壊しそうだが。






「試作に終わった機能特化型の使い時」
「その力、見せてもらいましょう」


「あれはアルカ・ノイズか?」

「新手のおでましみたいだなッ!」

されど、このサンジェルマン、無策にあらず。
というわけで、機能特化型のアルカ・ノイズという新種を出す。
天然物の旧ノイズと違って人工物であることから、改良の余地があるのがアルカ・ノイズの強みだろう。 なので、そうした新型アルカ・ノイズを持ち出すのであった。
新兵器のラピスがあれば真っ向勝負できるだろうが、それがない以上は出せる手を尽くさなければならない。
まさに上司の無茶振りに応えるための涙ぐましい努力である。 ……何か急にサンジェルマンが可愛く思えてきたぞ?




「消えただとぉッ!?」

「装者たちの映像を捉えられませんッ!」

「ギア搭載の集音器よりかろうじて音声を拾えますッ!!」

「空間を閉じてしまうアルカ・ノイズ――」

新型のアルカ・ノイズの力で装者たちは忽然と姿を消してしまう。
アルカ・ノイズ、凄いなー……
こんなことまでできるのか。
そして、集音器があればオペレートはわりと何とかなるようだ。
集音器、凄いなー……
こんなことまでできるのか。





「さっきまで町中だったのに……ッ!?」

不思議空間へと装者たちは移動する。
これ、いわゆる魔空空間ですか?
脚本の人、金子のおっさんだけじゃないのに、特撮ネタを組み込んでいるのは何でかな?
リテイクによるものか、素なのかわからないけど、後者ならシビれるね。
機能特化型のアルカ・ノイズは地軸を操作して魔空空間という一種のブラックホールを作り出すことができるのだ!






「馬鹿なッ!?」

「攻撃がッ!?」

「全部通らねえのかッ!?」

魔空空間だ、これー!
アルカ・ノイズは魔空空間では三倍のパワーを発揮することができるのだ!
そんなわけですっかりやる気をなくしたアルカ・ノイズも魔空空間では元気を取り戻した!
調子のいい野郎だな、ホント。
相変わらず攻撃はしないけど。




「まさか、Anti_LiNKERッ!?」
「でも、一体誰がッ!?」


「いいえッ! 各装者の適合係数に低減は見られませんッ!!」

「つまり、こちらの攻撃力を下げることなく守りを固めているのだなッ!!」

Anti_LiNKERと懐かしの単語を出しつつも、素早く原因の究明を行う。
やはり、アルカ・ノイズは3倍のパワーを手にしたようだ……
なお、攻撃力はどうなったかは定かではない。
というか別空間にしたせいで指令とかも届いてないんじゃないか?




「そこはアルカ・ノイズが作り出した亜空間の檻の中と見て間違いないッ!」

「亜空間の檻――ですか」

「そこではアルカ・ノイズの位相差障壁がフラクタルに変化し、インパクトによる調律が阻害されていますッ!!」

「ギアの出力が下がったように思えるのはそのためですッ!!」

アルカ・ノイズは旧ノイズと比較すると攻撃力こそ高いものの、位相差障壁の弱体化から防御面に不安が残っていた。
旧ノイズがほぼ無効化していた通常兵器でもそれなりにダメージを与えられていたほどだ。
だが、今のアルカ・ノイズは位相差障壁をフラクタル(不規則)に変化させることで、シンフォギアの攻撃を調律させない!
防御力そのものを上げたというよりも属性防御を上げたと言った感じか。
力属性に対抗して知属性にしたのだ!

