アニメ版範馬刃牙感想 第1話「新説人類史」



ついにピクル編のアニメが始まった!
ピクルは白亜紀の原人というバキシリーズの中でも特に特異な出自のキャラだ。
格闘漫画の設定なのか……これが……?


ピクルが現代に蘇った直後のエピソードは掲載当時はバキ世界との関係性が伏せられて、読み切りの『ピクル』の形で掲載された。
ピクル最終話でストライダムが出てきたことでバキ世界の中のエピソードだと判明したのである。
だが、アニメ版は最初からバキ世界と明らかになっているので話の構成が変わっている。
刃牙にストライダムがピクルを紹介する→回想の形で『ピクル』のエピソードが行われる。
過剰なまでに原作再現を行うバキアニメとしてはエピソードの順番を変えるアレンジは珍しい。

コロラドで塩の氷漬けになったティラノサウルスと原人ピクルが見つかる。
人類はジュラ紀の時点で存在していた事実に研究者たちは絶句する!
なお、この時、研究者たちのリーダーにしてマッドサイエンティスト、ペイン博士はジュラ紀と言っている。
けど、ジュラ紀にはティラノサウルスはいないという突っ込みがあったからか、いつの間にか白亜紀に差し替えられた。

だが、アニメ版では原作初期同様にジュラ紀と断言!
いや、そこも完全移植なのか!? 白亜紀でもいいと思うのだが!?
相変わらず妙なこだわりを見せるアニメスタッフであった。
あとピクルの顔つきも初期のゴリラ顔である。
そこも原作準拠なのか……

研究チームのアレン君の暴挙によってピクルは目覚め、さらなる暴挙によってどんどんトラブルが起きていく。
アレン君の命知らずっぷりは未だに色褪せないですね。
この人、クソ面白い。
『ピクル』のエピソードの面白さは半分はピクル、半分はアレン君が担っていると言っても過言ではない。

ピクルもピクルで野生なのでチンポ丸出しで大暴れだ。
現代人との最大の違いはチンポを丸出しにできるかどうかなのだ!
今ではすっかりチンポを隠すようになりましたけどね。
チンポを隠すようになったのは文明を学んだ証明、なのかも。

ピクルはかつての食糧でありライバルであり友のティラノサウルスの亡骸を見て絶叫する。
そして、ピクルを捕獲すべく集まった警察や軍隊相手に大暴れする。
この行動をペイン博士は憤怒によるものだと分析しているが、冷凍室から出てきたピクルをよく見ると既に凍っているが涙を流している。
友との別れに涙を流すのがピクルだ。
この時の怒りだけじゃなく悲しみを抱いていたのだろう。
なお、刃牙道になって狩猟生活に慣れた頃には涙を流さなくなった。
闘争と食事が区分けされて悲しみの比率が減ったのか……?

ピクルのパワーは軍の新兵器、M.P.B.M.さえ凌駕する。
M.P.B.M.はライオン数頭を手玉に取れるだけのパワーがあるのに!
いや、ライオン数頭相手に何やってんですか、アメリカ軍。
ライオンとの戦闘を想定に入れているのか?

怒りと悲しみに任せ大暴れするピクルを止めたのはストライダムだった。
敵意のない瞳に全裸がピクルの怒りと悲しみを溶かしたのだ。
どっちの影響がデカかったんでしょうね。
全裸になったことで目の前の生物が自分と同族と理解したのはわりとありそうだ。
同族だと認識してもお構いなく食うのがピクルの怖いところですが。

ストライダムに心を許したピクルは握手して和解する。
ピクルが生きていた時代には握手という文化はなかったに違いないが、文化ではなく野生でストライダムを理解したのだ!
勇次郎と付き合えるだけあってピクル相手にも交渉を成立させたストライダムは米国が誇るネゴシエイターと言えよう。

それならそれでピクルの食人もちょっと止めて欲しかった。
いざ食うとなればまったく動かないのがストライダムである。
というか、ピクルとの戦いも烈戦の1回しか見てない。
肝心な時に役に立たないのがストライダムでもあるんだよな……

ともあれ、ピクル来日決定!
大人しく飛行機に乗ってくれるか怪しいんですけどね。
そこもストライダムの仕事か。
とりあえず、ここから先、ストライダムの労働と心労はとんでもないことになりそうだな……
次回へ続く。


今回の掲載時の感想
範馬刃牙第80話(序盤だけ)
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