ともあれ、厄介な手合いである。
脳筋なので体属性のフレンドを用意していなかったようだ。
ではどうするか。




「だったら、ドカンとパワーを底上げでブチ抜けばッ!!」

「呪いの剣――抜き時だッ!!」

「イグナイトモジュール――」
「「「抜剣ッッ!!!」」」

第3話にして抜剣だとォ! というか、ゴリ押しィ!
即座に頭を使うことを放棄した。
設定面の濃厚さは目を見張るものはあるが、アクションシーンは極めて偏差値の低いアニメがシンフォギアである。
まぁ、ゴリ押しが功を奏すことが多々あるのだけど。
ヨナルデパズトーリ君もゴリ押しで死んだ。






そして、伝統の3人同時変身って、何のつもりの当てこすり!
GX第12話同様に防人レイプが行われてしまった。
泣いてなんかいません! 涙なんて流していません……風鳴翼はその身を剣と鍛えた戦士ですッ! だから……
でも、おっぱいアップの順番が響→翼→クリスになったから気持ち楽かも。
いや、これは剣がおっぱいに挟まれたという暗示……?






「レッドゾーンガン振りねじ込む拳ィッ!!」
「一片の曇りなく防人れる剣ィッ!!」
「零距離でも恐れなく踏み込めるのはァッ!!」
「背中を託して」「番えるッ!!」「君を感じるからァッ!!」

イグナイトとなった以上は「激唱インフィニティ(IGNITED arrangement)」を唄う!
これ、本当に第3話ですか?
アルカ・ノイズ戦でやることですか?
作画は省エネ気味かと思ったが、バトルが始まるや否や怒濤のカロリーを消耗させている。
本当に出し惜しみがない。
第5期まで持つのが不安になるハイペースだ。



(イグナイトの力でなら守りをこじ開けられる)
(だが――)


「こいつらに限りはあるのかァッ!?」

オートスコアラーを屠ったイグナイトの力なら3倍のパワーを手にしたアルカ・ノイズも相手にならない。
が、数が尽きない。
イグナイトモジュールの弱点は時間制限が存在することである。 防御力を崩させるためにイグナイトを誘発させ、その状態で数で時間を稼ぎ時間制限を突くというのがパヴァリア光明結社の作戦だろうか。
攻撃力は追いついていない点もスタミナ切れを誘発させる上ではむしろ関係ない。
生身さえ攻めれれば最低限でもいいのだ。
意外にもと言うべきか、ちゃんと作戦が作戦として機能しており、シンフォギアのことをよく研究していることもわかる。 実に知属性。装者たちは力属性。



「抜剣した以上、カウントオーバーはギアの機能停止ッ!」
「立ち止まるなッ!!」


ここで相変わらず偉そうなエールを送るのがマリア・カデンツァヴナ・イヴである。
たまに やたら強気な マリア。
抜剣を初披露したGX第6話みたいなエールですな。
ホント観戦している時は妙に強気だ。
その強気は切歌と調の無茶にも見せているから、筋は通っているとも言えるか。



「何もできないもどかしさ……」

「黙って見るばかりなんて嫌デスよ……ッ!!」

一方、切歌と調は力になれない歯がゆさに苦悩する。
……まぁ、これと比べたら偉そうでも力強いエールを送ってもらえる方がありがたいか。
切歌と調にとって二課装者たちはGXの時以上に大切な存在になっている。
そして、大好きなほど力任せになるのがこの2人だし、そうして向き合い方をできない現状はもどかしいとしか言いようがないのだろう。
その点、マリアは生身でも助力できているから、2人のような焦りをあまり感じていないのかもしれない。 AXZのマリアに余裕を感じるのは自分の力の使い方を理解したからか。
……まぁ、あの人外さをJKに期待するのは酷か。



「ボクがLiNKERの研究に手間取っているから……」
「でもッ!」
(何か――ボクにも何かできるはずッ!!)


エルフナインも同じようにもどかしさを覚えるが、その上で尽力すると決意する。
F.I.S.装者の諦めない心はエルフナインに炎を灯したのだ。




(位相差障壁を亜空間の檻に――そして、強固な鎧と使いこなす新型アルカ・ノイズ)
(出現した時に観測したフィールドの形状は半球――)
「………………ッ!!」
「――皆さんッ! そこから空間の中心地点を探れますかッ!!」
「こちらで観測した空間の形状は半球ッ! であれば制御器官は中心にある可能性が高いと思われますッ!!」


というわけでアルカ・ノイズの予測を開始、その性質を掴むに至る。
GXでは控えめだったエルフナインだが、今では積極的に自分から動いている。
順調にステップアップしているし、AXZはエルフナインの成長がGX以上に描かれそうだ。
身体も成長すれば凄いことになる。本当に凄い。肉が足りないので鎖骨が見えるけど。





「唄い続けろッ!!」
「バラまいたのはマイクユニットと連動するスピーカーだッ!」
「空間内に反響する歌声をギアで拾うんだッ!!」


「――そうかッ!」
「ソナーの要領で私たちの位置と空間内の形状を把握できればッ!!」


力属性で暴れ回るかと思いきや、クリスはクレバーにも策を提示する。
ギアの出力の向上のみならず、理性による冷静な判断ができるのがイグナイトモジュールの強みである。
この窮地をゴリ押しではなく策で切り抜けることを提唱するのであった。
さすが、これで勉強はできるのがキネクリ先輩、まさかの知属性への属性変更である。
そういえば、新しいクリスのカードって知属性だった……(引いてないけど)






「100万回倒れてもへいきへっちゃら――」
「起き上がるワケがある――大地を蹴り飛び――」
「100万と一の天に歌をかざして――」

こうしてシンフォギア初の音を使った作戦が開始される。
歌が大きな意味を持つ世界観だが、その要素である音をバトルに絡めたのは意外にもなかった。
この辺、正直、まともに考えると何かいろいろと切りがなさそうだし。
それだけに新鮮である。
ちゃんと音を出していたんですね、シンフォギア……





「――そこだァッ!!」

雑魚なら任せろ! ボスなら無理! そんなわけで機能特化型アルカ・ノイズの発見と同時に「MEGADETH PARTY」を打ち込むがダメージを与えられない。
イグナイトの力を以てしても易々とダメージを与えられないのはかなりの事態である。 機能特化ということで果たすべき機能とそれを遂行するために防御力に出力を回しているのだろうか。
魔空空間の3倍のパワーと合わせて絶対の防御だ!




「あれがこの空間を作り出しているアルカ・ノイズッ!?」

「それですッ! それを破壊してくださいッ!!」

アンバランスな設計だから、アンバランスな体型である。
だが、イグナイトでもダメージをロクに与えられない強敵である。
知属性に目覚めた装者たちはこれをどう攻略するのか!



「立花ッ! 乗れッ!!」

「はいッ!!」

まず、剣の上に乗ります。
迷わず乗るのはちょっと意味がわかりませんが、シンフォギアにはよくあることです。




剣が巨大化、さらにイチイバルのミサイルをセットします。
この時点で何をやるのか、まだわかりません。



天羽々斬とイチイバルが合体し響が上に乗ることで「TRINITY RESONANCE」!
すまん、まだ何をやるのかさっぱりぷーですわ。



と、ここで響の脚がアップ。
あ、なるほど! カタパルトのように響をブチ込む必殺技なのか!
頭悪ィな!



「――勝機一瞬ッ!!」
「この一撃に全てを賭けろッ!!!」


ここで各々が全力でカッコイイポーズを取ります。
防人の仁王立ちとかさすがですね。




そして、剣を発射!
おい、響を発射するんじゃないのかよ!?
これにて土台かつ推力担当のクリスの仕事は終わる。





「抱き締めたい(Let’s Fight!)光をッ!」
ここで各々のアップをします。
なお、クリスは仕事が終わったので銃後で見ているだけである。






「逃げないッ!! 諦めないィッ!!!」

満を持して響を発射! 2段式ロケットで勢いを付けて蹴り!!
キャロルの第1戦でもトドメに使ったのは蹴りだったし、イグナイト響の必殺技は拳というよりも蹴りということだろうか。
拳で戦うノーマル響との差別化ですね。
3つの力が合わさりこれには機能特化型アルカ・ノイズも大ダメージだ!





「激唱ォッ!! インフィニティッッ!!!」

そして、トドメに翼も突き刺さる!
お前も飛ぶんかい!?
ハチャメチャにもほどがある怒濤の流れによって「TRINITY RESONANCE」完成!

合体後に響を飛ばすだけならまだ理解可能な必殺技だったが、剣カタパルトを射出、響を射出、トドメに翼の特攻、クリスの仕事は最初に終えて後は見学という怒濤の流れによってはシンフォギアトップクラスにわけのわからない必殺技になった。 同じ合体技でも説得力と機能美に満ちた「禁殺邪輪・Zぁ破刃エクLィプssSS」とは対称的に、無駄とわけのわからなさに満ちているのが「TRINITY RESONANCE」であった。
うむ、こういうのでいいんだよ、こういうので。
やっぱり、知属性いないな!




というわけで、通常次元に復帰。
あとは雑魚退治をして無事勝利。
パヴァリア光明結社の策略に対し、力で挑むかと思いきや知恵を使ったと思いきや結局力でゴリ押した激闘だった。 トンデモアクションによって無闇な盛り上がりをやってくれた。
金子彰史の「雰囲気が変わったとは、 パーツ・パー・トリリオンレベルで感じられないはずと断言します」という発言は本物であったと確信する。


というわけで大喜びのきりしら。
あーん! 可愛い!
ところで切ちゃんの星5が出ません!
星3の現凸5はそれはそれで強いんだけど!




「皆さんからもらった諦めない心はボクの中にもありますッ!」
「だから、きっと――LiNKERを完成させてみせますッ!!」


そして、エルフナインもLiNKERの完成を目指すと心強く宣言する。
今回の勝利の立役者であるエルフナインをちゃんと気遣うマリアさんは聖女か何かですか?



「あーあ……あわよくば、と思ったけど仕方ないわね」
「でも、目的は果たせたわ」


しかし、錬金術士たちには焦りは見られない。
パヴァリア光明結社は機能特化型アルカ・ノイズとイグナイトモジュールの実戦データという極めて貴重なデータを得られた。 まだアルベドフェイズとルベドフェイズを残しているとはいえ、現段階における最大戦力であるイグナイトモジュールを把握できたのは大きい。
機能特化型アルカ・ノイズは威力偵察において完璧な仕事を果たしたと言っても過言ではない。
この知属性め!






「いいことがわかっちゃったの☆」

「何……?」

「なんと☆ ここはアタシたちがカミサマに喧嘩を売るのにぃ、具合が良さそうなところよ☆」
「これ以上ないってくらいにね――」


そこにふとやってきたティキがカミサマ――つまりはカストディアンに喧嘩を売るには最適な場所を見つけたと語る。
けっこうな重大発見だと思うのだが、錬金術士たちの反応は鈍い。
無邪気に言祝ぐその意味を、知る者はまだ一人きり。 蠢く陰謀の全てを錬金術士とて知るわけではなかったのだった。
次回へ続く。



そんなわけで第3話は金子彰史と実弥島巧のダブルクレジット!
実弥島巧氏はアニメだとFate/Zeroの脚本を担当していますね。
第3話のAパートを書き終えたところで金子彰史は倒れたそうなので、単純に考えればBパートは実弥島巧氏が書いたと言うことになる。
Bパートのバトルはシンフォギアらしい出し惜しみなしでハチャメチャで濃度はかなりのものだったので見事に大役を果たしたと言えるのではないでしょうか。
「TRINITY RESONANCE」の果てしない頭の悪さからも、金子彰史はリライトにかなりの力を込めたことが伝わってきた。
AXZの唯一の不安要素と言えた金子彰史以外の脚本だったけれど、このクオリティなら心配なさそう!
やったぜ狂い咲き!
あと作画も省エネしつつも盛り上げる部分では全力で盛り上げてきたのも嬉しい。



ついでに今回、株式会社AXsiZという謎の会社が協力している。
まぁ、アニメ制作会社なのですが(公式サイト
アクシズの名を持つアニメ会社がアクシズの名を持つアニメに携わる……
奇縁にもほどがあるとしか。







One thought to “戦姫絶唱シンフォギアAXZ EPISODE03 歯車が描くホロスコープ”

  1. 未来は第一期で二課の公式協力者になったわけですし、SONGになっても立ち位置は同じなのでは。
    彼女に対しての守秘義務はどの程度なのかはわかりませんが。

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